介護をちょっとおすそわけ
介護現場で働いている者からの、
ちょっとした些細なお願いなんですけれども、
人生で一度で構わないので、
介護現場ってどういうものか、
見るなり・聞くなり・調べるなりしてから、
高齢者になってほしいです。
ぼくは、学生の社会科見学として必ず組み込んでほしいと思っているし、なんなら義務教育に介護を入れて欲しいと思っているんです。
人間の人生とはどういうことなのか。
歳をとるとはどういうことなのか。
死ぬまでに向き合わなくちゃいけない問いとか、
死ぬまで向き合わなくちゃいけない問いって、
思ったよりも身近にあると思ったんですよね。そう、介護施設に。
どう生きるかを考えることは、
どう死ぬかと同義ですよね。
人生に悩むことがあるなら、
介護施設でレクリエーションに熱中している高齢者と触れ合ってみて欲しい。お手玉を介護職員めがけて投げて、ケラケラ笑っているじいちゃん・ばあちゃんの笑顔を見て欲しい。
「あれ?生きるって意外とシンプルなのかも!?」
マジで何回も同じ話をしますよ!
今日も1時間で5回は戦争の同じ話をききました!
悩みが吹き飛ぶかもしれませんよ。
それに、自分が介護される側にならない保証なんてどこにもないのです。
ぼくが勤めているデイサービスでは、40代で脳梗塞になってしまいその後遺症で車椅子生活になってしまった利用者さんもいますし。
介護イコール高齢者というイメージが強いかもしれませんが、決してそんなことはありません。病気にしろ事故にしろ、予想だにしないことって誰にでも起こり得るんです。
介護している側からすれば、介護者を気遣ってくれる利用者さんやそのご家族は、協力関係・パートナーという意識で人生の課題を乗り越えようとします。
一方で「仕事なんだから当たり前みたいな」主従関係の付き合い方だと、もちろん仕事ですからやることはやりますが、深入りしてまで関わろうとは思えないこともあるのです。
介護は人がやっています。
人がやるからこそ、協力関係が結べるのではないでしょうか。
高齢者になった自分のためにも、
介護のことを知っておいて損なことはひとつもありません。
ぼくはやっぱり「介護の仕事をしていてよかったなぁと」再確認するのです。
そして、ちょっと「介護をおすそわけ」しようと、そう思ったんです。
介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。