入浴介助の苦手意識を克服するには
「さ、明日からひとりで入浴介助よろしくね。わからないことがあったらなんでも聞いてね。」
短かすぎる研修期間を終えて、明日からは独り立ち。
「なんでも聞いてね」とは言ってくれているものの、聞きずらいし。
不安すぎる。怖すぎる。ああ、胃が痛い。
これは当時のぼくです。
介護業界へ転職してきた身だったので、右も左もわからない状態でした。
とりわけ入浴介助は本当に不安で。
まず、じいちゃん・ばあちゃんの素っ裸に度肝を抜かれているのに、風呂場へ案内したり、浴室でお手伝いしたりと、
声、震えていました。
手がめっちゃ冷たくて「冷たっ!おい!」何度も怒られました。
施設で入浴介助されている方、訪問介護で入浴介助されている方も在宅介護されている方も、
わっかんないですよね!
他の介護職員がどんな介助方法しているか。
介護職員として時間が経てば経つほど、聞きづらかったり・間違った入浴介助のままやってしまっていることがあります。
そこで、入浴介助について手順を書いてみました!
デイサービスで行われている入浴介助の手順を、浴室への案内から脱衣・入浴・着衣など、細かく解説しています。
入浴介助で意識していること・介護の視点について詳しく解説しています。
自分の中で手順がしっかり整理できてからは、入浴介助で焦ることはほとんどなくなりましたし怖くなくなりました。
何に気をつけたらいいのか、振り返ることができるようになって改善ができ、介助の質も上がっていると思います。
そして余裕が生まれることで、入浴介助を楽しめるようになりました。
今では利用者さんと冗談を言いながら、遊んでいるような感覚で介助しています。
「おお、なんだお前!洗ってくんねーのか?」
「自分で手の届くところは自分で洗ってくださいよ」
「サービス悪いなぁ、ここは」
「いやどこ行ってもそう言われますって」
「お前裸見たからお金払えよ」
「冗談を、ぼくがお金もらう方でしょう。見てやってんだから」
まぁ、この方はとてつもなく面白いじいちゃんなんですが。バカな会話をしながらも、介護の視点はしっかり持っておきますが。
入浴介助をすると、利用者さんとの距離が一気に縮まるんですよね。
だから、ぼくは入浴介助が楽しくて仕方ないんです。
「ああ〜、いい湯だぁ〜」なんて声が聞こえてきて、嬉しくなります。