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人によって違う介護の視点

介護者の視点って、
人によって全然違うなぁと思っていまして。

ぼくが介護職員として働いている時に、考え方の軸にしていることは、

「できるだけ介入しないようにするにはどうしたらいいか」です。

生活支援にしても身体介護にしても、ご自身でできることはできるだけご自身にしてもらうようにしています。

それは自立支援とか残存能力とかエンパワメントとか、そんな難しいことではなくてですね、

「子供やないんやから」っていう至極単純な考えからきています。
冷たく聞こえるかもしれなですが、この仕事をしているとどうしてもお節介になりがちなんです。

必要以上に心配したり支援に入ったりしてしまうのが、介護職員の職業気質なんです。

もちろん要介護状態ではあるので、痛い・苦しい・つらいなど訴えがあることに関しては誠意を持って支援します。
でも、要介護者が支援者に頼りきってしまうことのないように、境界線といいますか線引きといいますか「ここから先はご自身でお願いしますね」ということは、尊厳とかそんなんでもなく当たり前のことだと思うのです。

しかしながら冒頭に言った通り介護の視点は人によって違います。支援の線引きなく全てを介助者で行ってしまう職員もいます。

自分で食事する方が楽しいし、
排泄を他人に見られることって自然ではないのです。

「お!誰かオレのパンツにおしっこしやがった!」

と、黄色味がかったズクズクのリハビリパンツをぼくに見せて、下ネタジョーク飛ばしてくる利用者さんがいましたが。

ぼくは「アンタや!」とツッコんでいました。(なんの話や?)

「はい、アーンしてぇ〜」と、新婚夫婦さながらの甘い囁きで見つめあって食事介助をしている職員がいました。その利用者さんは食事のペースが遅いだけで自分で食べられる方です。

いずれの介護も良い悪いではなく、介助者の経験・視点・感性も深く影響していて。

介護施設では属人化した介護にならないためにも、介護者は介護者同士で話し合い、本質的なケアとはなんなのかを話し合うことが必要だと考えています。

「介護をしながら介護を手放す」

矛盾している言葉のように思えますが、ぼくはこの考え方を大事にしています。

介護に正解があるとすれば、要介護者も介護者もバランスよく居心地よくいられるかってことしかないないように思います。

なので、なんとか専門医さんとか、経験が豊富な方の意見とか、ぼくは話半分で聞いています。ぼくはぼく自身の介護を常に疑うようにしていまいます。
相手のことなのに自分の考えで物事を決めつけてしまう怖さ。可能性を奪ってしまうことにもなりかねないから。

日々精進ですねぇ。


さて、ここまでの考え方も、ぼくのいち個人の考え方に過ぎません。

ということで、今日は介護に関わる方のお話を聞こうと思い、エックスのスペース配信にて渋谷さとこさんとお話します。

本日、22時となります。

こちらの渋谷さんのアカウントからお聴きいただけます。

初めての挑戦です。

ぼくは渋谷さんに介護してもらうことになるのか?!

よろしくお願いしますー!

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介護エッセイ元お笑い芸人@のざき寿(ひさし)
介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。