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生きる気力が病気を上回る

どうも〜、まいど適当なことばかり書いている、ひさしというものなんですけどね。
デイサービスで介護職員をしてるんですけどね、頑張っていかなかんなぁ〜言うとりますけども。

やっぱりね、前向きに生きる姿をって勇気づけられますね。

「あの方、そう長くはないだろうね。呼吸の仕方、聞いて。ヒューヒュー、ゼーゼーしてるでしょ。」

介護スタッフの間でそう話していまして、

その利用者さん、90超えてましてね。でもって心不全がありましてね。
心不全は体内に水がたまって体重が増えてしまうと危険信号なので、入浴介助のときには毎回体重を測っていてね。喘鳴呼吸が聞こえるようになってきて、もう、いよいよだなぁと。

それでも頑張ってデイサービスに来てくれているんですよ。
もうね、自宅で安静にしていてもいいんですがね、でも本人が頑として「家でじっとしてるのは退屈でイヤだ!デイサービスに行く!」つって聞かないもんだから。娘さんの心配を振り切って、デイサービス来ていて。我々介護職員はヒヤヒヤですがね。

足腰はまだ元気なんです。長距離を歩くと息切れするもんだから、歩行を見守りながら疲れたら休むみたいな感じで。

心不全以外にも実は自宅転倒を繰り返していてね、左腕を骨折してて。今はもう治ってはいるんだけど、腕が上がらなくなってしまってね。
その時も、転倒した翌々日ぐらいにはもう「家でじっとしてるのは退屈でイヤだ!」つって、デイサービス来ていたんです。

「もう、長くはないだろうね〜…」って話から、数週間。

体重も増えていない。呼吸が良くなってきてね。なんか歩行も安定してきて。チアノーゼぽかった指先も色が戻ってきてね。ちょっとした水仕事や拭きものをやり始めてね。

もうね、人間の生命力って凄すぎないか?って驚かされますね。

「なんか、調子戻ってきましたね!」って声かけたら、

「でしょ、わたしはまだまだこれからだからね。」つって、にっこり笑っていましたね。

「今日のおやつ何?ゼリー?わたし、苺大福食べたい」「ちょっとコンビニ連れてってよ、焼き芋食べたい。」元気すぎるっしょ…

その方、週5でデイサービスに通っています。恐るべしですよ。

不死鳥と呼ばれていますね。そのご老体。いや精神若体。

やっぱりね、気力って大事なんだなぁと思いました。「もうだめだ。。」と思ったらダメなんだと。何事においても。

てか、なにが彼女を突き動かしているのかわかりませんが、希望であることは確かでね。「〇〇さんが頑張っているから、わたしも頑張らないと」って、いい影響が伝わっていってますからね。他の利用者さんも、ぼくらスタッフも。

・・・

「じゃあ今日はね!お手玉投げるゲームをします!みなさん、席を移動してもらえますかー!〇〇さん、こちらへお願いしますー!」

「わたし、そんなゲームしない。面白くないから」

言うねぇ〜。くぅ〜。元気やなぁ〜。

長生きしてくれよ。いつまでも。


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介護エッセイ元お笑い芸人@のざき寿(ひさし)
介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。