いつかのことば
昔、ひどいうつでどうしようもなかった時、
言葉にすることも出来ず、ただじっとしていたら、当時の彼女が高いところに登ろうと言った。
都内の有名な高層ビルの展望室へ行く。
周りを全て見渡せる。
綺麗だということはその通りなので
置いといて、感じたことは一つ。
元彼女に感謝しなければならないということ。
いつもの目線を外すことを物理的に
やってくれた。
近視眼的になりがちなところに、
高所からの展望と光の帯は、
わたしが見ていた目の前の数メーター四方を
小さいものと思わせてくれた。
それだけでもだいぶ楽になるもんなんだと。