ジェントルマン
昨日の夜、帰宅の際に駅で手を洗おうと思って洗面所に行ったらこんな声がしました。
『エアタオルが菌を拡散させるという理由で、こうやって使えないのは手を洗う気を無くすよなあ。ハンカチなんか昭和世代は持って歩かないんだよ。』と。
それを耳にして『わたし昭和のど真ん中生まれだけど、常にハンカチ持って歩いていますよ。』と心の中で言っておりました。
かの人物達は、二人組で年齢は50歳ぐらいでしょうか年下ですね。ふたりして大分着ているだろうTシャツにバーミュダパンツという出立でした。パンツに手を擦り付けながらその場を立ち去りました。一応洗うだけマシですね。
昭和にもちゃんとハンカチを持ち歩く文化はあったし、ハンカチで無くても手ぬぐいもあればタオルもあるし。
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そんな事を殊更思ったのにはちょっとした理由があります。
「マイインターン」という映画の中で紳士の鑑みたいな70過ぎの人物を演じたロバートデニーロが、ハンカチを持たない若者にこう言いました。
『ハンカチはね、恋人が泣きたい時にそっと差し出すために持ち歩くんだよ。』と。 きゃー。
まあ、わたしにはそんな差し出しの経験はないのですが、こんな赤いハンカチを差し出すと「泣く子もだまっちゃい」ますね。
ところでバンダナのハンカチはジーンズのポケットに入れているのと、ふわっとした使い心地でいたいので、最近はあえてアイロンかけておりません。
「わざ(と)クシャ」です。自分にジェントル。
秋田道夫
2020/7/22