「なんちょうなんなん」作成の舞台裏(情熱おじさん編)|Ⅲクラウドファンディング~後編~
④寄付をお願いすることの躊躇感
「う~ん・・・久しく連絡してなかった友達や知り合いに、寄付のお願いって、しにくいな・・・」
クラウドファンディングは、ページを作ったらそれでガンガンご寄付が集まるわけでは当然なく、こちらから人に知らせていかなければいけません。
立ち上げたばかりのSNSもやりますが、やっぱり真っ先に応援してくれるのは、友達や同僚、知人でしょう。
その人たちに応援してもらおうと思ったら、当然、ご寄付のお願いをしなければいけない。
日本人の気質もあるかもしれませんが、「寄付をして」と言うのが、なかなかに言いづらいです。
なぜ言いづらいのか?
それは、
・金をくれとしか連絡しない奴と思われるのが嫌
・友達関係を失うのが怖い
ということだと僕は思います。
僕の場合、あまり頻繁に連絡を取る方ではないので、疎遠になってしまっている友達が多くいます。
全く連絡をとってなかったのに、いきなり連絡してきたかと思ったら、「寄付してください」では、「金が欲しいだけなのか?」と、思われても仕方ないです。
そうじゃないんだけど、そう思われるのは心外です。
そして、大切な友達関係が切れてしまったらすごく悲しい。
ということがあって、しばらく連絡を取ってない友達に、クラウドファンディングの紹介をするのはすごく躊躇いました。
でも、しばらく連絡をとってない友達だらけなんです(笑)
連絡するなら、これを乗り越えなければいけない。
そこで、今回のことを冷静に見つめてみました。
僕は、ギャンブルで借金を作って、その返済のためにお金をくれと言ってるわけじゃない。
難聴の理解を拡げて、難聴の大人、子どもたちが、過ごしやすくなるために協力してくださいと言ってるわけです。
後ろめたいことは何もない!
胸を張って言えばいい!
もし、それで否定されるようなら、友達でなくなっても仕方ない。
ただ、連絡しようと思っている友達には、否定する人はいないはず。
よし!
胸を張って連絡するぞ!
と、謎の気合を入れて(笑)メールを送り続けました。
いや、でも、胸を張って言えることなんですけど、寄付のお願いは、気が引けるというのは実際にあります。
我が家自身、カツカツで生活してるので、他の家庭も厳しい人は厳しいはずで、そんなときに寄付をお願いと言われたら、タイミングが悪ければ、頭にもくるだろうなとは思います。
だからこそ、気合を入れないとなかなか送れなかったんだと思います(笑)
でも、おかげさまで、多くのご支援が集まりました!
⑤新着情報を更新し続けろ!
「岩尾さん、新着情報を一杯出していきましょう!」
河原から言われていたことですけど、運営側の成立のポイントにも書かれていて、新着情報の更新が多い方が成立の確率は高いようでした。
よし!じゃあ、なるべく毎日でも出していこう!ということで、ほぼ毎日更新していったんですが、何を書こうかと思ったときに、一石二鳥の合わせ技を思いつきました!
ご支援をしてくれる方は、難聴に関わる人たちも多いけど、全く関わりのない友達もいる。
僕の友達だけじゃなくて、会員の友達もいるはず。
だったら、ここで難聴のことを少しお話しして、少しでも知ってもらったらいいんじゃない?!
ということで、難聴についての話をいろいろさせてもらいました。
ここでも難聴について伝えられたのは良かったです。
そして、開始からちょうど1ヶ月。
あと、5,000円のところまできました!
ところがこれがなかなか動かないんですね(笑)
せっかちな僕は、ついにシビれを切らして、
「あと5,000円まできました!」というテーマで新着情報を更新(笑)
更新して15分ぐらいでしたかね。
ついに達成!となりました。
先の新着を出して20分後に、「目標達成しました!ありがとうございます!」という新着を出しましたから、新着を更新し続けろとはいっても、ここまでする必要はありませんね(笑)
もう少しドンと構えていたかったな~ シビれを切らしちゃって格好悪いな~
穴があったら入りたい!!
と一人で思っていました(笑)
でも、目標達成できて、本当に良かったです!
最初は達成できるのかできないのか、全くイメージできずで、とにかくやれることを積み上げるだけと進めてきて、2/3ぐらいの額を超えてから、残り期間を考えて、大丈夫だと確信を持てた感じでした。
まあ、残り5,000円で人間の小ささが出たんですけどね(笑)
そうそう。
ここで「実は・・・」のお話を一つ。
実は、クラウドファンディングをスタートした日に、監修を引き受けてくださいました平島先生と河原と3人で、どんな動画にするかのバズトークのような打合せをしていました(笑)
この打合せは楽しくて、いろんなアイディアが出てきたんですけど、よくよく考えると、成立しなかったら、わざわざ時間を取ってくれた平島先生に大分失礼になるところだったですね・・・(汗)
あんまりそういう細かいことまで考えてませんでしたけど(いや、考えとけよ!(笑))、まあ、実に濃い時間を過ごしていました(笑)
⑥ネクストチャレンジへの浮き沈み
「2本目を作ろう!!」
目標金額を達成したら、目標達成以上の金額を狙うネクストチャレンジがあります。
これは、次の目標が達成できなくても、ご支援金はいただけます。
達成が見えてきた頃、じゃあ、いくらを目指すのか?を考えました。
事前に制作会社さんに確認しましたところ、数十万円プラスされたら、秒数が数10秒追加できたり、ビジュアルの質を高めたりできるとのこと。
正直、動画のことはよくわかってないので(笑)、ビジュアルの質を高めるのが、今回重要な事とはその時は思えませんでして・・・
確か、色を多く使えるとかを聞いた気がしますが、色を増やすことが、難聴理解を拡げる要素になるとは思えなく・・・
数10秒のプラスはほしいけど、それでも数10秒か・・・
と思いながら、下した決断は・・・・
もう1本作る!!!
でした。
言いたいことはいっぱいある。
今回作ろうと思ってたのが、基礎の中の基礎編。
あとは、学校生活編、仕事編とか、そういったものを作りたかったんです。
だったら、もう1本を目指すことこそやるべきことじゃないのか?
もう1本分・・・いけるか??
いけなかったら、1本目の販促に使ったり、準備資金とするとかでもいいかな。
よし!やるからにはもう1本だ!!
と、意気込んで、家族会のグループラインで宣言して、頑張りましょう!!!と吠えました。
さあ、2本目を作るぞ!!と燃え上がってたところに河原からメールが。
「岩尾さん、2本目はダメです。
あの金額は、1本のみの破格設定で、2本目も同じ金額ではできないようです。仮に2本目を作るなら、2倍にはなるとのことです」
ガーーーーン!!!
チーーーーン・・・・・
そうなの~??
そうか~
まあ、考えてみればそうよなあ・・・・
2本破格の値段では虫が良すぎるよなあ・・・
でもなあ・・・・
もうテンション急降下してしまいました(笑)
「ナレーターを有名人、例えば、これはできるかわかりませんけど、みんなの手話の三宅くんとかに頼むとか、イラストレーターを有名な方に頼むとか、そうしたら、訴求力も増すので、そういう使い方はどうですかと提案はもらいましたよ」
と、河原。
ナンデスト??
ナレーターに三宅くん!!
なるほどなるほど・・・
まあ、これは2本目作るより高額になるかもしれないけど(笑)、イラストレーター。
有名な人が書いたとかなら、見てくれる人も増えるかもしれない・・・
いいねー!!それ!
よし!それでいこう!!
すんでのところでテンションを回復させて(笑)、ネクストチャレンジに向かいました。
キリのいいところでネクストチャレンジは200万円。
最終結果は・・・・
1,831,000円
でした!
(前編の画像に出てたのはご愛敬(笑))
届きませんでしたが、目標達成してから60万近くのご支援をいただきました。
本当に有難いですね。
余談ですが、メディアにも数多く取り上げてもらっていまして、新聞記事を読んで、インターネットはよくわからないので、口座に振り込んでいいですか?という連絡もいただきました。
まだ成立する前の時に連絡をいただいた方へは、何としてでも僕が代理でシステムに振り込んで金額を増やさないととこだわってしまい・・・
代理でシステムに入金するので、お名前を出してもいいかとか、そういうことを尋ねていたら、連絡を途絶えさせてしまったことが1件ありました。
ご厚意をシンプルに受け取れず、本当に失礼なことをしてしまいました。
このことがあったので、以降は、シンプルに口座にいただきました。
また、うちは、娘共々近所の商店街に大変お世話になっています。
商店街のおいちゃんやおばちゃんは、インターネットをしない方が多く、でもこの商店街の方たちにはぜひ知ってもらいたく、直接伺って、説明して、ご支援をいただきました。
これは、ご支援をいただきたかったというより、取り組んでいることを知ってもらいたかったという方が強かったですね。
伝えられて良かったです。
そんなこんなで、40日間のビッグチャレンジを大成功で終えることができました。
本当に応援してくれた全ての方に感謝です。
さあ、いよいよ次は動画の作成です!
(続く)
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最後までお読みいただきありがとうございます。
【STAFF】
ディレクション&アニメーション:白川東一(KOO-KI)
うた:永山マキ(iima)
楽曲:中村優一(株式会社インビジ)
デザイン&アニメーション:斎藤悠実、永田健人(有限会社アイメージ)
監修:福岡国際医療福祉大学 言語聴覚専攻 平島ユイ子教授
制作コーディネーター:古城戸利香(KOO-KI)
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