30.06 積分の初歩(定積分と面積)
前回の知識を踏まえて、定積分を利用して面積を求める方法を紹介します。定積分の計算ができる前提で話を進めるので、計算が分からない場合は状況に応じ 30.02不定積分の計算、30.03定積分の計算、30.04定積分の計算の工夫などで確認してください。
定積分で本当に面積が求められるの?
数学的に解決するには、現段階では知識が足りないのですが、どうもそうらしいことは確認できます。そこで
例1 2直線$${y=x+3, \: x=4}$$ および $${x}$$軸, $${y}$$軸で囲まれた部分の面積について考えてみます。
図にしてみると
となり、色のついた部分が求めたい面積$${S}$$です。
色のついた図形は台形なので、面積公式で求めることができます。
$${S=\dfrac{\:(3+7)\cdot 4\:}{2}=20.}$$
次に、積分を利用して求めてみます。直線$${y=x+3}$$と$${x}$$軸および2曲線$${x=0, \: x=4}$$に挟まれているので (式のつくり方はこのあと話します)
$${S=\displaystyle \int_0^4 (x+3)dx=\big[\dfrac{\:1\:}{2}x^2+3x\big]_0^4=\dfrac{\:1\:}{2}(4^2-0^2)+3(4-0)=20.}$$
2つの結果が一致しているので、定積分を利用して求められそうだということが確認できました。▮
納得できないと思いますが、いまは正しいと認めて先に進みましょう。どうしてもきちんと知りたいという場合には ※1を参考に本を読んでください。
式の立て方(基本)
上の図は曲線$${f(x)}$$と$${x}$$軸および2直線$${x=a, \: x=b}$$で囲まれた部分に色を付けたものです。その中の赤い線については後ほど説明します。
色の付いた部分の面積を$${S}$$とすると
$${S=\displaystyle \int_a^b f(x)dx}$$
となります。これで分かる人は先に進んでください。ただ1つ注意して欲しいのは、曲線が区間$${a\leqq x\leqq b}$$で$${x}$$軸よりも上側にあることです。
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