28.05 指数関数と対数関数(指数法則 有理数指数への拡張)
前回は指数を正の整数から整数に拡げましたが、今回はさらに指数を整数から有理数に拡げます。
指数法則
整数$${m, \: n}$$と0でない実数$${a, \: b}$$に対して次が成り立つ。
(1) $${a^ma^n=a^{m+n}}$$, (2) $${(a^m)^n=a^{mn}}$$, (3) $${(ab)^n=a^nb^n}$$. ▮
※ これは整数指数の指数法則です。
有理数は$${\dfrac{整数}{\:整数\:}}$$と表せる数のことです。ここには整数も分数で表される小数も含まれています。
形式的には上の "整数" を単に "有理数" とするだけのようですが、これでは不都合なことが生じます。整数に拡張するときに "0でない実数" としたようにここでも条件が加わります。
約束
正の整数$${m, \: n}$$, 正の実数$${a}$$に対して次のように定義します。
$${a^{\frac{1}{\:n\:}}:=\sqrt[n]{a}, \quad a^{\frac{m}{\:n\:}}:=\sqrt[n]{a^m}}$$. ▮
※ $${a>0}$$としているのは実数のみを扱いたいから。
なぜこのように定義したのか
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