UX JAM 29で「画像で旅する」について発表してきましたー資料と補足
発表資料を公開しました.
個人的な課題がいっぱい見つかり,他のみなさんの発表も大変参考になった会でした.また,発表できたらなと考えています.
今回の発表では,「画像で旅する」を開発・運用していく中でわかった知見や感じたことについて記載しています.
※あくまでスライドや本記事はやってみて感じた私見です.
これについて,順に解説していきたいと思います.
発表では,スライドの11ページまでを使用して話しました.それより後ろのページは補足的な内容となっています.今回はこれも合わせてご紹介したいと考えています.
私の感じていること
・画像を用いるAI系技術は「それが何か判定すること」を重視し過ぎている
私の聞いて回った範囲では,カスタマ向けサービスでは「それが何か判定する」が前にありすぎて,使用側と提供側で認識の乖離が発生しているように感じます.
使用する側の写真の質や提供側が持つ画像やアイテムによって,たとえ同じものが存在していても意図通りに出るとは限りません.
ですが,ユーザは撮ったものが出て欲しいでしょうから,ユーザは検索しやすい写真を取り,提供側はその写真のアイテムと一致出来るデータ量や処理が必要になり,お互いにどんどん難しくなっていきます.さらに付け加えると写真を撮るのは他人の目や時間など,意外と負担になりやすいので,十分な説明や認知が必要になってくるかと思います.
体験としてすごいわかりやすいし,試してみるとけっこう楽しいんですけどね・・・
上記のことは,検索サイトで試してみてもわかるかと思います.
検索サイトはその目的から判定に重視せざるを得ないので(スライドの14ページから16ページあたり)検索する範囲が広く,検索するにも工夫が必要になるため,画像の持つニュアンスを一部伝わりきらないなと感じるような結果になることも現状多いかと思います.
次にECサイトについて私が感じていること
・アイテムをいっぱい見たい.
私が聞き回った範囲での話ですが,共感頂ける方もいるかと思います.
でも,ただいっぱい見たいのではない.
何かの軸(ストーリーや自身の興味など)を持って並べたものが良さそうです.(ランダムで並べて実験しましたが,あまりよくありませんでした.)
また,ECサイト以外に画像を並べて表示するサイトが増え,見栄えはするようになりましたが,並べてみることを有効活用出来ている例は少なく感じています.(スライドの12ページから13ページあたり)
これは,表示軸がランダムかよくて時系列でただ並べているだけになっているからだと考えています.
これは自身の興味や同じ事柄についての時系列などストーリーや並び方の尺度をユーザ側が理解しながら眺めれることが重要そうだと感じています.
上記のことを試し,確認しつつ,似たような感じという軸でずらっとアイテムを並べ,ほぼクリックだけを繰り返して気になったアイテムに自ら向かい,探せるようなサイトとして「画像で旅する」は作成しています.
P.S.
機能追加も少しずつしています.
1月には「秘境」ページを作成して,またちょっと違った探索も出来るようになっています.
(こちらで紹介しています)