完母になった娘は、5歳の誕生日前日までおっぱい好きだった
このnoteを書き始めたのは、ムスメ(現在5歳)が生まれたときだ。
当時、何を書いていたんだろう。振り返ったとき、こんなことを書いていた。
生後3カ月にして哺乳瓶を完全に拒んで過ごした我が娘。
「こんなのあと2年だろうし」と、0歳だった娘を見ているが。
その後の話。
イヤイヤこの人、5歳の誕生日前日までおっぱいくわえてましたよ
と未来の私が当時の私に告げたい。
まさか、ここまでおっぱい好きになるとは。
職場でも、お酒の席に誘われるたびに話していた。
1時間だけ(と言って2時間過ごして夫に怒られることもしばしば)と言いつつ、大人の時間に参加させていただくことがあった。お酒を勧められたときのやり取りがテンプレ化していた。
「烏龍茶で」
「え、どうしたの。具合悪いの? 飲めるでしょ?(というか好きだろ)」
「いやあ、実はまだ授乳中で・・・」
「なるほど、じゃあ仕方ないね(笑顔)」
(余談:この辺りの優しい反応は、令和の若者より昭和のおじさんの方が唐突にあたたかい眼差しになる、ということも付け加えたい)
「ところで、お子さんいくつだっけ」
「(うわ、きたよこの質問)えーと・・・4歳です(声が小さくなる)」
「はあああ!? それさ、甘やかしてんじゃないの!?」
(肌感覚で、9割、この反応だった)
「す、すみません・・・そうなんですけど、飲んでるっていうか、くわえてるっていうか・・・」
(50代男性に向かってその発言もどうかというか、もはや私のなかで おっぱい=食糧 になってしまっている)
もうすぐ5歳の娘は、すっかり大人のご飯を食べるようになっていた。
当時の娘は肉食で、野菜を食べてくれないことに夫婦でぐったりしていたころ。
親の適当すぎる食育方針は、「保育園にお任せ」。
ありがたいことに調理師さんと栄養士さんがいる保育園。
キッチンが完備されて、いつもホカホカのご飯を出してくれていた。送っていくと、大人もうっとりするようなお出汁のいい匂いがする。
見栄っ張りな娘は、保育園では頑張って食べようとするらしい。
「ありがたいな」とすっかり頼る気でいる両親をわかっているのか、家ではワガママ全開。夕飯は、肉・魚と納豆ばかり食べていた。
問題はお風呂も終わり、寝る前だ。
そう、親にとっては最後の一日の難関、「寝かしつけ」だ!
ベッドに横になり、不穏な手がある。
「ん? おっぱいほしいの?」
「・・・んーん・・・(困ったような笑顔)」(これは恥ずかしいことで、卒業するべき年齢らしいことは、3歳前くらいから自分で思っていた模様)
「何歳までだっけ」
「5歳になったら辞める!」
そう言った。
彼女はもともと3歳のとき、「4歳の誕生日になったらおっぱい辞める」と宣言していた。しかし、直前になり、5歳の誕生日に契約の更改を宣言した。
そう、過去の私へ。
「あなたのお嬢さん 4歳364日までおっぱい吸ってましたよ」
母乳出てるの? という疑問でいくと、多分、ちょっとは出ていた。
でも、ないに等しいし、ましてや4歳児の空腹を満たすほど出てるはずもない。
おっぱいは、母親に寝る前の安心材料、ということだろう。
ハードワークしている自覚もあったので、それはかわいそうに思えた罪悪感もあるし、何より、こっちが楽。
おっぱい吸わせてれば、寝かしつけ、めちゃ楽なんですよ。
絵がうまけりゃ描くんだけど、ごろ寝して乳を出してりゃ勝手に寝る。
そのまま私も寝落ちできる。エンドレスで絵本を読む必要もない。
なんて素晴らしーんだ、ズボラ親の救世主はおっぱいだ。
だから、私はズボラを覆い隠すように
「実はですね、WHO(世界保健機関)も、2歳かそれ以上を本当は推奨しているんですよ。母乳を飲ませていると、母親の免疫をもらって、風邪引いても強い子になるらしいですし〜」なぞ、虎の威を借るような、適当な発言を繰り返していた。
ご参考(出典:WHO)
https://japan-who.or.jp/news-releases/2108-6/
なお、こんなことを言っているが、私はまったく完母を目指していない。
当時も思っていたし、今も思っている。むしろ、完ミル寄りの混合派である。
日本の粉ミルクは非常に優秀だと聞くし、積極的に推進したい。
確かに、出産後1週間〜1ヶ月は、この日記にもあったように、おっぱいの出のことで悩んでいた。
①歯がないはずなのに妙に力強い
②何故か乳首は痛いし、切れる(専用のオイルが売ってます)
③おっぱいだと産後すぐは、先方もこっちもうまく飲み方がわからず、飲んでくれない(授乳特訓後、スケールで赤子の体重を測る。増えていなくてノイローゼになりそうになる)
みたいなことがあり、出産後は不安と乳首の痛み、やや腫れるおっぱいに泣いていた記憶がある。
だけど、0歳で仕事復帰するなら母乳しばりは無理だ。夫も協力的だし。
だから完ミか混合を目指していたのに、娘はわずか3カ月で哺乳瓶を拒否した。
いや、おっぱいの出が良い、ってありがたい話ではあるのだけど。
断乳を試みたことがないわけでもない(確か1歳のGWだったと思う)、あまりのしんどさにこっちが心折れておっぱいを与えてしまい、失敗した。
それからはもう、「WHO様も母親の免疫が子どもにいくと言ってるし」と都合よく解釈してズルズルやめなかった。その結果が5歳の誕生日前日までのおっぱい。
はっはっは。
娘のある意味でスゴイところは、すでに「おっぱいを今もおねだりするのは恥ずかしいことである」と強く認識していながら、執着していたこと。
必ず、「保育園では秘密だよ」とつけくわえるのも忘れない。
そこまでわかってて、なんでまだ吸ってんだよ!
葛藤していたのだろう・・・。
そして宣言通り(一度の契約見直しはあるが)、彼女は4歳364日でピッタリ、おっぱいをやめた。もう一つ彼女のスゴイところは、おっぱいに限らず、本当に自分で宣言ことはやり遂げること。感心する。
登園拒否時代も、自分で「行く」と決めたら、そこから揺れなかった。
というわけで、私と娘のおっぱいの日々は、365日✖️5ー1=1824日。
思っていたら、その娘の誕生日を終えた1カ月後に妊娠がわかった。
しばらくおっぱいとのお付き合いは続きそう。
ただ、娘がお腹の子どもにミルクをあげることを楽しみにしているので、
できたら次女が完母にならないことを祈るばかりだ。
余談;
「卒乳 いつ 2歳」で調べたら、「2歳すぎてまだおっぱい。卒乳できない私はダメでしょうか」みたいなママの切実なお悩みが大量に出てきた。
うちは4歳(というかほぼ5歳)だよ。
正直、もはや小学生になっても吸ってる気がしていました。(そのときはもう面倒くさくて、そのときはそのときだと思っていた)
今の産院の助産師には、「次のお子さんも心配ないですね〜優秀ですね〜」と褒められたよ笑。
ただ、保育園のママにはドン引きされそうなので言えませんでした・・・。