#2 頃は(前編)
どうも綴人です。
この章段は、清少納言が趣のある季節を挙げて、それぞれの季節について、思うことを述べている章段です。今回は前編ということで、章段の前半部分について見ていきたいと思います。
全訳することが目的ではないので、おもしろい所だけ、つまみ食いしていきましょう。
…顔のきぬにあらはれ、まことに黒きに、白きものいきつかぬ所は、雪のむらむら消え残りたる心地していと見苦しく…
簡単に訳をすると、地肌が表れて黒く、白粉(ファンデーション)が塗れていないところは、雪が所々残って、地面があらわになっているようで見苦しくて…
と、なります。
なかなか手厳しいですね 笑
ところが、これは、宮中という華やかな場面でのお話。
細部まで気をつかった、その場に応じた支度が必要
という、彼女なりの知見なのかもしれません。
かと思えば、次の部分には、正月十五日は御粥を食べる日
その日は無礼講で、女房(主人に仕える官女)が、時には高貴な女性をも巻き込みながら、肩を叩き合っているのも、おもしろい、と言っています。
官女という清少納言の立場からすれば、華やかさが求められる場面ではそのように、無礼講で、にぎやかさが求められる場面ではそのように、と、
臨機応変な言動を行なえること
が趣深く感じられたのではないでしょうか?
臨機応変な対応は、口で言うほど簡単ではありません。ここでも、先ほど挙げた、
細部まで気をつかった、その場に応じた支度が必要
となるのではないでしょうか。
さて、前編はこの辺りで。
後編は、後日。
それでは良い一日を。