「生」の物語
※本の概要
『食堂かたつむり』――「食べることは、生きること」
『ライオンのおやつ』――「死にむかうことは、生きること」
小川糸が描き出す3つめの「生」の物語
「愛することは、生きること」
傷口に、おいしいものがしみていく
苦しい環境にあり、人を信頼することをあきらめ自分の人生すらもあきらめて
いた主人公が、かけがえのない人たちと出逢うことで自らの心と体を取り戻していく
主人公の小鳥のささやかな楽しみは仕事の帰り道に灯りのともったお弁当屋さんから漂うおいしそうなにおいをかぐこと
人と接することが得意ではない小鳥は
心惹かれつつも長らくお店のドアを
開けられずにいた
十年ほど前、家族に恵まれず生きる術も住む場所もなかった18歳の小鳥に病を
得た自身の介護を仕事として依頼して
きたのは小鳥の父親だというコジマさんだった
病によって衰えコミュニケーションが
難しくなっていくのと反比例するように少しずつ心が通いあうようにもなって
いたが、ある日出勤するとコジマさんは眠るように亡くなっていた
その帰り小鳥は初めてお弁当屋さんの
ドアを開ける――
※感想
母親がSEX依存症の為、幼い頃から不眠に悩む小鳥
度々、母親の相手に襲われる事があり
カギのあるトイレで眠る小鳥
家を出て児童養護施設へ駆け込み
施設から高校へ通う
父親かもしれない難病のコジマさんから手紙をもらい介護する
コジマさんを看取り理夢人に出会う
理夢人は捨て子で性同一性障害のオジバに育てられ今は弁当屋を営んでる
亡くなった小鳥の親友の事や
理夢人の育ての親のオジバの事
数々の美味しそうな料理
人生を諦めて生きてきた小鳥も
リムジン弁当の主、理夢人と出会った
ことにより心を通わせ始め徐々に愛や
優しさを手に入れていく物語
※おまけ
「生」の物語3弾とあって