七草粥とタライの茶色い水の思い出
1月7日は七草粥を食べる日。食べましたか?生活がかわったり、周りが見え出して初めて知ることってたくさんあります。
七草粥もその1つ。
結婚してスーパーに買い物に行く機会が一気に増えたのですが、その時に初めて「七草粥セット」というものを発見しました。
そういえば、実家の七草粥の中身は「七草」って聞いてたけど実際は何が入ってたんだろう・・・。
そんな疑問も持ったこともありました。それすらも懐かしい思い出ですが、さらに思い出した「謎の茶色い液体」。母に聞いてみると「そんなこと覚えてたん!?ボーッとしてた小さい頃の方がいろいろ覚えてるのかもね」と笑っていました。
実家の七草粥
田舎の実家での七草粥は「七草」という草をいれます。(白菜を足すこともある)一般に七草とは、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロですね。でも、実家でいう「七草」とはナズナであるぺんぺん草です。
田舎なので、そこらに生えています。でも、田舎は田舎なりに気をつけないといけないことがあります。それは「立ちションされない場所のぺんぺん草を取ること」畑仕事田んぼ仕事で立ちションする男性がほとんどの集落。口に入れるとなると、それは嫌ですよね。
ということで、代々「この辺りは大丈夫」という場所で取っているそうです。
そして、なぜかお餅も入っていました。
洗面後にカネのタライの茶色い水に手をつける
突然思い出した、謎の「茶色い水」。当時、外に洗面所があり、寒い中、冷たくて汚く見える茶色い水に手をつけるようにいわれていました。いつ頃だったかなー、なんとなく小学校低学年くらいの記憶があります。
それが、なんだったのか気になって、母に聞いてみました。
茶色い水の正体は「ナズナ(ぺんぺん草)を湯がいたときの灰汁」だったようです。七草粥を作る前日夜にぺんぺん草を湯がき、その残り湯?灰汁をタライに入れていたそうです。
「何かにいい」か「消毒」というような記憶があったのですが、母曰く『爪の病気を予防するため』だそうです。効能に関しては不明です。地方独特の文化のような気もします。
今年の七草はフリーズドライで
今年も七草の季節がやってきました。結婚後、実家と離れたところに住んでいるのでスーパーの「七草セット」を購入しています。そして、とりあえず七草粥を作ります。作っても子供も夫も食べませんが。
夫の実家は、行事食を子供に食べさせることはされていなかったそうです。見せてもおられなかったので、夫はその手のことは全く知りません。七草だけでなく、とろろご飯も、節分、雛祭り、父の日、母の日・・・。数え上げればきりがありません。
そんなこんなで、ひとりで食べるにはかなり多い七草粥を作って虚しい思いをしていました。
でも、見つけたんです!!!
フリーズドライの七草セットを!!!
本来の意味とはかけ離れているとは思いますが、今年は七草粥ならぬ「七草卵焼」を作りました。フリーズドライなので卵に混ぜて焼くだけです。2人とも卵は好きなので緑色が入っていても大丈夫じゃないかな?という予測のもと調理。予想通り、2人とも完食しました。
「よくわかんけどやる」事が減った気がする
行事のことを思い出してみると、昔は「よくわからんけど、やらなあかんからやる」ことが生活の中で溢れていた感じがします。
祖父母と暮らしていたこともあったかもしれませんが「なんで?」ときいても「そういうもんや」といわれ「そうなんや」と「そういうもん」としていました。
子育てをしていて、よくアドバイスとして「子供のなんで?を一緒に調べましょう」とあります。疑問にはこたえてあげるのがよいと。
ついつい「あとで」とか「お母さんだってわからん」とあしらいがちな私に取って戒めでしかない言葉でした。時々、一緒に調べます。いや、調べ方を教えて「ごめーん、調べて」ということも、あ、「知らん」で済ますことが・・・。
そんなんだから、「そういうもん」でなんとなくやっていくことが減っているのかなと思いました。
1つ1つのことを「考える」「疑問をもつ」ことになったことはすごくいいことだと思います。これに「うーん」という思いになっているのは、私が「そういうもん」としてやってきたことが多すぎて子供の「なんで?」に答えられないからかな。
行事ごとなんて、こんなこと多いんだろうな。今からでも母に聞いてみよっと(笑)
追加【七草がゆのお米は三宝のお米を使っていた!]
七草がゆを作る時の「お米」ですが、お正月の三宝で使っていたお米です。このお米は8合らしいです。
↑こちらの写真は、三宝をした人としていない人がいる途中の段階です。ここに入っているお米の量が8合です。
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