「勘定合って銭足らず」
不動産業界で昔からある言葉に
『勘定合って、銭足らず』
というものがあります。
今回は、この言葉の意味と不動産投資をするに当たってこの考え方の大切さを
説明できたらと思います。
「勘定合って、銭足らず」とは
会計上では収支の計算が合って儲かっているけれど、手元の現金を数えてみるとお金が足りない状態のことを言います。
これは「勘定」と「銭」の違いを理解する必要があります。
ます、「勘定」とは帳簿(会計)上の儲け・利益のことを指します。
一方「銭」とは実際のお金、財布の中に入ってくるリアルなお金のことです。
サラリーマンの場合、
給与収入から控除額が引かれた給与所得に税率が掛けられて
所得税が決まりますよね。
不動産の場合も基本同じで、
不動産収入(家賃収入)から必要経費を引いた不動産所得に税率が掛けられて
所得税が決まります。
この所得税は家賃収入の中から支払われる訳なので、実際に財布に入るお金
「銭」(キャッシュフロー)は変わってきます。
所得税以外にもさまざまな支出がありますが、
財布のお金を計算するために、まずは「財布」から実際に出て行く所得税を計算しないといけません。
「勘定」も「銭」も「どれだけ儲けているか」を示しますが、
「勘定」は税金を計算するための税務上のバーチャルな儲け
「銭」は財布に残るリアルな儲けと覚えておきましょう。