子供が好きなことをして生きていくために
「子供には好きなことをして生きていってほしい!」
ほとんどのお母さんお父さんは、子供の将来に対してこういった思いは抱いているのではないでしょうか。
かくいう僕も子供には出来るだけ自分のやりたい事に没頭してほしいと思っていますし、先日誕生日を迎えた高校2年生の長女にも、誕生日プレゼントに「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」(ジュリア・キャメロン 著、サンマーク出版) という本を買ってしまうくらい、やはり親は子供の将来が心配ですよね。
※ ちなみに上記の書籍は自分を客観視して新しい道を歩みたいと思う方におすすめです。
では、なぜ世の中の親がこうした思いを持つかというと、自分達が「好きなことに没頭できなかった」もしくは「好きなことを見つけられなかった」という経験をしてきたことで、子供にはそんな不幸な経験をさせたくないという親心から来ているのではないでしょうか。
だって、幼少期から何不自由なく順風満帆にやりたいことだけをやれて大人になった時に理想的な生活を出来ていれば、わざわざそんな心配を子供には抱かないでしょうからね。
少し話がずれますが、先日気の合う友人達と食事をしていて「過去に精算し切れていない満たされなかった思い(承認欲求や支配欲求など)を持ったまま成長すると、大人になってこじれたようにそれが噴出することってあるよね〜」といった感じの話題になったんです。
分かりやすくいうなら、例えば学生時代に仲間はずれにされた人が、誰からも認められなかったという経験を消化できないまま、大人になって権力やポジションを持つことで、他人から認められたい、尊敬されたい、注目されたいというフラストレーションが噴出して権力やポジションを使ってその欲求を満たそうとするような感じです。
僕自身もいじめられていた反動から、自分を認めてほしいという衝動が強く出ていた時期がありました。
そうなると自分の過去の精算という思いが強くなって、目的を違えてでもそれを満たそうとする様になってしまいます。
程度や種類は少し違うかもしれませんが、親が子供の将来に対して思う期待というのも、これに似たようなところがあるのではないかと思うんです。
僕の場合、大学と大学院を除いた小学校から高校まで12年間とサラリーマン時代が丸々ですから、約20年近くこの「やりたいことに没頭して生活をしていきたい」という不満が満たされることはありませんでしたので、だいぶ拗らせちゃいました。
(起業したり選挙に出たり自分のやりたい事が自由に出来てからはたとえ同じ仕事であってもやりたいことをやれているという意識があるので、結果がどうであれ今は満足しています。)
まぁ、そうでもないと子供達のために今の学校の代わりになる教育機関を作るために人生を捧げたいなんて思わないでしょうから、それはそれでいいのかもしれません。
ただ、こう言ったことを省みると、親が子に抱く期待は多かれ少なかれ自分自身の満たされなかった思いが込められている分、親の価値観が色濃く出てしまうということが発生しまうため注意が必要です。
どういうことかと言いますと「好きなことをして生きていって欲しい!」という思いを抱いている一方で、現実には必ずしもその通りに親は子供を認めないことが多いと思ったのです。
例えば、子供がYouTuberになりたいと言ったとします。
その時に多くの方の判断として、YouTuberになるためにどういうことをこれからやっていかなくてはいけないかを一緒に取り組んであげることよりも、それよりも将来苦労しないよう勉強が疎かにならないようにしなくてはとか、せめて大学は出ていないと潰しが効かないから大学生になってからという感じで、そのままストレートに容認することは少ないのではないかと思うのです。
これはつまり、冒頭に挙げた「子供には好きなことをして生きていってほしい!」という思いは「(親の価値観の中で)子供には好きなことをして生きていってほしい!」と言い換えられるのではないかと思うのです。
だからこそ、僕は子供が好きなことを追い求められるようになるには、子供へのアプローチの前に、親自身が自分の過去を完全に受け入れてカルマを消化し、一身独立の境地に至っていなくては、子供の人生における肯定的な容認というのは難しいのではないかと感じております。
ですので、僕は子供の教育をフリースクールを含めた教育機関として担うのであれば、そこで学ぶ子供と同様に親(大人)への学びや気づきの機会も同時に提供しなくてはいけないと考えております。
そのため、僕は教育事業として子供向けに限らず大人向けの学びの場として私塾を企画して展開したりなどをしているわけです。
もちろん、僕自身まだまだ人間が出来ていないため、他人に対して言っていることを自分に対しても言い聞かせるように意識しなくてはと、強く戒めるように気をつけています💦
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