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【なぜ小麦を食べてはいけないのか?】緑の革命で変わった食の革命

こんにちは。
音楽家のこうたろうです。

今回のテーマは小麦。
小麦は身体に悪いというのは昨今では有名でありますが、なぜそもそも身体に悪いと言われ始めたのか?
その原因がグルテンにあるわけです。

欧米の意識高い系?や、富裕層はグルテンフリーに走る!(生まれつきの体質でグルテンがNGなセリアック病患者が欧米では人口の1%います)という印象が10年ほど前にありましたが、本当のところどうなのか?

個人的には「好きなもの食べてればいいじゃん」とは思いますが、1960年代に起こった緑の革命というブームを知ることであなたにとっての「好きなもの」の基準が変わるかもしれません。

というわけで本日は緑の革命と、緑の革命で変わったことを順番に見ていきながらなぜ小麦が悪いと言われるのか?考察していきましょう。



緑の革命とは?


緑の革命(Green Revolution)とは、1940年代から1960年代にかけて、農業生産性を飛躍的に向上させ、世界の食糧問題の解決に大きく貢献した一連の農業技術革新のことを指します。

この革命的な変化により、特に開発途上国において、穀物の生産量が劇的に増加しました。

背景としては第二次世界大戦後の影響があります。
世界各地で急速な人口増加が進行し、それに伴い食糧不足が深刻な問題となっていました。
特にアジアやラテンアメリカの開発途上国では、伝統的な農業手法では増大する食糧需要を満たすことが困難となっていました。
このような状況下で、農業生産性の向上が急務とされ、緑の革命が推進されることとなりました。


具体的な革命内容主な要素

緑の革命は以下の主要な要素から成り立っています。
これは、この記事のタイトルにもなっているなぜ小麦を食べてはいけないのか?についても関連することになりますので、具体的にこの緑の革命で小麦などの生産物がどう変わったのか?
しっかり把握しておいてください。

  1. 高収量品種(HYV)の開発と導入:小麦や稲などの主要穀物において、従来の品種よりも収量が高い新品種が開発されました。これらの品種は、適切な条件下で従来の品種を上回る収穫量を実現しました。

  2. 化学肥料と農薬の使用:高収量品種の潜在能力を最大限に引き出すために、窒素、リン、カリウムを主成分とする化学肥料が大量に使用されました。また、病害虫の被害を抑制するために農薬の使用も増加しました。

  3. 灌漑設備の整備:安定した水供給を確保するために、大規模な灌漑システムが導入されました。これにより、乾燥地帯や降水量の不安定な地域でも高収量品種の栽培が可能となりました。

  4. 農業機械の導入:トラクターやコンバインなどの農業機械が普及し、農作業の効率化と大規模化が進みました。


関わっている組織と人物たち

緑の革命の推進には、以下の組織や人物が大きく関与しました:

  • ロックフェラー財団:1944年、ロックフェラー財団はメキシコ政府と協力し、農業科学者ノーマン・ボーローグらの研究グループを結成しました。このグループは後に国際トウモロコシ・コムギ改良センター(CIMMYT)として知られるようになり、高収量の小麦品種の開発に成功しました。

  • 国際稲研究所(IRRI):1960年、ロックフェラー財団とフォード財団の支援により、フィリピンに設立されました。IRRIは高収量の稲品種の開発を主導し、アジア地域の稲作生産性向上に大きく貢献しました。

  • ノーマン・ボーローグ:「緑の革命の父」と称される農学者で、高収量かつ病害抵抗性の小麦品種の開発に成功しました。彼の業績により、1970年にノーベル平和賞を受賞しました。




具体的な変化と成果

緑の革命により、以下の具体的な変化と成果がもたらされました:

  • 小麦生産の飛躍的増加:メキシコでは、1944年から1964年の間に小麦の収量が約3倍に増加しました。インドやパキスタンでも、高収量品種の導入により小麦生産が急増し、食糧自給が可能となりました。

  • 稲作の生産性向上:IRRIで開発された「IR8」などの高収量稲品種は、従来の品種と比較して2倍以上の収量を実現し、「ミラクルライス」とも呼ばれました。これにより、アジア諸国の米生産量が大幅に増加しました。

  • 食糧安全保障の改善:多くの開発途上国で食糧不足が解消され、飢餓や栄養失調の問題が緩和されました。特にインドでは、緑の革命前は慢性的な食糧不足に悩まされていましたが、革命後は主要穀物の自給自足を達成しました。



表面上だけで観るといいところばっかり。
緑の革命はメリットしかないよね?と感じてしまいそうではあります。

実際たくさんの人の胃袋を満たすことができるというのは革命的でしたし、ウクライナではホロモドールという飢饉も起きており、例えば映画「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」を観ると、今コンビニで格安で手に入るパンもとてもありがたく感じます。

なので、「たくさん穀物を作れるようになりました」という話題に疑問を持ったり、批判したりというのは心苦しいところではあるわけですが、実際に緑の革命時期から農薬が当たり前に使われるようになったり、品種改良がどのカテゴリーでも未検証で行われ、安全性に関しては半世紀ほどたった現代でようやく言われるようになりました。

ここからグルテンについての知識を持ってください。




グルテンとは?

グルテン(Gluten)は、タンパク質の一種。
主に**グリアジン(Gliadin)グルテニン(Glutenin)**という2つのタンパク質が結合することで形成され、パンや麺類などの食品の弾力性や粘りを生み出します。

俗にいうモチモチ感というやつ。
これは現代の小麦商品には欠かせない性質の一つであると言えますね。
しかし、一方で健康への影響が懸念されるケースもあり、近年は「グルテンフリー」の食事が注目されています。





グルテンの危険性

グルテンが人体に与える影響には個人差がありますが、特定の人々にとっては深刻な健康問題を引き起こすことが知られています。
以下に、グルテンの主なリスクを解説します。

1. セリアック病(Celiac Disease)

セリアック病は、グルテンに対する自己免疫疾患の一種で、**欧米では人口の約1%**がこの病気に罹患しているとされています。
グルテンを摂取すると、免疫システムが腸の粘膜を攻撃し、炎症や腸絨毛(栄養吸収を行う細かい突起)の損傷を引き起こします。


2. グルテン過敏症(NCGS: Non-Celiac Gluten Sensitivity)

セリアック病ではないが、グルテンを摂取すると不調を感じる人がいます。これは**非セリアック・グルテン過敏症(NCGS)**と呼ばれます。


3. 小麦アレルギー

グルテンを含む小麦製品に対して免疫反応を示す人もいます。これは小麦アレルギーであり、症状はグルテン過敏症とは異なり、アナフィラキシーショック(重篤なアレルギー反応)を引き起こすことがあります。


4. 腸内環境への影響

グルテンは腸の透過性を変化させる可能性があります。近年の研究では、**グルテンの摂取が「リーキーガット症候群(Leaky Gut Syndrome)」**を引き起こす可能性があることが指摘されています。

リーキーガット症候群とは? 腸のバリア機能が低下し、未消化の食物や有害物質が血流に入り込む現象を指します。これにより、慢性炎症・自己免疫疾患・アレルギーの悪化が起こる可能性があります。

影響

  • 免疫機能の異常(自己免疫疾患の増悪)

  • 炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)

  • メンタルヘルスへの影響(うつ・不安)


5. グルテンのモルヒネ様作用(グルテオモルフィン)

グルテンが分解される過程で生成されるグルテオモルフィン(Gluteomorphin)は、脳内でモルヒネのような作用を持つとされています。これは中毒性を生み出し、「パンやパスタを食べると止まらなくなる」原因の一つとも言われています。




ここまで挙げてきたように、特に2、3に関しては多くの人にとって関連のあるものであります。

小麦アレルギーに関しては非常にわかりにくく、軽い倦怠感や、軽度のブレインフォグなど、「なんか体調がぱっとしないな〜」程度の症状なので小麦であると特定に至らないケースも多々あるそうです。



IR-8小麦〜緑の革命でグルテンが増し増し!

IR-8小麦というのは、緑の革命以降世界中で栽培されている品種であり、私たちが手に入れることができる一般流通している小麦のほとんどはIR-8小麦というわけです。

緑の革命以前の古代小麦では、現代のIR-8小麦と比較して栄養価が比較的高く、農薬を使わない自然農法で栽培されていたため、ミネラル(亜鉛、鉄、マグネシウムなど)の含有量が高かったとされています。
また、ビタミンB群や繊維質が豊富で、健康面においても有利だった可能性があります。

故に農耕時代から長い時間人類に愛されてきたと言えますよね。

一方でIR-8小麦は栽培時に化学肥料が多く使われることが一般的ですが、これは土壌中の微量元素(特に亜鉛や鉄分)の吸収を妨げることがあります。そのため、一般的にビタミンやミネラル(特に微量元素)の含有量は低めであることが多いです。
また、現代の品種は、収穫後の加工や保存過程で栄養素の損失が生じやすく、栄養価が低下することがあります。


人間界でも同じ?製薬会社の販売手法

なぜ化学肥料や農薬が必須となっているのか?
それがIR-8小麦は普通に栽培すると害虫や病気のリスクが非常に高いそうです。

つまり化学肥料や農薬とセットで販売される品種というわけ。

これって実は人間界でも同じことが言えませんか?

つまり、おくすりを売るために病気を作る。
でおくすりを売る。
だんだん売れなくなってきたら病気予防のおくすりを売る。
という悪循環ですね。

この辺りはあまり突き詰めるといいことないのでこの辺にしておきましょう。


日本人の遺伝子に対応できていない

小麦を含めて欧米型の食生活というのは多くの日本人にとってまだ未対応であることが多いわけです。

牛乳を飲むとお腹を壊すのも民族性。

もちろん小麦だって和食の中では極めて珍しい存在であることはいうまでもありません。
うどん・・・くらいでしょうか?

うどんの起源については諸説ありますが、日本で現在のような**「うどん」として発展したのは平安時代(794年~1185年)**空海(弘法大師)が唐(中国)から持ち帰った「饂飩(こんとん)」という小麦粉を練って作る料理がうどんのルーツの一つと考えられています。

日本では玄米や大麦、あわ、ひえなどのグルテンフリーの食べ物を主食としており、明治以降、また緑の革命以降急速に日本人に小麦が注入されていきました。

代表的なのが、給食でしょうか?
現代の給食がどのような形態かわかりませんが、一昔前は給食にはパンと牛乳は当たり前のように毎日出されていて、それが「栄養士が監督したバランスのいい食事」であると信じられてきました。

実際現代では牛乳が身体にいい、健康にいいというCMを出すことが世界的にも禁じられているほど、牛乳をはじめとして乳製品に入っているカゼインというたんぱく質が身体に悪いことは明白となっています。

そういえば昔は牛乳のCMってやってましたよね。。。

パンに牛乳のフルセットに挟まれておかず・・・もう一度いいますがそれが当時の栄養士の監督したバランスのいい食べ物だそうです。



小麦🟰悪じゃない

伝統的なイタリア料理、ドイツ料理。
小麦はヨーロッパの様々な地域で美味しいレシピが開発されてきました。

筆者は小麦は悪であると聞いた時、本当かな?と疑っていました。
何が悪か?

それは小麦そのものでもなければ小麦料理でもありません。

グルテンが増し増しになるように改造され、化学肥料と農薬を使用しないと食べられないように改造されたIR8小麦を控えるべきであると結論付けることができます。


まとめ:古代の小麦料理

思えば日本で本格的なフランスパンを食べる機会も多々あるでしょうが、ヨーロッパでちょっと良いお値段出して購入するフランスパンってこれで釘でも打てるんじゃないかってくらい硬いですよね。

本来の小麦っていうのはそういう存在で、ふわふわのモチモチではない。

おそらく古代の小麦を使った伝統的なピッツァなんかは、もっともっと上のソースと具材の主張が強かったでしょう。

ただしあまり神経質にならないように。。。
症状が軽すぎてわかりずらいからといってなんでもかんでも小麦、つまりグルテンが原因であると盲信してしまうのはよくないこと。

なにごとも中道、バランスよく生きていきましょう。
食べたいものを罪悪感を抱かずに食べる、幸せを感じる、地球の恵みに感謝する。
そして感謝の波動で包まれる、その波動を誰かに伝える。

これが一番大切です。
今日も食べ物に感謝しながら。

ではでは今日はこのへんで。