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近況報告。元気です。

皆さん、お久しぶりです。作曲家で音楽プロデューサーの齊藤耕太郎です。まるまる1ヶ月ほど、更新が空いてしまいました。

前作「Reason - Naked」がリリースされて以来、どんな音楽活動を今後していこうか、そして自分自身が激動の2020年代をどう生きて行こうか、公私共に見つめ直す時間が必要でした。


とりあえず、僕は元気です。

更新が滞っていたのは、更新する気になれなかったのが本音。なぜ更新したくなかったかと言うと、「言葉にできるアイデアが尽きてしまったから」です。2020年という、世界中が変化を余儀なくされた時代の中で、僕は自己ベスト以上のペースで走りました。余裕があったかと言われたら常になくて、でもやりたい、でもやらなくちゃと、あまり後ろを振り返ることもせずに音楽を作り届けることに没頭しました。

結果的に、アルバム「VOYAGER」という作品を内山肇さんとリリースすることができ、今までしっかり取り組めていなかった「自身のメッセージを届けること」の意味を知れました。ここnoteにも沢山の読者の皆さんがいてくれて、そのリアクションがまた、僕が何かを伝えていく力になっています。

そう。
これら全てのエナジーを出し尽くしてしまったんですよね。放出する力が、吸収する力を超え続けた10ヶ月間を過ごしていたせいか、体も心もとっても元気なはずなのに、全然音楽を作る気力も持てなかった。


もう、2019年以前の自分には戻らない。

幸い、クライアントのお仕事に追われていたのもあり、曲作り自体は止まらずに済んだ。でもやはり、僕は「自分(たち)発のメッセージ」を最優先して物事を考えているし、それが底を尽きた感覚の日々は何か物足りなさを感じていました。

プロと呼ばれる立場になってまる7年が過ぎ去ろうとしています。思えば7年という時間に制作環境(自宅)が2回変わり、その度に僕が追求したい、すべきと思う音楽は変化しました。少しずつ視座は高まり、夢と思える先は自分のことから周りのこと、周りのことから世界のことへと変化していった。

その、現段階での完成図が今なんだと思えます。

これは11月15日(日)の夕暮れ時。

この日の夕陽に想いをはせ、窓から注ぎ込む光があまりに美しく、ピアノを弾いてみたくなりました。先にその瞬間を映像にささっと収めて、そのイメージでピアノを弾き編集してます。iPhoneで撮った映像ですが、自分のエモを満たしてくれているので公開しました。


この景色を見られるようになったから、考え方が変わった。
だから、次のステージへの充電期間が必要になった。


この映像を作ってみて、そう思いました。景色が変われば、自分の生きるテーマも変化します。だから暮らす場所に僕はこだわってきたし、部屋に入った瞬間にその時々の「未来」を描けるかを大切にしてきた。それが今、まだ大きな雲を掴むような想いで探せていること自体が、正解なんだと自分に思えるようになりました。だからこうして、書き残すことを再開できた。


2019年までの自分が目指してきた「自分の想いを伝えるために、とりあえず下地として再生回数をある程度のばそう」という考えを否定する気はありません。ただそれだけを追求して、今の僕自身の人間力や存在で叶えられるフィールドには、もう自分がいないんです。フィールドだけはどんどん先に行っていて、僕自身の力やアイデアの切り口がまだ、追いつけていない。

だから、佇まいであったり、考え方を大きく変化させる必要があった。大切なのは僕が自分の目指すステージに立つことではなくて、時代や社会に対してベストを尽くしていくことで自然と用意されていく「自分より少しだけ背伸びしたステージ」で常に全力投球していくことだった。

そのステージに導いてくれた誰かに感謝し、そして以前までのステージで全力投球してきた自分自身を正当に評価して(これが実は難しい)新しい環境、新しいゴールに向けて走ること。このステージが大きく変化したのが、僕にとってのこの1年間だったんだなと思います。


気持ちはもう年末(笑)


日々の生活を妥協なく生きること。

休んでいる(わけではないけど)間、かなり力を入れて楽しんだのが料理。新しい環境に引っ越してからというものの、1週間のほとんどの食事を家で、しかも素材からこだわって自炊して生活しています。

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和洋折衷。肉も魚も野菜も、その日の気分と信頼するお店の旬、そしてお世話になっている方々や仲間が送ってくれる食材に合わせて調理する日々。こんな時間は本当に豊かなもので、目に見える限り添加物を一切使わないことで、食べてばかりでも心身の循環が良い感覚を覚えます。

よく僕は作れないとき、物事が前に進まない時に暴食に走ってしまっていました。普段口にしないようなスナック菓子やインスタント食品に走り出し、体が変調をきたしているのはわかっていてもストレス解消に食べてしまう。結果的に太るし、正直そこまでお腹も心も満たされなかった。

今の環境に来てから、そんなことがなくなりました。ストレスがないとは言わない。けど、今自分が心から愛している空間で調理に没頭することで、音楽制作が止まっているフラストレーションは食材を愛する気持ちに向き、とってもプラスな感情になり料理に注がれます。

食材を切ること
都度出汁を取ること
出汁を掛け合わせてベストの旨味を作ること

僕が音楽で大切にしている工程を、料理も同じ思想で臨みたい。音楽的な嗜好が数年で変化していったように、久しぶりに作る料理は以前とは違うアプローチで出汁を取れたり、日々行うことだからこそ、毎日検証を重ねてより良い味を目指していけたり。食材が豊かに揃う秋だからこそ、とても楽しい時間を過ごすことができています。


来年に向けた仕込みのあれこれ。

具体的なことはまだ書けませんが、今年は環境を整えたり自分の身辺整理を行うことに集中した1年でした。アルバムも出したし、ワンマンライブも実現できたけれど、これは僕にとっても、僕の周りの仲間たちにとっても「始まり」を意味したものでしかないと思うんです。

今年、産声をあげたさんとの音楽活動。これまでまゆちゃんことMayumi Watanabeを中心にコラボを重ねてきましたが、来年は本腰入れて、チームとしての明確な活動形態を示していけたらいいなと思っています。

今年明確に感じたのは、「音楽に年齢や国境はもう、関係ない」ということ。僕らが集まって音楽をやっていることは半ば奇跡に近いですが、思想やそれぞれの人間同士が持つ魅力を完璧にはめ合うことで、強力なチームが出来上がることを今年は多く学びました。


上に挙げた2人にかかわらず、僕の周りには本当に才能と魅力あふれる仲間が数多くいます。その仲間たちとのコラボを、より深く掘り下げていけたらいいなと思っています。それは単にシングルをリリースすることだけでなく、その活動をなぜ共にするのか、その活動を通じて何をよりよくしていきたいのか。そこにこだわっていけたらいいなと思う。

要はメッセージの部分。

楽しいからやる、それも最高。でも、今僕が一番楽しむためには、そこに意義とか、自分自身が納得した主義みたいなものをより求めています。それゆえに、新たなことを始めるのは準備と思考の期間がとっても長く必要になる。でもそこを経て生まれたメッセージって、今まで以上に瑞々しく、リアルだって僕は信じてる。そういう声こそ、僕は届けていきたいんです。


本当は今年、芽を出して欲しかったことも沢山ありました。ただそれは、地球レベルで待ったをかけられた。何より、自分の力で芽が出せるほど、自然や社会は自分の思い通りにならないことを、改めてより実感した一年だった。そこを経て、「地球と、社会と共存しながら、何を伝えたいか」を考えられたことは僕にとってある意味新たなゼロイチでした。

人に限らず、全ての事象は主となる自分以外の何かにそれぞれ、何らかの影響を与え合って生きていると思います。そしてその影響は、本来自然の摂理にも似た「適材適所」が感情や魂のレベルで存在していると今年は強く感じました。僕は、きっと主役やフロントマンは向いていない。それを少し悔しいと感じた日々も人生の少なからずあった。けど今は、プロデューサーとしてメッセージを発することは自分の使命だって心から思えてる。

そう100%思い込める自分を、今誇りに思えています。
何だろうな。5年くらい前の自分の「プライド」とは違う、
「社会の中の自分のあり方を見つけられた"誇り"」なんですよね。


攻めることで、リスクを突破する。

常に新鮮であり続けたいし、飽きるという感情を抱くくらいなら、僕は僕として生きることをしたくない。それはきっとこれからも、どんな立場にあっても自分を貫きたいと思う芯の部分。

心の中ではずっと24歳くらいで止まっていますが、流石に後輩や、一緒に音楽活動している仲間が増えてきて、何かと責任感は付帯してくるもの。それを受け入れないのは、いい歳してどうなのと思う。


かといって、何か守るべき存在が現れた時に、
僕は絶対に彼らのせいにして自分の挑戦を断念したくない。
それは結果的に、誰の幸せにもならない。誰も嬉しくないじゃん。


自分のステージは確かに、生きていけばいくほど進んでいく。

以前より、音楽を作る環境や境遇は恵まれ始めたかもしれない。でもその分、前よりどんどん余裕はなくなるし、壊れた時のリスクだって高まってる。それを守れるほどのパワーは、今の(ってかいつも)ステージに対して僕は持ち合わせていない。常に何の保証もない生き方を繰り返しています。

だから、足を止めないし、止めたくない。止まらずに、走り続ける。止まってやべーなと思ったら、どうやって走れば良いか都度考えて、乗り越える。それが、自分自身が選択した人生だって、胸を張って言えます。


もうすっかり30代中頃な年齢ですが、僕が思っていた30代より、
青春できてる感じが今もしていて良かった。
その青春を支えてくれているのは、
僕が出会ってきた最高の仲間たちです。
みんないつも本当にありがとう。


noteは僕にとっての帰ってくる場所になりました。

ここでまた、新たな表現を考えて、共有して、拡げていく。そんなサイクルが恒久的に続けていけたら良いなと思います。きっと相変わらず不定期だろうけれど、是非僕の音楽共々、日々感じていることに触れてもらえたら嬉しいです。いつか、ちゃんと顔を見て皆さんと会話したいな。


改めて!僕は元気です。今後ともどうぞよろしく。


2020.11.18  Wed.
KOTARO SAITO / 齊藤 耕太郎







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leift / KOTARO SAITO
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