「君生き」だけじゃない!第51回アニー賞は実はアツい!
アニメ界のアカデミー賞ことアニー賞の授賞式が17日、ロサンゼルスで行われました。
宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」がストーリーボード賞とキャラクターアニメーション賞の二冠を獲得
新海誠監督の「すずめの戸締まり」は7部門でのノミネートでしたが受賞はなし
長編作品賞は「スパイダーマン アクロスザスパイダーバース」が獲得しました
次の賞レースにも期待が高まりますね
おわり
どのメディアも大体これくらいしか紹介してね〜〜〜〜〜!!!!!
日本、アニー賞について興味なさすぎ!!!!!!!!!!!!!!!?
どうも、コウタローです
しゃーないとはいえ日本アニメがノミネートや受賞されたりしない限り話題にならないアニー賞…
たまにちょっと話題になっても
「長編アニメ映画が受賞したね!」くらいしか話題にならないのも多々あります…
アニー賞はテレビシリーズ部門もあるんだぜ!!?
しかも2023年は海外アニメ激アツの一年だったんだぜ!!!!???
てなわけで今回はそのテレビシリーズ部門で個人的に見良かった作品にフォーカスして紹介するぞ!!
↑ちなみにノミネート&受賞リストはこんな感じです いっぱいある〜
まず最初に注目したいのがこちら
ブルーアイ・サムライ
異人である白人と日本人の間に生まれた混血女性、ミズが復讐の為に男装し侍として旅をする海外製作の時代劇アニメ
Netflixで配信された本作ですがアニー賞ではなんと
最優秀脚本賞
最優秀FX賞
キャラクター アニメーション賞
プロダクション デザイン賞
エディトリアル賞
最優秀成人向け作品賞
の6冠を獲得!!!スゲェ〜〜〜!!!!
最優秀長編賞のスパイダーバースは7冠なのでブルーアイサムライは相当凄いですマジで
超かっこいい主人公ミズの激烈にクールな殺陣によるアクション
日本を舞台にしつつも既存のよくあるトンチキ日本的な要素が(比較的)少なく
・武家社会で政治の道具に利用される女性の境遇
・遊郭で働く遊女達の残酷な境遇
・混血として生まれ、差別され
親の望むままに生きたミズの境遇
といった日本の時代劇でも滅多に描かれないような題材を海外ならではの視点で掘り下げたのが面白かったので脚本賞も納得!
主人公のミズ以外のキャラクターも魅力的!
「お前を殺すのは俺だ!」とベタなライバルキャラやってたツンデレ幼馴染のタイゲンや
蕎麦屋の息子でミズに憧れて勝手に師匠呼びしてついてくるリンゴ
そしてタイゲンと恋仲ながら大名の娘なので政略結婚の道具にされながらも必死に抵抗するバイタリティ強すぎるアケミ
そして幕府を乗っ取り日本の支配を企む異常性癖サド白人ウォラー…
などキャラクターも魅力的!
群像劇としての作品構造も上手いぜ…
そして注目すべきは映像!!!
前述したように殺陣ももちろん凄いんですけど
5話がヤバすぎる!!!!!
この回、ミズの過去と並行して人形浄瑠璃が演じられるシーンがあるんですけど
人形浄瑠璃が…ガチ…!
自分はそんなに人形浄瑠璃に詳しくはないんですけども細かいとこまでこんな人形浄瑠璃を作り込んでるアニメ初めて見たよ!!!!
これが日本の作品ではなく海外の作品ってのも凄いですね…
ミズの過去とのカットアップ演出も素晴らしいんでこれは受賞も納得…!
ブルーアイサムライ、オススメです……
ちなみにそんなブルーアイサムライとキャラクターアニメーション賞を競ったのはなんとあの
「アメイジングデジタルサーカス」!
90年代の教育ゲームに囚われてキャラクターとなってしまった人間達を描いたブラックコメディ作品ですが
本作はYouTubeに投稿されたインディーズ製作のアニメ…さらにパイロット版という境遇ながらもノミネートという歴史的快挙を成し遂げました!
鬼バズりしたとはいえマジですげえ!!!!
あと個人的にちょっと惜しかったのが
ブルーアイサムライと大人向けアニメ最優秀賞を争ったワーナー のサブスクmaxで配信されていた
「スカベンジャーズ レイン」
輸送船デメテルが未知の惑星に不時着した三組の遭難者が強大な大自然やエイリアンに翻弄されながらも生き抜くというサバイバルSFアニメで
背景美術やクリーチャーデザインもさることながら徐々に輸送船内の人間ドラマが明かされていく脚本も良かった…!
この作品が無冠なのは惜しい…!
というか来日早くしなさいよ!!!!!
そして今回アニー賞の結果で散々バカにされてるのはディズニー
「WISH」はノミネートなし
ピクサーの「マイエレメント」は6部門ノミネートながら受賞なし
とディズニーは長編作品賞ではわりと散々な結果……!
だが…テレビシリーズ部門では…
ムーンガール&デビルダイナソーが三冠獲得!!!めでてえ…
残念ながら作品賞は逃したものの
・最優秀声優賞
・最優秀キャラクターデザイン賞
・最優秀ストーリーボード賞
を受賞したぞ!やったね!
超天才少女ルネラがムーンガールに変身して異次元から来た恐竜のデビルダイナソーと共に街の平和を守るヒーローアニメである本作は
本当に出来が…良い!!!!
わりに…見られてない!!!!!
あまりにも見られなさすぎて俺は狂ってハズビンホテルに便乗した恥知らずの布教記事を書いちゃったくらいです
👆恥を知れ!!!!!!!!
それはともかく今回のムーンガールの受賞理由を分析すると
最優秀声優賞
は主人公のルネラ役でR&B歌手であり声優のダイヤモンド・ホワイトさん!
歌手ということもあり歌がマジで上手い!!!!!
ムーンガールのOP「Moon Girl Magic」はダイヤモンドホワイトさんによる歌唱ですが作品の始まりを告げるに相応しい爽やかな名曲!
凄いのがキャラクターの声で歌ってること!
自分の声で歌った曲と比べたら一目瞭然ですね!!!プロってすげ〜〜〜〜〜!!!!
しかも声優としてもルネラのクソガ…元気な声に合ってるので納得の受賞だぜ!
続いては
最優秀キャラデザ賞
受賞したのはこのキャラ…ビヨンダー!
宇宙から地球を調査しにやってきたド厄介野郎!
めちゃくちゃ強いが気まぐれで自由気ままで簡単に地球を滅ぼせるぞ!!!
声優はマトリックスのモーフィアス役で知られ、本作の製作総指揮でもあるローレン・フィッシュバーン!
歌もうまくてイケボだぜ…
そんなビヨンダーのデザインは元々原作のマーベルコミックを元にしていて原作デザインはこちら
アーマーを着た人間的なデザインからシルエットを踏襲しつつもエイリアンっぽさ、胡散臭さも加えられ換骨奪胎されたデザインはまさに受賞にふさわしいと思う!!!
ちなみにビヨンダー出演回は無料配信中だからYouTubeで見てね!
そして
最優秀ストーリーボード賞
まあ要するに絵コンテですね
これはもう…
ムーンガール本編を見てくれたらわかる!!!!
とにかくまずは1話を見てくれ!!!無料だし!!!
ディズニープラス配信もあるし!!!
みてね……………
ディズニープラスの再生数でシーズン3決まるらしいから…(エミー賞とアニー賞受賞めちゃくちゃしたんだからシーズン3くらい作れよディズニー!!!!!)
しかしよォ〜〜〜ムーンガールを下して
最優秀子供向けアニメ賞受賞した作品ってよォ〜〜〜
なんなんだァ〜〜?
よほど納得できる作品じゃないとなァ…
最優秀子供向けアニメ賞受賞
ヒルダの冒険 最終シーズン
納得っスねェ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!
「ヒルダと山の王」が最終作だと思われていた日常冒険ファンタジーアニメの最終シーズンが受賞!
今まで明かされなかった謎や伏線が全回収された挙句ギャグからホラーまで1話完結回も素晴らしくサブキャラも大活躍する堂々完結作だからそりゃま…受賞するわな!!!って感じですね
ヒルダの冒険、オススメです…
ちなみディズニーは他にも
KIZAZI MOTO
ジェネレーション ファイア
が最優秀リミテッドシリーズ賞を獲得!
アフリカの様々なクリエイターによるSFアンソロジーでどれも独創的でかっこいい!
個人的には「スピリットレーサームクジ」がTRIGGERフォロワーすぎてめちゃくちゃ好きです
個人的なアツさはこれらの作品ですが
受賞とは関係ない話ではあるスピーチもアツかった…!!
それがこちらのコメディアンにしてルーニーテューンズシリーズの声優でもあるEric Bauzaさんによるスピーチ
バッグスバニーとダフィーダックの寸劇を一人でやりながら最後にダフィーが
「ReleaseCoyoteVsAcme!!」
と叫ぶこのスピーチ、これだけではなんのこっちゃわからないので解説すると
元々ワーナー・ブラザーズの花形コンテンツ
ルーニーテューンズ シリーズの最新映画として実写+アニメでジョン・シナも出演という豪華布陣の
映画「コヨーテVSアクメ」
アクメ社の製品を使って捕まえようとするもいつも鳥のロードランナーに出し抜かれるワイリーコヨーテが「ロードランナーが捕まえられないのはアクメ社のせいだ!」と訴訟を引き起こす
というめちゃくちゃ面白そうなあらすじから期待されていたものの
実際はワーナーの税金対策として作られたので公開は無しでお蔵入り!(監督も知らなかった)
しかもインターネットの批判の声に応えて他社に上映権を売る…というそぶりだけ見せて売らない!!!!!
というファンを舐めくさりまくったことをした結果ワーナーへの批判が殺到して大炎上中なんです!
このワーナーの極悪非道行為に対してルーニーテューンズの声優がアニメの賞レースで声を上げ、連帯したというのはマジでアツいと思います
みんなも映画を見る為に
「#ReleaseCoyoteVsAcme」
とポストして応援、しよう!!!!!
ちなみに今回のアニー賞では同じくルーニーテューンズの新作にして映画祭でのみ上映され一般公開がなぜかされていない短編「daffy in wackyland」もノミネートされていて
こちらに関してもストップモーション人形アニメによるめちゃくちゃ面白そうな新作なのに
我々が見れるのはアニー賞の作品紹介でのほんの少しの切り抜きということで批判されています
まず作品を見せてくれよ!!!!!!!!!!!
ディズニーがバカにされてるものの真に恥を知るべきなのは受賞作0(面白い作品もあるんだけどね)かつ声優にまで「ちゃんと映画を公開しろ!」と言われたワーナーじゃないかな…と思います
しっかりしろよ!!!!!!!
ということで海外アニメオタクくん視点によるアニー賞となりましたがいかがでしょうか?
2023年が激アツ海外アニメが多数の年だったので非常にすごいラインナップでした…
2024年は現在まだ二か月ですがハズビンホテル、ムーンガールシーズン2、オリオンと闇…とアツいラインナップの為来年の今頃も楽しみですね!
みんなも海外アニメ…見よう!!!!