オタクは手塚治虫作品の話をしろ!!!!〜マジ読んで欲しいすきすき手塚作品四選〜
どうも、コウタローです
みなさん…手塚治虫作品は好きですか?
僕はそんな詳しくはないですがそこそこ好きです
なんてったって漫画の神様ですからね
でも、手塚治虫作品を語る機会ってあんまりなくないですか????
「火の鳥」とか「ブラックジャック」
みたいないわゆる
「図書館に大体置いてる一軍手塚作品」
ならかなり話されてるんですが正直それ以外の手塚作品って個人的な観測範囲だとインターネットでは手塚治虫の話がパターン化されていて
・和登サンかわいいよね
・島本和彦のマグマ大使の漫画が云々
・七色いんこは隠れた名作
・手塚治虫は性癖がヤバすぎる!みたいなネタ
くらいなもんで(大偏見)
もうさ…飽きたぜ!!!!!!
ということで少しでも手塚治虫作品についてお話してくれるオタクを増やすためにまずは俺が布教してえし読んで欲しい手塚治虫作品4つについて語るぞ!!!!
1.ばるぼら
手塚治虫、よくインターネットで異常性癖であることがイジられがちなんですけどもこの作品はそのものズバリ異常性欲と…そして芸術とは何か!?ということについて描いてます
というか主人公の美倉センセ自身が一話で告白してますね
そんな異常性欲を趣味でなんとかごまかしていた先生はある日ばるぼらと出会います
この漫画、まず1ページ目がばるぼらの紹介から始まるんですけど
カッコよすぎないか!!!!??!!!????
都会が人間を消化し、垂れ流した排泄物のような女………それがバルボラ!
もう1ページ目で引き込まれまくりですよこれは
で、このバルボラがね…
エロあるねェ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
とはいえとにかくガサツかつ酒飲みで読者サービスなのか知らんけどすぐ脱ぎまくるし金も盗む最悪でカスなフーテン女(今風に言うならトー横キッズ)
なんですけど
芸術に関してメチャクチャ詳しい点もあるギャップや腹に一物を抱えている狡猾さ
幼い少女のようであり妖艶な魔性の女でもあるって感じで…萌え、やね
とにかくばるぼらが超絶にかわいいオレっ娘でエッチなんでエロモクから読んでも全然アリだと思います
前半はそんなばるぼらと出会った美倉に色んな異常性欲が襲いかかる!!!!といった一話完結作品で
めちゃくちゃ美人な女!!!
ヤるぞ!!!!ってなったら
と思ったら犬だったり…
こんな感じで異常性欲に取り憑かれながらも芸術とは何か?という命題を抱えながら作家として頑張る美倉先生とトラブルメーカーだけど憎めないし創作意欲を与えてくれる美の女神ミューズに例えられるばるぼら
このコンビがさまざまな事件に巻き込まれるドタバタな日常を描いた作品となってます
前半は……
後半はネタバレになるのでハッキリと言えませんがとにかく壮絶…
ばるぼら、マジでヤバ女すぎ…
でも芸術ってさ、いいよね…
って感じです
昨今AI技術が盛んとなり芸術分野でも議論が重なる中ですがここで手塚治虫の芸術的思想に触れてみるのもいかがでしょうか?
あと手塚治虫の性癖はヤバい!って言うならこれマジで読めよ!!!
ちなみにこのばるぼら、映画監督の息子の手塚眞が日仏合作で実写映画化してます!
個人的には原作をなぞりつつも結構改変されていてより退廃的だったりばるぼらの魔性の女っぷりが強調されていてかなり好きです!アマプラで確か見れたからオススメ!!!
ただ、ばるぼら役は二階堂ふみでめちゃくちゃかわいいしエッチだし演技上手くて最高なんですけども
美倉先生役は…
SMAPの吾郎ちゃん!!!??!!!????!!???????
演技自体は良い感じだけど
ガキと五字切りする吾郎ちゃんがチラついて集中出来なかったです……………………………
でも良い映画だからオススメ!!
2.鳥人体系
我々人類の身近な動物である鳥たち
しかしそんな鳥達がある日めちゃくちゃ賢くなったら人類はどうなる!?
というパニックSF的な話です
この作品、決まった主人公は存在せず鳥と人間の一話完結オムニバス形式になっているんですが
その構成が凄い
一話は
「放火する鳥が出たらしい!」
「そんなバカな!」
くらいの感覚だったのが徐々に徐々に鳥達は知能を上げて人間達に牙をはっきりと剥き始めます…
放火カササギ軍団!!!???
人類は火を得て団結した達になすすべもなく翻弄され、徐々に徐々に鳥達は人類の生活を支配していきます
そんな世界の中でかつて友だった鳥が知能が上がり人間を支配しようと企んだ為止めに行く話や
鳥のプロパガンダをやらされる作家の話
山奥に住む盲目で鳥が唯一の友の老人の話…
など様々な群像劇が繰り広げられます
そね中で特に僕が好きなのは
この話、童話「舌切りすずめ」のパロディながらもスズメたちに支配された人間達の生活を描いたディストピア的な歪んだ不気味な構造が昔話風に語られるという構成が本当に凄すぎるので良い…
そして人間たちを支配した鳥はやがて進化し、鳥人となって人類を奴隷にして地球の支配種となった後は今度は鳥人同士が争うというアイロニカルな展開も良い…
短いながらも非常に面白い手塚治虫作品なんで是非オススメです
3.手塚治虫エッセイ集
漫画じゃねーじゃん!!!
と、思う人もいるかもしれませんが手塚治虫は漫画だけでなくエッセイも激ウマなんです
自伝の「ぼくはマンガ家」なんかも面白いのでオススメなんですが雑誌等で最近のコンテンツに触れて砕けた口調でズバズバと感想言ったり自論をぶちまける姿は手塚治虫というよりかは一人のオタクを見てるようでめちゃくちゃ面白いんですよね
その中でも一層熱が入って語ってるのはアニメ!
「ディズニーが人生を変えた」
とまで言う手塚治虫だけあってとにかくディズニーに関してはまあ早口早口!!!
特に1988年に公開した
ロジャーラビット
ディズニーにより製作され、ミッキーマウスやバッグスバニーやベティブープなどさまざまなクラシックカートゥーンのキャラクターが出演する狂気的な作り込みの実写取り込みアニメ映画です
手塚治虫は映画パンフレットに寄稿し嬉々として作中の小ネタに関して細か〜〜〜く解説しているだけにも飽き足らず
キネマ旬報に寄稿した文ではロジャーラビットの異様なこだわりに関してアニメ製作者の異常さを褒め称えています
個人的に監督に対してカートゥーンオタクならではのマニアックな視点で質問してる手塚治虫が好きです…
とまあ、ロジャーラビットに関してはかなりベタ褒めですが
これマジ?日本アニメに対して当たり厳しすぎだろ……
日本で当時流行っていたアニメを見る目がマジで厳しいんですよね…手塚治虫
まあ手塚治虫自身もアニメ製作者であるから厳しくなるのはわかるんですけども…ね
中でも過激なのが「瀕死のアニメーション」
というエッセイ
これは手塚治虫がQというアニメ製作仲間に対して最近のアニメ界の話をする…という内容なんですけども
と、アニメーターが待遇低いことを自分のせいにされてることにキレ、
テレビアニメを貶しまくり
アニメブームについても
今のアニメのファン層である若い女は顔ファンしかおらん!!!!!!!と愚痴ってます
すげえな!?そこまで言っていいんだ
まあ長々と引用するのもアレなんで要約すると
「アニメ界は肥大化しすぎる、このままメカやら主題歌やらの見掛けな派手さやお涙に若者がのめり込んでるようじゃアニメの未来は終わるよ!!!え?当事者のくせに何言ってんだって?少しは自粛したいんだけどね〜あ!アニメの原画描いてよ!」
と散々愚痴を言った挙句に最後は落語みたいなオチで終わらせてます
とまあわりと面白おかしく切り抜いたのでKindleとかで買って全文を読んで欲しいんですけども
テレビアニメブームの中でも「良いアニメ」を作る人がいるとかも紹介してるなど決してネガティブな側面ばかりではない文なんで…
手塚治虫からしてもアニメ界を盛り上げるBEEF的な意味での発言かもしれないし…
まあでも……虫プロで趣味の芸術アニメーションばかり作って自らのポケットマネーで運営するも結局虫プロ倒産させた手塚治虫が言うのは………
どうなのかな……………うん……………
それはそれとして手塚治虫のエッセイはこんな感じでざっくばらんに話していて面白いのでオススメです!!!!!!!!!!!!!!
4.治虫の国のアリス
手塚治虫が描いてる作品じゃないじゃん!!!!!!!!!
でもまあ好きな手塚作品なので紹介します
この作品は元々かつて出ていた「テヅコミ」という雑誌で連載されていました
手塚治虫作品を再録しつつもさまざまな作家に手塚治虫作品を自由な解釈で描かせるという非常に野心的な雑誌で全18号が出版されました
今作を描いた上野顕太郎という漫画家は知る人ぞ知るギャグ漫画家なんですが
そのギャグがもう、すごい
例えば「五万節」という漫画では
ファミレスの店員が
「何名ですか?」と客に聞くと
五万人だ!!
というセリフと共に本当に5万人描いた見開きが出たり
寄生獣を落語にしたり
一話で100本の漫画を掲載したり…
とまあバカみたいなことをめちゃくちゃうまい画力で大真面目にやるという労力が釣り合わないことをしちゃう漫画家なんですよね
その中でも◯◯休シリーズというのが凄くて
一休さんをさまざまな作品のパロディで模写でやるということをしてます
これもまあ、幅が広い
デスノートから魔太郎、福満しげゆきに魔少年ビューティと古今東西の漫画を完コピ!!
七色の絵柄すぎるだろ!!!
この手の絵柄パロはインターネットではありふれた物ですが雰囲気までソックリなのが凄いですね
ちなみに上野顕太郎先生はnoteでこうしたパロディ漫画について解説してるので読んでね(宣伝)
本題を戻すとこの「治虫の国のアリス」は
主人公アリスがある日ウサギを追いかけてたら不思議の国ならぬ治虫の国に迷い込む…
という話なんですが
このウサギが…
新宝島じゃねーか!!!!!
そして穴に落ちたアリスは火の鳥に出会います
なんかよくわからんことを言われ治虫の国に迷い込んだアリスは様々な手塚治虫作品のキャラと出会いながら元の世界に戻るのを頑張る!
というお話です
この作品、まあ開幕の新宝島で察した方もいると思いますが…
パロディがマリオ映画並に多すぎる!!!!!!
有名作から初期作品にマイナー寄りの作品までもう常に何かしらパロディをぶち込んでいるため元ネタ何!?となること請け合いです
そのパロディのセンスもすごくて
アリスが刺身を食べようとしたら落としたところにブラックジャックとキリコが現れて
なぜか原作っぽいシリアスな雰囲気で刺身を食うか食わないかの問答が始まります
(なんで?)
その問答の中で針師の琵琶丸まで現れ、ラチがあかないのでブラックジャックが刺身にオペを始めます
(なんで??)
そして手術結果は…
なんとアニサキス
嘲るキリコ、だがブラックジャックはこれからも拾い食いをすることを宣言します…
しょ、しょうもね〜〜!!!
最高!!!!
アリスの顔がいい味出してる
こんな感じのパロディギャグをとにかくやりまくりますがこれはまだわかりやすい方
例えばこのシーン
はどろろのパロディですが
次のページが…
手塚作品の馬キャラ集合!!!!
いやW3以外わからん…!!!!!!
こんな感じでマニアックなネタも盛られてるのでマジでわからんネタも多いですがそこもまあなんとなく面白いんですよね
ここまで聞くとマニアックなパロディしてるだけのギャグ漫画のように聞こえますが
しかし、ラストがマジで良いというか
手塚治虫という作家に対しての壮大なラブレターであり感謝状にもなっています…!
いやマジで、凄いので…
絵柄を真似する漫画家は数多くいますが手塚治虫作品特有のテンポやノリをここまで真似できるのはスゴい!の一言
「手塚治虫ファンへの挑戦状」と書評で言われたくらいの作品なんで是非読んで欲しいです!!!
いかがでしたでしょうか?
手塚治虫に関しては僕は全然詳しくない身ですが今回は四作品を紹介させて頂きました
これを機に新たな作品や昔読んだ作品を読み返して頂けたら嬉しいです!!!!