僕はこれから「企画の地産地消」を全国に増やそうと思う。

タイミングはもう、今しかない気がする。

1、「地元」とは、その地を愛する心を指す。
2、「企画の地産地消」を増やす。
3、「お節介なよそもの」になろう。

2019年7月、この3つを意識して「地元でメシを食っていく」というイベントをはじめます。僕なりの伏線回収。あの日、あの時の出来事をむすんでいくように心に決めました。

ここまでのあらすじ

2015年5月、企画を学ぶ連続講座「企画でメシを食っていく」を立ち上げました。横浜みなとみならいの「BUKATSUDO」で開催しています。各業界の第一線で活躍する人をお招きして、どんな「働き方」なのか伺っていく、課題もいただき考えて、「企み方」まで共有してもらう。30数名で過ごす全12回の半年間です。

両手で受け止めきれないくらいの刺激を、ゲストの方たちからいただいていく。額に汗して学び、これからの可能性を伸ばしていく。

今、5期になるので、この場から150人近くの企画生(受講生ではなく、こう呼んでいます)が巣立っていくことになります。

企画生の募集の話です。2期目以降の応募数は100名以上、多い期では200名近くのエントリーがありました。そもそも「企画メシ」は、「企画する人を世の中に増やしたい!」と思ってはじめたものです。増やしたいのに、お断りしないといけない、その矛盾にガマンならなくなっていました。でも、全員が全員となると、課題のとりまとめも、講評も、追いつかなくなる…

…と、ずっと思っていました。

でもです。僕一人が講師だったら小回りも効くし、受け止めきれるマックスにトライして、もっと多くの方と出会う機会をつくれるんじゃないだろうか…?

勇敢な勘違いで成立する仮説。作戦名「やってみなくちゃわからない」。今年本格始動したのが僕の受け持つ「言葉の企画」の半年間・全6回での単独開催でした。

当初、60人の枠を想定していました。まあ、言うてもね、そんなに申し込みは来ないだろうと、

ふたを開けたら、70名越え。ぎっしり、ぎっしりと。

今では約70名の企画生の方たちと向き合いながら進んでいます。タイヘンとはいえ、自分でやると決めたことですから、そこには充実感があります。不思議なものでやる気は、やればやるほど出てきます。

でも次に、また悔しさを見つけてしまいました。

地方からお越しいただく方がぞくぞくといる、ということです。

これまでの「企画メシ」では、和歌山、京都、長野、岩手、秋田、富山から。「言葉の企画」でいうと、神戸、徳島から。

これはもうめちゃくちゃありがたい話です。「ここに来てよかったと思ってもらいたい…!」と、毎回、気合の帯を締めなおします。

「こっちでも開催してもらえたらうれしい」という声も何度もいただいていました。ただ、うーむむむ…自分一人の時間だとなかなか準備の時間もとれないしなあ…

…と、ずっと思ってました。

いやいや。なんで一人でやる前提なんだろう、と。これまで「企画メシ」に通ってくれて、今、地元を中心に仕事をする企画生はもちろん、各地に出会ってきた人はたくさんいます。ともに、場をつくっていけばいいんじゃないだろうか…?

もちろん、最初は小規模かもしれない。それでも「巻き込み、つながり、助け合い」の場が各地に一つでも増えることは何かを変えていく可能性がある。ならばやらない理由はない。その名も「地元でメシを食っていく」をやろうと決めた瞬間でした。

やる上で大切にしている定義が3つあります。

1、「地元」とは、その地を愛する心を指す。

地元でイベントをする際に、地元にいる人だけで完結させるのではなく、たとえば上京したり、その地を離れているものの地元愛のある人を巻き込むことを意識したい。

空論でそう思っている訳ではなく、恵比寿じもと食堂の名付けとステートメントを担当し、その場が育っていく様子を見ていて感じます。

地元とは何か?そこに生まれたひとも、そこに越してきたひとも、そこをすきなひとも、地元のはずだ。

おかえりなさい、恵比寿はあなたの地元です」

まずはそうちゃんと伝える、場があることで人が出会っていく。混ざることで、四方八方に乱反射するように出会いがうまれて、恵比寿だけにとどまらない展開が生まれていく…というのを肌で感じられたのも大きな出来事でした。

地元愛があれば赤の他人なんかじゃない。混ぜることで、その企画は、土地を越えて伝播していく。

2、「企画の地産地消」を増やす。

引用:映画.com

2018年、「くまもと復興映画祭」に、映画「アイスと雨音」のプロデューサーとして参加しました。すごかったんです。この映画祭は、熊本が地元の映画監督の行定勲さんが主催し、あらゆる人を巻き込み、うねりをつくっています。

その土地にゆかりのある人が企画し、立ち上げ、他者を巻き込んでいく強さを体感しました。まさに「企画の地産地消」。参加させてもらった僕も、ほくほくの時間。消えずに、ぽかぽかと心に残っています。

主役は地元の人。外から来た人が、企画を考えてかたちにする良さもある。きらびやかな光は放つと思うんです。しかしその多くは根付かない、一過性のものとして通り過ぎていく。僕自身でちゃんと考えつつも、きっかけをづくりに徹し、なにかやろうとするその背中を押せたらいいなと思いました。3つ目は、その話につづきます。

3、「お節介なよそもの」になろう。

「よそもの、わかもの、ばかもの」が地域を変えていく。

よく言いますよね、すでに有名すぎるほど知られたこの考え方。なるほどなあ!と思った上で、1つ上乗せしたいんです。

横浜みなとみらいのBUKATSUDOで場をつくりつづけてきて思うのは、アクティブな人が各地から来てくれても、その地にいるアクティブな人同士は案外つながっていないということでした。

引用:ウェブ電通報「居場所を増やそう。自立するために」

このスポットライトが当たる方たち同士が、案外、つながっていない印象を受けました。

「あなたすごい!」「あなたもすごい!」と、その地元にいる人をつなぐ役「お節介なよそもの」になれたら、さらに何かが生まれていく気がする。

1、「地元」とは、その地を愛する心を指す。
2、「企画の地産地消」を増やす。
3、「お節介なよそもの」になろう。

この3つの思いとともに、2019年7月、北陸篇・金沢からはじめます。これまで出会ってきた企画生ともに。

【日時】
7月15日(月・祝)13:30〜15:00 @KUMU金沢にて 4名で。
・綾村恭平(3期生/株式会社リビタ/金沢出身・東京在住)
・中神遼(3期生/AMD合同会社/京都出身・金沢在住)
・山本真梨子(2期生/株式会社ワークス・rendez-vous/岡山出身・金沢在住)

詳細はこちら↓

北陸のみなさん、ぜひ!やってみて気づくことも多いと思う。そこからまた企てを編み出していきたい。

それに「ぜひうちでやりましょう、いつかお呼びしたいです」と連絡をもらえたこともうれしい収穫でした。

時間はかかるかもしれない。けれど、1つひとつ、いつか。集合できたらいいなと思う。

旅するように各地に行って、心が走ってる企画やイベントに出会うと、こちらまでうきうきしてるあの感じ…伝わるかな。たまらないですよね。

ここにある日本地図。途方もなく、日本は広い。東京一極集中ではなく、各地元が連携を取り出したら、さらにおもしろくなっていくのではないかと思っています。そのために…

「企画圏」を広げたい。

これは、同じ文化でつながる「文化圏」をモチーフにした造語です。企画する人が、いきいきとネットワークしていく、そんな「企画圏」をつくっていくぞ。

もちろん東京でも随時、集合の機会はつくっていきます!

直近ですと、8/31(土)に下北沢B&Bにて、「言葉の企画」「企画でメシを食っていく」の特別報告会を行います。詳細が出たらまたお知らせします。興味のある方は、ぜひつながってもらえたらうれしいです。一人じゃできないことも、チームならできる。

ふう(深呼吸)以上です!

ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。

もし、僕のことをはじめて知ってくださった方がいたらこちらもぜひ。

それでは、また!

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阿部広太郎
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