見出し画像

ローカルな笑いとグローバルな笑い

 僕は、生まれも育ちも関西だ。関東に3年ほど住んでいたが、その際に周囲から自分が関西弁を話していることを指摘され、自分がこてこての関西弁を使っていることにようやく気づいた。人と話をするときは、オチがないといけないと思い込んでいる。オチがない会話だと前のめりにコケそうになる、というのは誇張した表現だが、あながち嘘でもない。

 人を笑わせる行為を観察していると、オチがローカルな方が笑いは起こりやすい。ローカルというのは、オチの意味がわかる人が限定されているということだ。友達同士だけがわかるようなネタがローカルな笑いの代表だ。
 笑いは、芸人だけが独占しているものではない。一般人のコミュニケーションのなかでも、誰かの言動を通して笑ったり、自分の言葉で相手を笑かしたりしたことはあるはずだ(笑われることのほうが多い?)。家族や友達という親しい人の間柄であれば、お互いの興味関心をわかっているので、オチよりも前に相手のリアクションをある程度想像することもできる。

ここから先は

1,254字
最初の5話は無料で読めます。1ページ1話の完結もの(全48話) 記事1つあたり5円で240円となっています!

当たり前だと思っていたことを疑うと、新しい発見があるかもしれない。繰り返しの毎日にスパイスを与えるエッセイ集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?