それと君が好き

「ヨーグルト買ってきて」

そう、LINEの通知が入った。これからあなたのところに行くよ。あなたの住むマンションのすぐ近くのコンビニ。あなたの顔を頭に浮かべて、商品棚に目をやる。

最近ヨーグルト飲料のCMをよく目にする。でもヨーグルトって多分カップ入りのスプーンで食べるヤツだよな。なんか前に言ってたもんな、忘れたけど。ぼんやりそんなことを考えているとまたスマホが震える。

「それと君が好き」

私の思考は一通目と二通目の来る間のわずか数秒のもの。絵としては、スマホでLINEを確認して商品棚に目を移した次の瞬間にまたスマホを見たことになる。

つまり「ヨーグルト買ってきて」、棚を見る、「それと君が好き」と言う流れ。

おい、ちょっと待て。

「君が好き」はもっと大事なところで使え。

なんなんだ?

「ヨーグルト買ってきて」、「それと君が好き」って。

ちょっとイラついた。なんなんだ全く。あっ、イライラしてたら思い出した。付き合う前、好きな食べ物を聞いたらアロエの入ったヨーグルトって言ってた!

あえてヨーグルト飲料とアロエのヨーグルトの両方を買おう。先にヨーグルト飲料を出してガッカリしたあなたの顔を見たあとで、いたずらにアロエのヨーグルトを出してやろう。

そして言ってやるのだ。

「それと君が好き」

おはようございます、こんにちは、こんばんは。 あなたの逢坂です。 あなたのお気持ち、ありがたく頂戴いたします(#^.^#)