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やすたにありさ
2019年7月27日 19:54
昨年の夏に書いた掌編小説を加筆修正のうえ、再掲致します。主人公の2人はそれぞれにハンデやコンプレックスを持っていますが、彼らなりにコミュニケーションを駆使して、優しくも満たされた生活を送ってゆく物語です。「ちょっとの工夫で困難は回避できる」という言葉は私の小説のベースとなる考えであり、私自身が生きる上でのモットーでもあります。もし、いまあなたの目の前に救いようのない障害があったのなら、形
椿 -TSUBAKI-
2019年7月7日 16:24
小さな笹の枝と短冊を持って、君が僕の部屋にやってきた。僕たちが一緒に過ごす、はじめての七夕の日。7月7日。君はピンクと青のペンを僕の机の引き出しから出しながら、僕に尋ねる。 「なに書く?」興味深げに僕に聞く君。「なに書こうか?」少し考える僕。僕をじっと見つめる君。「世界平和かな」って僕がつぶやいてみたら、君はちょっと不満げな顔をした。きっと君は君の短冊に、