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建築家フランク・ロイド・ライトに関する笑える話

私の大好きなフランク・ロイド・ライトの逸話の中には、彼のユーモアや大胆さが際立つ「笑える話」もいくつかあります。
その人間味にも魅力が溢れているので、
特に面白いものをいくつかご紹介しますね。

Frank lloyd wright

1. 雨漏りした時の対処法を聞いたら「座る位置を変えなさい」と言うライト


ライトが設計した家に住んでいたクライアントが、雨漏りについて苦情を言いに来たクライアントが「雨漏りがちょうど私の頭に落ちるんだ」と言ったところ、ライトは冷静にこう答えました。
「じゃあ、少し席をずらしたらいいでしょう。」
と答えたらしい。
カウフマン邸(落水荘)での出来事。

カウフマン邸(落水荘)


2. ホテルの設計図を池に投げ捨てたライト


設計していたホテルのスタッフと意見が合わず、会議中に怒りを爆発させ、そしてなんと、設計図を丸めて窓の外に投げ捨ててしまいます。
それを見たスタッフたちは慌てて池に落ちた設計図を拾いに行きましたが、ライトはこう言ったそうです。「心配するな。どのみちあの紙は完璧じゃなかった。」
結局、設計図は新しいものが用意された。
日本の帝国ホテルを設計していた時の出来事。

帝国ホテル

3.「木をきるくらいなら君たちが引っ越せばいい」と言っちゃうライト


建築予定地を見に行ったカウフマン一家が、そこに生い茂る木々を見てこう言いました。
「これだけ木があると家を建てる場所がないな。とりあえず何本か切ろうか。」
それを聞いたライトは、ピタリと足を止め、彼らに厳しい目を向けました。そして一言。
「木を切る?それなら君たちが引っ越せばいい。」
一瞬、場が凍りつきました。
「いいかい?自然はこの場所の主人公だ。建物はその脇役。木を切るくらいなら、設計を変えて木を生かす。それが建築ってもんだ。」
結局、木々はそのまま保存され、カウフマン一家も仕方なく納得しました。
またまたカウフマン邸(落水荘)の出来事です。

カウフマン邸(落水荘)


4.スピード違反でのやりとりで、自分のことをアピールしちゃうライト


ライトはスピード違反で警察に止められることが何度もありましたが、彼の対応はユニークでした。あるとき、警官に「あなたは一体誰だ?」と尋ねられると、ライトはこう答えました。
「私はフランク・ロイド・ライトだ。世界で最も偉大な建築家だ。」
警官は驚きつつも、「それなら、スピードを守る方法くらい知っているべきだろう」と返したそうです。確かに!笑

車が大好きなライト


5.弟子に負けず嫌いのところを見せるライト

ある日、タリアセンでの作業中、ライトと弟子たちは建築用の石を運ぶ作業をしていました。
その中で特に大きくて重たい石があり、弟子たちは冗談半分でこう言ったそうです
「この石を運ぶには、さすがにライト先生でも助けが必要ですね。」
これを聞いたライトは、
「何を言っているんだ。私が運べない石なんてあるわけがない!」
そう言い放つと、スーツを着たままその石の前に立ち、じっとにらみつけた後、全力で持ち上げようとしました。しかし、石はびくともしません。
彼は汗をかきながら、何度も持ち上げようと試みますが、やはり重すぎて持ち上がりません。
弟子たちはその様子を見ながらクスクス笑っていました。そこで、ライトはこう言い放った。
「この石は完璧だ。重すぎるのは、これが自然にとって特別な存在だからだ。力ずくで何とかしようとするのは、建築家としての敗北だ。」 
弟子たちは美学に昇華したと感心しつつ、笑いを堪えるのに必死だったとか。

弟子たちとライト

まとめ

ライトが生涯を通じて「自分が世界一の建築家」と公言していたことは有名ですが、あるとき記者に「あなたの次に偉大な建築家は誰ですか?」と尋ねられた際、彼はこう答えました。
「まだ生まれていない。」・・・笑
ここまでいくと、もう愛らしいですね。

自信家ライト

自信家でちょっと笑っちゃいますが、ライトは表現としての建築を諦めなかったのです。
いつの時代も名作には信じてくれる施主と、自信をもって作品を作り上げる建築家の両者が揃ってこそなのでしょうね。  
ライトの人間味溢れるエピソードが大好きです。
人間は完璧ではない。でも自分に与えられたものを精一杯信じて進めばいいと言われているように感じます。
楽しいお話をありがとう。
大好き♡ライト。



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