建築とリサさん

建築見るのが好きな、見る専です。 ハードウエアである建築にどんな愛を込めるのか。 詩的…

建築とリサさん

建築見るのが好きな、見る専です。 ハードウエアである建築にどんな愛を込めるのか。 詩的な建築を探して歩いています。

最近の記事

花と言葉と建築-ヒアシンスハウスのこと-

立原道造という人物をご存知ですか? 24歳の若さで亡くなった詩人であり建築家です。 彼が生前に設計した理想の別荘。 たった5坪の小さな「ヒアシンスハウス」です。 彼は、50プランもの思案を重ね、庭に掲げる旗までデザインし、住所を印刷した名刺まで作成し、友人に配っていたのに…。願い叶わず、結核のため天に旅立っていきました。 そんな彼の想いを、66年の時を経て実現されたのが現存の「ヒアシンスハウス」です。さいたま市営 別所沼公園のほとりに建設され、土日には市民の憩いの場として

    • 好きということ

      なんでか分からないけど、好きな建築。 なんでか分からないけど、気になる人。 なんでか分からないけど、やってる事。 そんなことの方が本質かもしれません。 好きなんて、理由より感覚だし。  出会いは窓のようなものです。 ある人に出会い、開く窓には、 知らなかった素敵な世界が広がっている。 ある場所に出会い、開く窓には、 体験したことのない素敵な空間が広がっている。 そうやって、たまたま出会って開いた世界に 見たかった自分を見つけて、 そこに向けて走っているようなものなのかも

      • 自由学園明日館①

        久しぶりにnote更新です😄 建築家フランク・ロイド・ライトの代表作の一つである自由学園明日館は、池袋に位置する自然と調和した美しい建物です。 ライトは建築において「内」という言葉をたくさん使っていました。人間たちの暮らしや心や文化のことだと思います。建物のエネルギーの中心にそれがあること。 ここは、外側の建物と「内」なるものが調和していて、とても心地よく感じたのです。 フランク・ロイド・ライトとは 私の愛する建築家なので、ライト贔屓の記載をお許しください。私の好きな

        • 大好きな東京都庭園美術館 ④

          今日は庭園美術館の照明の話を。 朝香宮邸を作り始めた1920年代後半、この時代は白熱電球に変わりはじめたところで、新しい技術を使いこなすため試行錯誤されたとか。 それぞれのお部屋に合わせた細工。上品なデザイン。 今見ても全然古くないと思いません? 普遍的なデザインをセレクトされています。 そして、これこれ。 この金平糖みたいな可愛い照明❤️ 星型のステンドグラスの照明です。 夜に見るとさらに可愛いらしい。多分、天井がカラフルになるんだね🥺✨可愛い…。 そして、最後に

        花と言葉と建築-ヒアシンスハウスのこと-

          大好きな東京都庭園美術館 ③

          こんばんは。 まだ、noteの使い方に慣れてませんが、 ゆるっと書いていきますね。 今日は3階のウィンターガーデンのお話を。 ここは花を楽しむための温室として作られています。パリにお住まいだった朝香宮様。当時のパリの奥様たちの中でこのお花の温室を作るのが流行ってたとか。 朝香宮様はパリがとっても好きだったのね。 そして、この市松模様とマルセル・ブロイヤーの椅子😌🥰 何度も言いますが、これ昭和8年の建物です。 今見てもモダンでしょ? 床は人造大理石。腰壁は国産大理石。

          大好きな東京都庭園美術館 ③

          大好きな東京都庭園美術館 ②

          さてさて、続きの庭園美術館のお話。 1階大客室は豪華。ディテールのデザインの細かさよ。ゴテゴテしてるアール・デコは苦手なのに、ここは純粋に素敵だと思う。 ひとつひとつ見るとどれも個性的なのに、トータルで見た時には不思議な落ち着きを感じる。 大客室シャンデリアはルネ・ラリック作。 漆喰天井の白色、漆が塗られた柱の黒色、建具に用いられたメタリックカラーなど、それぞれが美術館に並べられた作品のようにハマり、安心感すら感じる落ち着いた空間になっている。 当時、特許を取った新技術

          大好きな東京都庭園美術館 ②

          大好きな東京都庭園美術館 ①

          初めてここを訪れたのは、小学生の頃。 多分、記憶の中では初めて建築を素敵だと思った瞬間はここだった。 駅からしばらく歩き、突然現れた森のような場所。長いアプローチを歩き、やっとエントランスにたどり着く。 ルネ・ラリックの美しいガラス工芸が迎えてくれる。あまりの素晴らしい工芸と、異国感。 東京であるけれど、東京じゃないような不思議な感覚に。 ここは、1947年まで朝香宮邸として実際に暮らしていた邸宅。実際に個人の家としてこの時代にこんな洒落たアールデコの建物ができたという

          大好きな東京都庭園美術館 ①