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映画『あんのこと』ネタバレ感想:実話がもとの鬱ラスト考察,元ネタの新聞記事ハナ

映画『あんのこと』を鑑賞。ドキュメンタリーと映画の中間のようで、シリアスに現実を伝えた傑作だと感じた。河合優実と佐藤二朗、稲垣吾郎の3名のキャストは本当に素晴らしく、3人の友情が尊くみえた。しかしそのぶん、後半の生々しい胸糞鬱展開が心に重くのしかかる…

『あんのこと』ネタバレ感想

主人公の杏(河合優実)自分の感情をぜんぜん出さないのがリアルだと思った。幼い頃から母のDVを受け、自分の気持ちを出すことを忘れてしまっているのだろう。
そんな彼女が、刑事の多々羅(佐藤二朗)と出会い、シャブ中毒から抜け出せ!と救いの手を差し伸べられる。多々羅が杏を救いたい気持ちは真実だったのだろう。しかし一方で、記者の桐野(稲垣吾郎)は多々羅が裏で救済の会にいる女性たちに性加害をしているとの情報をつかんでいる
杏が一瞬だけ見た希望の世界が瓦解し、絶望が口を開く。サルベージ(救済の会)の女性と多々羅が距離が異様に近いシーンがあり、多々羅!まさか手を出してないだろうな!やめてくれ!と切実に願いながら見ていたが無駄だった。多々羅が性加害していると判明したあたりから鑑賞者(私)はどん底に突き落とされていく

考察:ラスト結末,新聞記事のハナさんの実話

本作は実話がもと。ラスト結末も実話にそったものになっていて本当に切ない。唯一の希望は、終盤で杏が隣人の紗良に押し付けられた子供を世話しているシーン。人と関係を持っているときは杏は前向きになれる。老人ホームでの献身的な働きもそうだし、子供の世話もそうだし、誰かのために行動したときに人は前向きになれる!と描かれていた。しかしコロナや毒親のせいでその繋がりが断ち切られてしまった…。
ラストシーンの考察、映画と実話の新聞記事の違い比較、元になったハナ(仮名)さんについては次のページで解説していく↓↓

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