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コロナ影響下での米国LLM留学(②生活編)

はじめに

コロナの流行真っ只中のシカゴがどんな様子かリアルタイムでお伝えする予定が、前回の投稿から1年以上が経過してしまいました。もはやLLMも卒業してしまいましたし、コロナの影響も常態化していて、ことさらコロナ影響下での生活を語る意義もないような気がしますが(タイトルは変えるかもしれません。)、渡米前に知っておけばよかったという役立ちそうなローカル情報をぱらぱらと書いていきます。

シカゴは寒い?

寒いと感じるかは人によるとしか言いようがありませんが、客観的には冬の気温は北海道より低いくらいなので、寒いといえば寒いのかもしれません。たしかに、最低気温がマイナス20度を下回るような日々が1、2週間あったと思われます。また、シカゴはWindy Cityと呼ばれるだけあって風が強い日が多く、それで体感温度が低いのかもしれません。

しかし、建物全般の暖房設備が充実しているので屋内では特に寒さは感じませんし、除雪車もひとたび雪が降れば夜通し稼働しておりましたので、街として対策はしっかりとなされている印象です。

冬に外でバスを待ってる時間は、さすがに少しつらかったです。こればかりはどうしようもないので、暖かいダウンを着ましょう。(シカゴのNorth Faceで学生証を見せると10% Offです。私はamazonの激安ダウンで済ませましたが。)

Hyde Parkは治安が悪い?

よく聞かれる質問です。たまに大学から、キャンパス付近での犯罪(私の在学中はすべて強盗だった記憶です)の発生を知らせるアラートが送られてきましたので、まるっきり安全とは言い難いようです。

実際、Hyde Parkとダウンタウンでどちらが安全なのかはよくわかりません。逐一アラートが送られてくるためにHyde Parkの方が危険な印象を受けるが、実際にはダウンタウンにはシカゴ大学のアラートの対象に入らない無数の犯罪が発生しているので、Hyde Parkはそれほど危険ではない、という説を唱える同級生もおりました。

私たち家族が住んでいるときに、直接危ない目に遭うようなことはありませんでしたが、夜は極力出歩かないようにしておりました。

Hyde Parkでの銀行口座開設

日本であらかじめクレジットカードやデビットカードを用意しておけば、基本的にはそれらを使えば事足りますが、店によっては日本で使っていたクレジットカードを受け付けてくれないこともありますし、家賃等を支払うときに口座引き落としでないと手数料が発生するケースもあるので、アメリカの銀行口座は早めに作っておくことに越したことはありません。

シカゴ大学のキャンパス内にCitiの支店があるので、そこで口座開設すれば問題ないだろうと思ってましたが、2020年9月当時は、コロナの影響で閉鎖しておりました。その後、オンラインでの口座開設について調べましたが、どうやらSSNのない外国人はオンラインでの開設は不可とのことで、最終的にはシカゴの開いている支店に来店して手続してください、ということになりました。

キャンパス内の支店が使えない以上、Citiにこだわる必要もないと思い、結局、近所にあったJ.P. Morgan ChaseのHyde Park支店で口座開設を行うことにしました。

Chaseは合併・統合を繰り返して米国最大の銀行となっており、シカゴでも、また現在住んでいるニューヨークでもそこら中に支店を見かけるので、使い勝手の良さには全く問題がありません。そもそも、現金を使う機会も、支店を訪れる必要が生じることもあまりないと思いますが…(但し、以下に記載のとおり25セント硬貨が大量に必要になりました。)。Chaseの提供しているスマホ用アプリで、残高照会や送金等がいつでも簡単にでき、非常に便利です。

Hyde Park支店の担当者は、外国人の口座開設にも慣れているようであり、手続はスムーズに進みました。必要書類ははっきり記憶しておりませんが、住所証明(アパートの賃貸借契約書等)、I-20、パスポートあたりは必要になったと思います。パスポートはコピーではなく原本が必要です。

口座開設と同時にもらえるDebit Cardのデザインは何種類かから選べます。シカゴのダウンタウンの風景写真のデザインがあるので、私は迷うことなくそれにしました。

なお、余談ではありますが、SSN取得後、以下のAmazon Prime Rewards Visa Signature Cardを取得しました。こちらはChaseの提供しているクレジットカードで、上記のChaseアプリで、銀行口座もクレジットカードの利用状況もまとめて管理できるので便利です。AmazonやWhole Foodsの利用で、5%のポイント還元があるので、両者をよく使う方なら持っておいて損はないかと。(私の場合は、SSN取得後、OPT開始直前にAmazonからアプライし、OPT開始後に審査がおりました。SSNをより早いタイミングで取得できるなら、もっと早く申請・取得できるのかもしれません。)

Chase口座には、Wiseを利用して日本からお金を送っていました。私の場合は米国移住後に利用者登録をし、特段問題なく利用開始できましたが、日本にいるうちに済ませておく方がよいのかもしれません。

食料品の買い出し

アメリカのスーパーマーケットは質がピンキリといわれていますが、Hyde Parkには米国の巨大スーパーマーケットチェーンであるWhole FoodsとTrader Joe'sがあるので、どちらかお好みで利用すればほぼそれで事足ります。

https://www.wholefoodsmarket.com/stores/hydepark

Whole FoodsはAmazon傘下なので、Amazon Primeに加入していると、割引特典が使えます(ちなみにAmazon Primeは学割が効くので、最初の6か月は会員料金が無料になった記憶です。)。 Whole Foodsの実店舗で買い物するときは、Amazon appのIn-store codeを、セルフレジ端末にかざすか、店員さんに見せるのを忘れないようにしましょう。

Whole Foodsはデリバリーにも対応していますが、アパートから歩いて行ける距離だったのと、生鮮食品を注文するときに傷んだものが入ってくることがしばしばあったので、あまり使いませんでした。買ったものはベビーカーとバックパックに目いっぱい詰め込んで持ち帰りました。

Trader Joe'sと比べると、全体的に品ぞろえが充実しており、特に、海産物、総菜(寿司も充実)、冷凍食品、調味料、コーヒー豆などは、Trader Joe'sよりも圧倒的に選択肢が多いです。Trader Joe'sでも代替品はあるかもしれませんが、子供たち向けに、冷凍ピザと恐竜を模した冷凍チキンナゲットをよく買ってました。

Trader Joe'sも良いスーパーマーケットです。どんな料理にも使いやすい牛肉の薄切りはこちらにしかないと思います。あと、冷凍シューマイ、冷凍小籠包、以下↓の茶そばが美味しかったです。全体的にWhole Foods以上に、シカゴローカルの製品が多い印象です。特にビールは顕著ですね。価格は、Whole Foodsに比べると若干安いことが多いと思います。店員さんはみな親切でした。

Whole FoodsとTrader Joe'sで事足りると書きましたが、とはいえ、慣れ親しんだ日本食が食べたくなることもあると思いますし、子供がいればなおさらです。我々の子供たちはたらこが大好きなのですが、さすがにWhole FoodsやTrader Joe'sには売っていませんでした。

そこで、日本食スーパーのMitsuwaです。

品揃えは、普通の日本のスーパーと同様です。紀伊国屋書店が併設されてますし、フードコートには山頭火やすた丼屋などがあって便利です。Royceなんかもありました。

それで、問題はどうやってHyde Parkから遠く離れたArlington Heightsまで行くかです。車を持っていればそれで行けばいいですし、Zipcarを利用するなどでもよいと思いますが、我々は基本的にそのいずれも満たさず(笑)、UberやLiftを使ってどうにかこうにか通っていました。ChicagoのダウンタウンやHyde Parkは、基本的には車なしでも生活できますが、Mitsuwaに行くに際しては代わりの交通手段の確保が難しく(電車やバスですと2時間ほどかかるようです)、悩みの種でした。買いだめして冷凍庫で保存するなどして、何とかやりくりしていました。

どうやって25セント硬貨を集めるか

こんなことで悩むのは私たちだけだったのかもしれませんが、住んでいたアパートの洗濯機及び乾燥機が、なんと25セント硬貨 (quarter) しか受け付けず。しかも、それぞれ1回稼働するのに8枚、7枚と必要になるので、2日に1回は洗濯が必要となる私たちにとっては、いかにしてquarterを大量に集めるかが重要事項でした。

Hyde Parkに引っ越してきた当初は、愚かにも、スーパーや自販機で、現金で買い物し、そのお釣りを集めるという手法でしたが、こんなので、日々の洗濯ペースに追いつくはずもなく。ネット(おそらくreddit)で調べてたどりついたのが、銀行で両替してもらえる、という情報でした(いま思うと、調べるまでもなく当たり前という感もありますが(笑))。

早速ChaseのHyde Park支店に行ったのですが、ここで問題が発生。100ドルあるいは200ドル分ほどまとめて両替してもらおうと思っていたのですが、なんと、Coin Shortageを理由に、1回につき 2 rolls(1 rollで40枚(10ドル分)、2 rollsだと80枚です。)しかもらえないと言われてしまいました。我が家の洗濯ペースを考えると、2週間に1回以上のペースでもらいに来なければなりません。しかも、その後何度か通いましたが、常に、Coin Shortageだと言われてしまい、一向に改善される気配はありませんでした。

お釣りガチャ時代に比べれば素晴らしい進歩ですが、結構な頻度で銀行まで赴かなければならず少し面倒でした。ところがある日、ダウンタウンに出かけた際に立ち寄った別の大きな支店にて、試しにquarterの両替を依頼したところ、なんと、Coin Shortageなど何ら触れることなく、200ドル分まとめてquarterをもらえました。Coin Shortageとは、米国あるいはシカゴ全体の話ではなく、Hyde Park支店だけの話だったのでしょうか。 ともかく、こうして25セント硬貨の問題は解決をみました。

私たちのアパートは築100年以上で、リノベは施されてはいるものの、全体的に設備が古いためこのような事態になったのかもしれませんが、もし、同様に25セント硬貨が大量に必要になる方がいたら、銀行に(そしてできれば大きめの支店に)直行しましょう。両替サービスの利用に口座の保有が必須になるのかは分かりませんでしたが、少なくとも、口座があればそこから直接25セント硬貨で出金してくれるので(つまり紙幣の持参不要)、やはり口座開設は早めに済ませた方がよろしいかと。ちなみに、ATMでは硬貨での出金はできません。

Hyde Park生活に車は必要か

もちろんあるに越したことはないのですが、なくてもそれほど大きな支障はありません。本当に車があった方がよいと思うのは、Mitsuwaに行くときと、大雪が降りしきるなかShedd AquariumやField Museumに行くときくらいですかね(子供たちの遊び場については別な記事でぜひご紹介したいです。)。

シカゴはバスや電車といった公共交通手段が発達しているので、それらを活用すれば概ねどこにでも行けます。私たちは、主にバスを使っていました。時間どおりに来ないことも多いので、冬場はきついですね。他方で、以下のようなトラッキング機能が充実しているので、実際にいつバスが来るのかという予測は立てやすいです。

Hyde Parkに住むのであれば、① 6 Jackson Park Express 及び ②Route 171又は172が通るバス停近辺がお勧めです。① 6 Jackson Park ExpressはHyde Parkとダウンタウンをつなぐ路線なので、車を持っておらず、かつ、UberやLiftもあまり使わないということであれば、この路線を使うのがほぼ必須となります。10分間隔くらいで走っていると思います。②Route 171 又は172はシカゴ大学行きのバスになります。私たちはRoute 171のバス停近くに住んでいましたが、本数は172の方が多いので、どちらかといえば172が使えるアパートの方が望ましいです。

Hyde Parkのレストラン

Yelpで検索すればあらゆるレストランの情報が出てきますので、あえて私から提供できる有益な情報などないと思いますが、たまにTogoなどで使っていたところをご紹介します。

Virtue

Hyde Parkで一番有名なレストランなのではないでしょうか。ごくたまにTo Goで利用しました。周囲のレストランに比べて少し高いですが、安心感があります。

Rajun Cajun

インドカレーのお店です。当たり前ですが、スパイスが効いているので子供向けではありません。店長(と思しき人)のノリがよく、訪れるたび「コタフジィ―!!」と謎の絶叫で迎えてくれました。

Strings Ramen

Hyde Parkの数少ないラーメン屋さん。Mitsuwaの山頭火とは比ぶべくもないですが、味が悪いというわけではありません。子供たちも醤油ラーメンを食べてくれました。

Giordano's

シカゴの著名なピザレストランです。最初にダウンタウンの店舗でディープディッシュピザを食べたときは、そのおいしさに感動しましたが、2回目にHyde Parkで食べたときは普通でした。

Velois Restaurant

オバマ元大統領の行きつけと言われているレストランです。リーズナブルな価格設定で、常に混んでいます。

Pizza Capri

シカゴローカルのイタリア料理屋。店舗で食べたときは、パスタが美味しかったです。

 https://www.yelp.com/biz/bonjour-cafe-bakery-chicago

Bonjour Cafe Bakery

Trader Joe'sと同じ区画にあるパン屋。パンはどれも美味しかったです。コーヒーは普通でした。

Philz Coffee

レストランとは少し違いますが…。カリフォルニア発のコーヒーショップです。

基本は、Amazonで以下のNINJA Coffee Makerを購入し、Whole FoodsにてシカゴのCoffee Roastersが提供するコーヒー豆を使ってコーヒーを作ってました。ただ、たまに砂糖やクリームが入ったものを飲みたくなる時があり、そういうときは、Philzを利用していました。専用のアプリであらかじめ注文・決済ができるので、便利です。

米国で生活していると、日本由来の言葉がそのまま使われているのを数多く目にします。NINJAもその1つです。たいていは、(自社の製品につけるので当然ですが)ポジティブな意味合いで使われていますが、中にはネガティブな意味もあり。Financial Regulationsの授業で教授が「NINJA」ってどういう意味か分かる?と質問し、私はここぞとばかりに手を挙げる寸前でしたが、金融業界においてNINJAとは、No Income, No Job, and No Assets Loanを意味し、すなわち、債務者の資力を確認せずに貸し付けられたローンを意味するとのことでした…。まあ、この例は、日本語由来のNINJAとは全く関係のない当て字に過ぎませんが。

次回は、肝心の(?)保育園情報と、子供たちをどこで遊ばせるかについてなるべく早く書きたいと思います。

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