ウーバーのような参加型の新しいコミュニティを作るために重要な5つのポイント
ウーバーってご存知ですか?
スマホなどで車を呼べるあれですね。
ウーバーは新しいタクシーの形であると話題になりましたが、何が新しかったのかというと、ドライバーがウーバーの社員ではなく、ウーバーに登録している人だったということです。
日本では法律的に、お金を受け取って人を運ぶことは誰でもできるというわけではありませんが、海外では車が運転できればドライバーとして登録できる場所もあります。
このように、ウーバーは直接物を売ったりしているのではなく、物などを売り買いする「場」(プラットフォーム)を提供しているわけですが、こういったサービスを作るのは簡単なことではありません。
例えばウーバーに登録しているドライバーが全然いなければ、利用者は車を呼びすことができませんし、逆に利用者がいなければドライバーは稼ぎにならないのでやめてしまいます。
常に買い手と売り手の双方が積極的に参加していなければサービスはすぐに衰退してしまうので、「積極的に参加する人々」というコミュニティを維持するための工夫が必要になるのです。
今回は、そんな「参加型の新しい形のコミュティ」を作るために考えるべき5つのポイントについて話していきたいと思います。
報酬は誰がどれだけ何を得るのか
例えば、YouTubeであれば、広告費の一部を配信者に渡しているので、基本的に視聴者はお金は払いません(かわりに「時間」を払っています)。
見てもらえなければ意味がないので、参加する障壁をできるだけ減らし、誰でも簡単に参加できるようにしているわけです。
それとは逆に、冷やかしをふるいにかけたり、参加することの特別感を出すために、参加費をあえてとっている場合もあります。
このように、参加費はどのような人が利用するかによってどれだけとるかを考える必要がありますが、報酬も同じです。
報酬が多ければそれだけモチベーションが上がるかと思いきや、慈善活動などであれば、報酬がないほうが参加者のモチベーションが上がる場合もあります。
例えば3時間の慈善活動をして、お昼代にと500円だけ渡されたとしたら、なんだかその3時間の対価が500円であるかのような錯覚をおこしてしまいます。
それならばいっそ参加者の厚意に甘えて金銭はなしにした方が、参加者は気持ちよく活動に専念できるのです。
それでもお昼くらいは……と考えるのであれば、現物支給の方がいいでしょう。
誰がどんなステータスを獲得するのか
どれだけ熱心に参加しているのかとわかるステータスがあれば、参加者のモチベーションにつながります。
例えば、たくさん参加した人に与えればもっと参加したくなるでしょうし、他の人からの評価が高いともらえるのであれば品質を向上しようと考えるでしょう。
このように、コミュニティが成長していってほしい方向に対して、何らかのステータスを与えれば、その方向に参加者を誘導することができます。
どんなフィードバックで牽引するのか
「これで100回目の投稿だね!」とメールがくると、結構うれしいものです。
このように、こまめなフィードバックは参加者のモチベーションを高めてくれます。
ものによっては、他人との比較が簡単にできたり、自分の状態を共有したり商品レビューなどを受け取ったりできる場合もあります。
ブログサービスなどで解析機能が豊富だったりするのは、熱心な参加者を増やすのに効果的であることも理由に含まれているのでしょう。
信頼をどのように構築するのか
ウーバーが心配されていた理由の一つに「一般のドライバーなんて危なくないのか」といった信頼性の問題が挙げられていました。
しかし、実際には登録の際に細かく情報を入力したり、顔写真をのせることで、その問題はかなり軽減されています。
自由だからこそ信頼性に欠けると思いきや、自由だからこそどこかの誰かから見られているかもという感覚が案外信頼性を担保していたりもします。
誰が采配を振るのか
どこまでの決定権を持つのか、サービスの運営者は考えなければなりません。
ルールが厳しすぎては参加者は自由がなくてつまらないでしょうし、自由がありすぎると、意図しない結果がうまれたりします。
また、一定の縛りの中での方がクリエイティブさが増したりする場合もありますから、参加者にとってはいつだって自由が一番というわけでもないのです。
例えば、Twitterがここまで流行ったのも、文字数制限があったからこそでしょう。
昔は大きな組織でなければプラットフォームを作ることはなかなか難しかったと思いますが、今ではインターネットを使って一人でも作り出すことができます。
まだたくさんのチャンスが眠っている部分だと思うので、ご興味あればチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
参考文献:NEW POWER これからの世界の「新しい力」を手に入れろ
ps
私も、誰もが利用するようなサービスを作ってみたいものです。