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書評 234 「ガチャガチャの経済学」

ガチャガチャ業界の解説本。日本でガチャガチャがどうやって生まれ、どの様な変遷を経て、今に至るのか。また、現在の市場規模がどれくらいで、価格帯や携わる企業の粗利益率はどの程度なのか。流通経路はどうなっているか。どんなメーカーが存在するのか。こういったことが網羅されていて、感心するくらいよく分かる。こんなにバラしていいのだろうか。

売れた製品でも原則として追加製造はしないことには驚いた。売れるかどうかわからない製品を作り続ける中で、ワンロットで終わることを前提にした方が安定するためと理解したが、これが最終の買い手のコレクター感情を刺激する面もあるのだろう。

また、メーカーは大小あるが、流通経路は寡占状態にあることも言われてみれば納得。あの、コインを入れて回すガチャガチャ本体の機械を安定・大量提供できるところに限られるので。

シビアなビジネスの中で、小さな発想がヒット商品になる楽しさも分かる一冊。




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