心肺蘇生の成功率
※この記事は3分程度で読めます
こんにちは、こたろうです😊
ドラマ『ナイト・ドクター』が
放送されていますが、
今日は心肺停止で
救命センターに
搬送された患者さんが
実はどれくらい
元気になっているかという
話をしたいと思います。
心肺蘇生1か月後の生存率は?
ウォールストリートジャーナル
という雑誌の数字を挙げると
一か月後の患者さんの平均生存率は8%、
社会復帰率は3%でした。
社会復帰率は完全に元気とは
限らず、中等度までの障害を
残しながらも
なんとか一人で生活が出来る
くらいに回復した人を含みます。
一般の人々へのある調査では
81%の人が心肺蘇生の成功率は
「50%以上」と考えており、
そのうち23%の人は
「90%以上が助かると思う」と
答えたそうです。
実際よりかなり心肺蘇生に
対する期待が大きいことが
分かります。
皆さんの想像と比べて
いかがだったでしょうか?
蘇生率に大きく影響する因子
しかし、最初に挙げた数字は、
あくまで全体の平均です。
心肺蘇生の成否には
次のようなことが影響します。
■心肺停止は病院の中か外か
■心肺停止の目撃者がいたか
■心肺蘇生、AED開始までの時間
■心肺停止の原因
■患者さんの年齢
特に心肺蘇生の開始が1分遅れると
生存率は10%下がると言われており、
AEDが有効なことが多い
「心原性」の心肺停止は
生存率がとても高いです。
心原性の心肺停止で
目撃者がすぐAEDを行った、
という最高の条件では
救命率は55.9%でした。
ここまでの条件が揃わなくても
目撃者がすぐに心肺蘇生を
開始すると、生存率や社会復帰率は
倍以上になると言われています。
2021年6月に試合中に
心肺停止で倒れた
デンマークのサッカー選手が、
心肺蘇生を受け
助かった記事です。
いのちを救えるかもしれない
心肺蘇生に興味ある方は
是非、心肺蘇生の実習受講を
考えてみて下さい。
初めての方は
BLSプロバイダーコースに
なります。
心肺蘇生の闇
一方で心肺蘇生の問題は
何でしょうか?
簡単に言えば
次の2点です。
■低酸素脳症などで
脳に重い障害が残る可能性
■一旦息を吹き返しても
すぐに亡くなる方が多く
苦しいだけの延命に
終わる可能性も高い
もちろん、やってみなければ
分からないじゃないか、と
言われればその通りです。
しかし、がんの末期や
80歳以上の高齢者などは
社会復帰率は全体で1%程度です。
心肺蘇生は肋骨がバキバキに
折れることが多く(特に高齢者の
骨は弱いです)、
もともと体力がないので
回復せずに
苦しんで亡くなったり
脳に重い障害が残ったり
ということのほうが
ずっと多くなります。
重い障害では
二度と喋れない、
ものを食べられない
という人も
少なくありません。
ちなみに最も回復率の高い
20~30代では
全体の一か月後の生存率は
18%を越え、
社会復帰率も12%以上となります。
だから、
「高齢者の心肺蘇生はするな」
とは言いませんが
突然の事態に
よく分からないまま
心肺蘇生を希望し
あとで後悔する家族も
多いので
行うのなら、なるべく
これらのことを知ったうえで
希望していただきたいと
思っています。
まとめ
よくドラマで出て来る
心肺停止の患者さんの蘇生率は
全体ではあまり高くはありませんが
適切に行われれば
助かる患者さんは大幅に増えます。
心肺蘇生を、多くの方に
興味を持っていただければ
嬉しく思います。
一方、もともと全身状態が
良くない高齢者や
がんの末期の患者さんの場合
苦しみが大きい割に
回復する可能性がとても低く、
そうした事実も
知っておいて頂いたほうが
良いと思い記事を書きました。
また自分だったらどうして
もらいたいかを
元気な時から
周囲に話しておくことも
とても大切なことです。
最後までお読み下さり
有難うございました🙇♂️
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