内服薬説明書例
患者教育と看護教育を兼ねて内服薬説明書を作成すること等していました。参考になれば
内服薬について
○オキシコンチン(オキシコドン)【鎮痛薬】
用法・用量 1日10㎎~80㎎を2回に分割経口投与。
禁忌 重篤な呼吸抑制、COPD、気管支喘息発作中、麻痺性イレウス、細菌性下痢など
副作用 眠気、便秘、悪心・嘔吐、食欲不振など
適応 NSAIDsやアセトアミノフェンでは十分に緩和されないがん性疼痛
効果 内服後約4時間で最高血中濃度に達し、12時間安定した血中濃度が期待できる
注意点 徐放性製剤であるため、分割や粉砕して投与することはできない
看護上の注意点
定期的に内服されているか
がん性疼痛(持続性の疼痛)は緩和されているか
現在の内服量で適切かどうか
薬の切れ目で痛みの増悪がないか
副作用はないか(特に便秘)
患者・家族への指導
医師に決められた時間に内服をすること
分割や噛み砕いたりせずに内服すること
レスキュー併用について
ゴーストピル(錠剤の抜け殻)が便中見られることがあること
○オキノーム(オキシコドン)【レスキュードーズ】
用法・用量 レスキューとして使用する場合
定時投与中のオキシコドン(オキシコンチン)1日量の1/8~1/4を経口投与持続痛に対して使用する場合1日10㎎~80㎎を4回に分割して経口投与する。
禁忌 重篤な呼吸抑制、COPD、気管支喘息発作中、麻痺性イレウス、
細菌性下痢など
副作用 眠気、便秘、悪心・嘔吐、傾眠など
適応 NSAIDsやアセトアミノフェンでは十分に緩和されないがん性疼痛
効果 内服後15分以内から鎮痛効果が現れ、30分以内に85%の患者において効果が認められる。約1.7~1.9時間で最高血中濃度になる。
定期投与として使用する場合は、2.5㎎~5㎎を1日4回6時間ごとに分割
経口投与する。
注意点 製剤によって濃度が異なるため注意すること
看護上の注意点
看護上の注意点
定期的に内服されているか
がん性疼痛(持続性の疼痛)は緩和されているか
現在の内服量で適切かどうか
薬の切れ目で痛みの増悪がないか
副作用はないか(特に便秘)
患者・家族への指導
突出痛へレスキュードーズが使用できるよう、いつでも内服できるように手元へ置いておくよう説明や環境調整
内服する量が多い時は、少量の水に溶いて内服させても良い
○ノバミン(プロクロルペラジン)【制吐薬】
用法・用量 経口の場合、1日5㎎~20㎎を分割経口投与。
注射の場合は、1日1回5㎎を筋肉内注射
禁忌 昏睡状態、ショック状態、アドレナリン投与中など
副作用 錐体外路症状、悪性症候群、血糖降下、心電図異常(QT延長、T波平坦や逆転)
適応 オピオイド投与開始時の悪心予防
効果 内服後30~40分で効果は発現し、効果の持続時間は6~8時間、半減期は15~20時間
注意点 注射で投与する場合は、皮膚への刺激性が強いため皮膚に注射液が触れないよう注意する
看護上の注意点
他のドーパミンD2受容体拮抗薬(セレネース®、プリンペラン®、ナウゼリン®)と併用すると、錐体外路症状がより強く発現する場合がある
患者・家族への指導
錐体外路症状が出現する可能性を伝え、症状が見られたときは速やかに看護師へ伝えるよう説明
悪心の耐性が形成される1週間程度で、プロクロルペラジンの内服を中止するように説明
※錐体外路症状について
抗精神病薬を内服することにより、ドーパミンⅡ受容体が遮断されることによって生じる症状で、主にパーキンソン症候群、ジスキネジア(四肢の不随意運動)、ジストニア(持続的または不随意的に起こる筋硬直)、アカシジア(焦燥感、じっとしていられない、座っていられない)などが主な症状である。