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【小休止】好きな本(1)生き方編

バングラのロックダウンが絶賛継続中です。(15日に何か緩和されるのか…?!)
ビジネスとしては困りますが、最近また、本を読む時間が取れるようになったのは嬉しい限り。…なので、幾つか好きな本を紹介しようと思います。

好きな本のジャンルは多岐に渡りつつ、根底にあるのは、生き方・主張に一貫性があって、その人柄が文章の端々から伝わってくるような人への憧れです。また、旅の要素が多い本も、フィクション・ノンフィクション問わず好きです。あまりビジネスのハウツー本や、自己啓発本は読みません。

同じ本を何回も読んで、過去に’ドッグイヤー’した箇所、その時の感じ方を振り返るのも面白いですよね。

1. 「エンデュアランス号漂流記」 アルフレッド・ランシング

20世紀初頭、南極で遭難したシャクルトン船長とクルーが、一人の死者も出さずに生還したフィクションです。究極の状況の中で、メンバーの個性を適切に見極め、役割を与え、鼓舞し続けたシャクルトン船長の姿は一つの理想。

実は、MBA出願時のエッセイの問いの一つに「理想とするリーダーは誰か、それはなぜか」というのもあって、僕はこのシャクルトン船長について書きました笑 (MBAについてはまたどこかで書こうと思います)

2. 「虫眼とアニ眼」 養老孟子&宮崎駿

尊敬する二人の対談で、大好きで何度も読んでいます。自然に触れることの大事さ、「人間ごとが全て」になってしまったが故の生きにくさ等、気づきの多い本です。

「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という、変化が前提・固定される必要がない、という一貫した態度が気持ちが良いです。

3. 「わたしが正義について語るなら」 やなせたかし

強烈な戦争体験に裏付けられたアンパンマンの存在意義だったり、失敗・自己犠牲を受け入れる愛だったり、徹底的な優しさを常に見習いたいと思っています。

ちなみに、アンパンマン体操の歌の「楽しいこといっぱい でもさびしくなったら 愛すること愛すること すてないで」の歌詞は素晴らしいと思っています。

4. 「レスポンシブル・カンパニー」 イヴォン・シュイナード

言わずもがな、ですが、パタゴニア創業者のビジネスに対する考え方を記した本。自然、社員、サプライヤーの取り扱いを事例を交えて話しています。

パタゴニアは2019年にパーパスを"Patagonia is in business to save our home planet" に更新。不必要な環境負荷の排除、ビジネスを通じたアクティビズムをより端的に表した言葉。長期的な視点を持つこと、徹底的に自分の考えを貫くこと、の重要性。

5. 「オン・ザ・ロード」 ジャック・ケルアック

本に登場する酔っ払い、その日暮らし…に賛同しているわけではないです。ただ、常に身軽にいたい、新しいものを感じたいという欲求には痛烈に共感することがあり、主人公のフットワークの軽さには刺激を受けます。

アメリカ全土を駆け巡る感じが、どこにも行けない今の状況でワクワク感を与えてくれます。特に高地・コロラドの描写がとても気持ちが良さそうで。昨日から始まっているMLB球宴の映像見ても、初夏の夕暮れの空気がなんともいい感じです。

6. 「日本人が知らない世界の歩き方」 曽野綾子

確か大学生の時に初めて読んだ本。世界を色々訪問した著者が、その土地での考え方と日本人的な考え方のギャップを理解し、リスペクトし… という内容。しばらく安全な日本にいる身として、身につまされる言葉が端々に。

7. 「コルシア書店の仲間たち」 須賀敦子

ここのところ、ABC(青山ブックセンター)で須賀敦子さんコーナーがあって、他の著作も色々読むようになったきっかけの本。単身イタリアに渡り、当時のイタリア社会では新しい思想を醸成していた書店グループとの付き合いを中心としたエッセイ。

須賀敦子さんに限らず、海外に長く暮らしている日本の人のエッセイは割と好きで。異国人としてその地に馴染もうとする緊張感、努力、それを支えるキリっと冷静なモノの見方… が清々しいです。

8. 「留魂録」 吉田松陰

至誠。萩の松陰神社で「至誠」の文字を見たときは、感動しました。

9. 「地上に星座をつくる」 石川直樹

以前知床旅行した際に、宿に地域の雑誌があって、その写真を撮っていたのがこの石川直樹さんでした。TRANSIT等の旅行雑誌でもたまに名前をお見掛けします。

アラスカ、カナダ、北海道からヒマラヤまで、多くの自然に身をさらし、感じた話が綴られています。物凄く過酷な環境を何度も経験している人ならではの、淡々とした書きぶりが好きです。

10. 「街道をゆく」シリーズ 司馬遼太郎

道端の石碑など、さりげないモノを見ただけで、いろんな歴史のストーリーを巡らせることができる司馬先生。こんな視点と、知識があったらさぞかし人生は豊かだろう、と。

週末を使って国内旅行によく出ますが、その土地の「街道をゆく」を事前勉強するのがおススメです。下の「南蛮のみち」はMBA時代に持っていって、バスクに行ったときとか、「やたらロヨラに頁割いていたなー」と思い出しました。

それでは!

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