寺島孝輔@トライツコンサルティング

トライツコンサルティング株式会社 - 取締役 B2B営業&マーケティングのコンサルタントです。 【得意領域】営業プロセス設計・標準化/営業人材育成/研修/業務マニュアル作成/営業データ分析/営業をしくみで進化させる

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最近の記事

生成AIを使うと不利になる?コンテンツ戦略の最新トレンド

2022年11月末にChatGPTが鮮烈な登場を果たしてから1年半。生成AIの業務活用が始まったというニュースを、新聞やWebニュースで毎日のように目にします。 かくいうトライツでも、このブログの企画/構成やデータ分析結果のレポート作成など、色々な用途で生成AIを使っています。また最近では過去の膨大なブログ記事をすべて読み込ませて、B2B営業・マーケティングに関する質問にサッと回答できる「Trights AI」という名前のチャットボットも作成しました。PCでトライツブログに

    • 「良い顧客」像から見えてくる私たち自身の考え方

      突然ですが、皆さんにとって「良い顧客」とはどんな顧客でしょうか。 「継続・安定して注文をくれる」「無理を言ってこない」「こちらの話を聞いてくれる」など、所属されている業界やこれまでの経験などによって、きっとまちまちなことでしょう。 そこで今回は改めて「良い顧客」について考えてみたいと思います。皆さんにとっての「良い顧客」がどのような顧客なのか、一緒に考えてみましょう。 「良い顧客」と「ペルソナ」「理想の顧客像」は別のもの 具体的な話に入る前に大事なポイントを1点、確認

      • 「顧客を操る」はもう古い?信頼を生み出す「現代の営業心理学」

        「営業心理学」という言葉にどんな印象をお持ちでしょうか。「人たらし」や「言葉巧みに」「相手をその気にさせる」「買うつもりがなかったのを、上手に言いくるめて買わせる」など、相手に付け入って操作するようなイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような営業パーソンがドラマや映画で登場することも多いため、営業という仕事そのもののイメージを損なってしまっている一因にもなっているように思います。 ところが、最近はこのような操作的な手法から脱却しようという動きが少しず

        • 営業・マーケティングの新たなトレンド「ROP(Revenue Orchestration Platforms)」とは

          ここ数年、特に海外のB2B営業では「レベニュー(Revenue:収益)への統合」が大きなトレンドになっています。 例を挙げると、私が昨年参加したカンファレンスのタイトルには「CRO」という言葉が使われていました。これは、「Chief Revenue Officer(最高収益責任者)」を省略したもので、営業やマーケティング、カスタマーサクセスといった部署を統合する存在として、CROという上位の役割が求められているというもの。収益(レベニュー)という1つの目標に向かって、タコツ

          AISAS・AISCEASE・SIPS・DECAX・AMTUL:5つの購買プロセスモデルを一気に解説

          「AIDA」という言葉があります。これは、「注意(Attention)」「関心(Interest)」「欲求(Desire)」「行動(Action)」という4つの購買プロセスの頭文字をつなげたもの。「欲求」と「行動」の間に「記憶(Memory)」を入れた「AIDMA」というものもありますので、こちらをご存じの方もいらっしゃることでしょう。 実はこれらの概念の起源は古く、AIDMAは今からちょうど100年前の1924年のサミュエル・ローランド・ホールの著書「Retail Adv

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          自社のニーズに合った研修設計に役立つ「ADDIE」モデル

          世の中にたくさん研修会社はありますが、自社の営業に合わせた研修を提供しようとすると、どうしても社内の営業企画や営業現場が自ら研修を設計するか、陣頭指揮をとって委託先をマネジメントせざるを得ません。 とはいえ、営業企画や営業マネージャーの方にとっては研修設計はあまりなじみのないもの。そのため、過去に行ったものを参考にしたり、見よう見まねでどうにかこうにか進めているという方が少なくないようです。 そこで今回は、営業研修に携わる営業企画や営業マネージャーの方向けに、研修設計の基

          自社のニーズに合った研修設計に役立つ「ADDIE」モデル

          「BANTC」で上手くいかないなら「MEDDIC」を試してみよう

          商談の受注見込を判断する指標や、商談の中で収集すべき情報項目として、有名なのが「BANT」や「BANTC」。アルファベットが各指標/項目の頭文字となっていて、Bは予算(Budget)、Aは決裁権(Authority)、Nは必要性/課題(Needs)、Tは導入時期(Time frame)、そしてCは競合(Competitor)です。これらを使って商談の優先度合を見直すため、SFAの入力情報として設定している営業組織もあるのではないでしょうか。 このように営業では有名なBANT

          「BANTC」で上手くいかないなら「MEDDIC」を試してみよう

          新年度から始めよう!情報収集の習慣を身につける方法

          営業パーソンにとって情報収集は、以前から重要な仕事だと言われています。顧客の業界や企業でのトレンドや大きな変化を知る。人事異動や組織改編の最新ニュースを知る。はたまた、初対面の際のラポールの一環としてSNSなどで商談対象者個人の情報を調べることも多いでしょう。 さらに最近ではコンサルティング営業という言葉が広がっていることからもわかるように、営業担当者には自社製品・サービスについての知識はもちろんのこと、顧客の業務課題解決のプロフェッショナルとしてのより専門的な知見が求めら

          新年度から始めよう!情報収集の習慣を身につける方法

          チームの力で売上アップ!セールスコンテストの有効性

          個人単位やチーム単位で業績を競い、最優秀担当者やチームには豪華な景品を提供する営業表彰(セールスコンテスト)。皆さんの中には、社長賞などの表彰を受けたという方もいらっしゃるかもしれません。ただ、うまく営業メンバーの動機づけとして活用できている組織もあれば、セールスコンテスト自体がマンネリ化してしまっていて、この施策に対して良いイメージを持っていない組織もあるようです。 そこで今回は、このセールスコンテストについて改めて考えてみたいと思います。そもそも有効なのかについての研究

          チームの力で売上アップ!セールスコンテストの有効性

          脱・下手な鉄砲!「基本形」を知って営業メール・営業電話の効率を上げよう!

          経験を積んだ営業の方でも、見込客向けに電話をかけたりメールを送ったりするのが苦手という人は多いのではないでしょうか。 既存顧客とは距離感もまったく違いますし、共通の話題があることもまれ。展示会やセミナーにお越しいただいた後のフォローや、自社のWebページから資料をダウンロードされた方へのアプローチ、もしくはインサイドセールスのように相手のリストだけ渡されてそこに電話するときは、どうしてもハードルを高く感じてしまうものです。 このように難度の高い見込客向けの営業メッセージ作

          脱・下手な鉄砲!「基本形」を知って営業メール・営業電話の効率を上げよう!

          なぜ営業は紹介を依頼することを避けるのか?紹介依頼で商談発掘を加速する方法

          「最良のマーケティングツールは、満足した顧客だ」という言葉があります。実はこの言葉の作者は営業のプロではなく、IBM出身のシステムコンサルタントのジェラルド・ワインバーグ氏。アメリカ初の有人宇宙飛行を実現したマーキュリー計画でシステム開発マネージャーを務めた人です。同氏がコンサルティング人生を振り返って綴った書籍「コンサルタントの秘密」に出てくるのが冒頭の言葉。満足した顧客からの紹介は、どんな業界でも大事なものだということがよくわかります。 今回は、この「紹介」についての興

          なぜ営業は紹介を依頼することを避けるのか?紹介依頼で商談発掘を加速する方法

          作って、使って、根付かせる!本当に役立つ営業プレイブック作成のすすめ

          「新人や若手、他部署から来たメンバー営業のやり方を早くインプットしたい」 「営業組織全体の営業力を底上げしたい」 「自社の営業の勝ち筋/成功パターンを皆が再現できるようにしたい」 このような課題への答えが「営業のプレイブック作成」です。自社の営業のベストプラクティスをもとに標準プロセスやツールを具体化し、それをメンバーに共有することで、誰もが必要なタイミングで参照できるようにします。商談前や提案書作成時に見返したり、マネージャーがメンバーとのコーチングの場で参照したり、新任メ

          作って、使って、根付かせる!本当に役立つ営業プレイブック作成のすすめ

          営業リーダー/マネージャーが知っておきたい「営業メンバーのやる気と貢献意欲を引き出す10か条」

          2023年の3月期以降の有価証券報告書から人的資源情報の開示が始まりました。三菱UFJ信託銀行がTOPIX100社のうち3月31日が決算日の81社を対象に実施した調査によると、多くの企業が開示している情報のトップ3は「女性管理職比率」「男性の育児休業取得率」「男女間の賃金格差の割合」。そして、これに続く第4位は「従業員エンゲージメント」なのだそうです。 以前の記事でもご紹介した、この「従業員エンゲージメント」。簡単に言うと「会社や組織のために頑張りたい/貢献したい」と思って

          営業リーダー/マネージャーが知っておきたい「営業メンバーのやる気と貢献意欲を引き出す10か条」

          「学ぶべき」から「学びたい」へ!営業にとっての「学び」の重要性

          先日からお届けしている、昨年(2023年)9月に米国で開催されたB2B営業向けカンファレンス『Sales 3.0』の聴講レポート。これまでの3回はそれぞれ1つの講演を選んで、その中で特に面白い部分や、私たちの参考になる箇所をご紹介してきました。 今回は趣向を変え、1つのテーマについて複数の講演で話された内容をまとめてご紹介します。そのテーマは「営業担当者の学習」。リスキリングをはじめとする学びによって自らの価値を高めることが求められる現在。米国のカンファレンスではどのようなメ

          「学ぶべき」から「学びたい」へ!営業にとっての「学び」の重要性

          セールスイネーブルメントの専門家による「営業人材を継続的に育成する6つのステップ」

          先日からお届けしている、昨年(2023年)9月に米国で開催されたB2B営業・マーケティング向けカンファレンス『Sales 3.0』の聴講レポート。今回はその第3弾として、日本でも最近見聞きする機会が増えた「セールスイネーブルメント」に関する講演のエッセンスをご紹介します。 セールスイネーブルメントとは、営業全体のパフォーマンスを従来の人/組織単位ではなく、プロセス単位/施策単位で測定して継続的に改善しようというコンセプト。セールスイネーブルメントの対象となる営業施策には、展

          セールスイネーブルメントの専門家による「営業人材を継続的に育成する6つのステップ」

          【Sales3.0:聴講レポート第2弾】コンサルティング営業のキーワードは 「解像度」と「センスメイキング」

          2022年の秋にアトランタで開催された『OutBound 2022』と、2023年の秋にラスベガスで開催された『Sales 3.0』。両方のB2B営業系カンファレンスに行ってきたのですが、世間が狭いからなのか、著名な人に仕事が集まるからなのか、両方のカンファレンスで話を聞けた講演者がいました。 余談ですが、著名な人に仕事がさらに集まったり、お金持ちがさらに富を得たりすることを、聖書の中の一文「持っている人はさらに与えられて、いよいよ豊かになる」になぞらえてマタイ効果と言うそ

          【Sales3.0:聴講レポート第2弾】コンサルティング営業のキーワードは 「解像度」と「センスメイキング」