『優しさ』と『なぐさめ』の違い
今日は就活の時に 内定先の役員の方との面談の際に話してもらったことについて、備忘録も兼ねてまとめておきたいなと思います。
本質的に優しい人
突然ですが、僕は『本質的に優しい人』になりたいと思っていますし、折に触れてこのことは周りにいる人にも宣言しています。
僕の中での”本質的に優しい人” とは、
自分のためじゃなく、相手のために優しくなれる人
のことです。
表面的に優しい人
きっと身の回りにもいるだろうし、自分自身もそうやって行動してしまう時もあるんですけど、「相手の成長や成功を願って優しくする」のではなく、「自分が相手に好かれたいから優しくする」人は結構多いんじゃないかな、と思います。
そう言う人のことを、「表面的に優しい人」と僕は呼んでいます。
例えば、ものすごく太っていて 健康状態も良くないAさんがいたとして、その人にカップラーメンやポテチをあげる人とかは、「表面的に優しい人」なのだと思います。
確かに「今、この瞬間」はAさんも喜ぶだろうし、自分は感謝されるかもしれません。
でも もしそれを続けてAさんが糖尿病や高血圧などの病気になってしまったらどうでしょう。
そうなってしまうと、Aさんも、自分自身も苦しむだろうと思います。
果たしてそんな行いは「優しい行い」だと呼べるんでしょうか。
いや、きっとそういう行いは 一見優しい行動に見えるけど、実は自分のことしか考えられていない行動だと思うんです。
「なぐさめ」で人は成長しない
少し視点を変えてみます。
例えば、あなたは飲食店を経営するオーナーだと想像してみてください。
この飲食店はなかなか売り上げが伸びず、あなたは今後お店をどう改善していくか考えあぐねています。
そんなところに経営コンサルタントがやってきて、
『大丈夫ですよ!このお店は本当にオシャレで美味しい料理を出しているから、辛抱すれば人気になりますよ!』
このようにあなたをなぐさめたとしましょう。
きっとあなたは、
「ああ、私がやっていることは間違いではなく、今は我慢の時期なのか!」
そう考え、自信を取り戻し 今までの方法を変えずに経営を進めるでしょう。
確かに自己肯定感は一時的に上がりますが、成長することはありません。
そして何も変化のないお店は売れないままだし、なぜかお店の業績が上がったとしても それは「成長の結果」ではなく「運」なので再現性はなく、またいつか同じ悩みにぶち当たるでしょう。
「優しさ」とは、あとで気付くもの
さっきと同じような状況で、別のコンサルタントが
このお店が売れないのは、味は良くても ホスピタリティが不十分だからです。もっとスタッフの「サービス精神」を向上できるように勉強したり 研修を行いましょう。
こう声をかけたとしましょう。
きっと痛いところを突かれたあなたは素直になれず、
「この店のことを何も知らないくせに批判しやがって、、!この人の言うことなんか信じられるか!」
そう思うかもしれません。
でも じっくり考えてみると、やはりホスピタリティは競合に比べて劣っていて、リピーターが極端に少ない事実に気づき、そこを改善すれば業績が上がったんです。
そして後になって、「後者のコンサルタントは本気で店のことを考えてアドバイスをくれたんだ」と言うことに気付くでしょう。
『なぐさめ』と『優しさ』の違い
ここでのお話は、役員の方のお話をもとにアレンジした僕の作り話ですが、イメージできるお話だと思います。
その役員の方は、
「なぐさめ」は、その人をこれ以上後退させない、ダメにしないためのものだ。
「優しさ」は、その人の成長のためのもので、後から気付くものだ。
そうおっしゃっていました。そして、
時と場合によって、その両方をうまく使い分けるのが重要なんだよ。
と付け加えておられました。
さいごに
ただし、役員の方のおっしゃるように、どちらの行動も必要だと思います。
最初に挙げた太ったA君に”優しく”しようとすれば、きっと「太っていて健康が脅かされている」という事実を伝え、それを改善する習慣を一緒に考えていくことが必要でしょう。
でも、自分が太っていることを指摘されて素直に受け止められる人は多くないでしょう。
だから、「A君は性格良くて面白いんだから、痩せて健康的になったらもっと素敵になれるんだよ!」そういってなぐさめるのも必要な行動です。
ですので、常に相手に対して厳しい姿勢でいるのではなく、時になぐさめ、いたわりながら、相手がありたい姿に向かうお手伝いをしていくのが良いと思うんです。
そうやって相手のためを思って優しくなれる、「本質的に優しい人」になれるために、僕も頑張っていこうと思います。
note読んでいただき ありがとうございます! 頑張って執筆していきますので、よかったら次の記事も読んでみてください!