【アルバイト募集】お湯が沸く、原宿の朝がはじまる
小杉湯原宿、番頭の関根江里子です。
今回は、小杉湯原宿アルバイトスタッフの新規募集についてnoteを書きました!早ければ7月中から一緒に働ける方を若干名(2~3名程度)募集しております。
下記URL先の詳細にも記載しておりますが、今回の募集は、開店業務(朝4時または5時出社)、締め作業(24時半頃の退勤)に入れる方が対象となります。そのため、東急プラザ原宿「ハラカド」から徒歩圏内または自転車圏内の方が対象となりますので、ご理解いただけますと幸いです。
↓こちらの応募は締め切りました
▼応募フォームはこちら【締切:7/15(月祝)23:59】https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf3kLf8TnVlZ64woLIDn3WZlT630haDDwo870fk-5zl1ELhSw/viewform
※詳細な雇用条件は、上記フォームと、このnoteの末尾に記載しています。
今回のnoteでは、小杉湯原宿が毎朝7時に開店する様子をまとめてみました。私たち小杉湯原宿が大切にしていることを、掃除を通じて書いています。長くなりますが、ご覧いただけると嬉しいです。
日の出とともに仕込み開始
5月の日の出は4時半頃。
小杉湯原宿は、毎朝7時に開店するため、日の出頃から仕込みが始まります。
真っ暗なフロアの電気をつけ、今日も小杉湯原宿の朝が始まります。
前日の締めがどこまで終わっているかを確認し、開店業務のチェックリストを確認。今日の段取りを頭の中で整理しながら、掃除開始です。
埃はたきからスタート
どうしてこんなに埃が溜まるんだろうと思うくらいに、たった1日の営業でロッカー上も、エアコン周辺も、埃がたくさん溜まります。埃は天井やロッカー上から地面に落ち切るまでに時間がかかるので、なるべく掃除機をかけるまで長い時間確保できるように、一番最初にはたきタイムをとってます。
使うのは、通称「松崎棒」高円寺の小杉湯で20年以上働いてくれている松崎さんが愛用するはたきです。
男女脱衣、下駄箱、番台周辺の全てを、ただひたすら20分間、はたき続けます。
浴室を仕上げる
埃が落ちるまでに時間がかかるので、はたきが終わったら次は浴室掃除です。
小杉湯原宿の場合、湯沸かしは日の出からだと間に合わないため、前の晩に浴槽掃除とお湯ためをしています。
実は、ハラカドのコンセプトが見直されたのは2019年。そこから銭湯のアイディアが生まれ、作る予定じゃなかった場所に銭湯が作られることに決まったため、設計上、かなりの制約がある中で銭湯が作られています。少し詳しくお伝えすると、6階に湯沸器を設置して湯を沸かし、6階から70m下げて、地下1階の小杉湯原宿までお湯を届けています。配管が長く、途中温度がぬるくなってしまうことや、湯沸かし器の温度上昇がゆっくりなことから、前の晩に沸かすことにしました。
(※今後変更の可能性あり)
まずは床掃除
小杉湯では、かつてはクレンザーと呼ばれる凹凸のある薬剤を使い、床を削ることで汚れを取っていたのですが、3年前にスパクリーナーに変更しました。酸性・アルカリ性を使い、酸性は石鹸カス、アルカリ性は水垢、湯垢を落としています。
ちなみに、私自身、「銭湯の掃除で使う薬剤は、業務用一択だろう」という謎の確信があったのですが、先日健美薬湯の松田社長にお越しいただいた際、ピンクカビやぬめり防止には、バスマジックリン(中性洗剤)が良いとアドバイスいただき、小さな革命が起こりました。
全体を泡泡にしてからデッキブラシとスポンジで磨き上げるため、基本はスパクリーナーを利用していますが、1箇所だけピンクカビを磨きたい時や、排水溝を洗剤でつけ置きする際は、バスマジックリンに切り替えます。
塩素(ハイスキット)でカビを根源から退治
1日400人以上がお越しになる小杉湯原宿。たった1日で赤カビが出てきます。
ましてや小杉湯原宿のこだわりは白いタイル。より清潔感や気持ちよさを感じていただけるよう、床も壁も天井も白く塗装しています。
そのため、毎晩・毎朝、隅々までカビがないか見回り、スパクリーナーでもバスマジックリンでも落ちない汚れは、強い塩素で徹底除去します。
高円寺でもずっと使っているmakitaの噴霧器で塩素をかけ、10分〜15分ほど浸けて洗い流します。
ただ、噴霧器は片付けも手間がかかるので、数箇所だけのカビには、ボトルタイプのカビハイターで対応しています。
アメニティをセッティング
最後はアメニティの設置です。
シャンプーから順に並べ、口が全て正面を向くようにセッティングします。
全てが前を向いて並んだ時、浴室が凛としたような感覚になり、この瞬間が個人的には大好きです。
脱衣所を仕上げる
ロッカー1つに30秒
前日の夜からロッカーを開け、ロッカー内の空気を入れ替えておきます。
脱衣所では、最初にロッカーを拭いて行くのですが、この時に欠かせないのがマイペットと泉州タオル。アルコールや水拭きも検討したのですが、今のところマイペットが一番良く、多い時は2日で1本消費してしまうほどです。
泉州タオルは、小杉湯原宿のフェイスタオルでもお馴染みのあのタオルです。開業時に作った記念タオルのB級品を掃除で使わせていただいているのですが、厚すぎず薄すぎず。ロッカーを拭くのにも、アメニティを拭くのにも、力を入れて汚れを取りたい時にも。全てにぴったりなんです。
泉州タオルは、お客様をお迎えする表でも、スタッフが掃除する裏の場面でも、どちらでも小杉湯原宿を支えてくれていて、日に日に愛着が強くなります。
鏡台のセッティング
事前に埃はたきを20分もやっているためか、鏡の周辺にも大量に埃が溜まります。ガラスマジックリンでピカピカに磨くだけでなく、縁まで拭きあげることがポイントです。
鏡は優しい素材で拭いてあげたいので、必ず凹凸のないタオルで。手拭い、マイクロファイバーがおすすめです。
そして鏡の下にはコインタイマー。このコインタイマーの黒い穴にも埃が溜まります。毎日やらなくてもいいかもしれないけど、毎日やるから絶対に埃が溜まらない自信がある。この場所も欠かさず磨き上げます。
最後はアメニティを拭きあげ、綺麗に陳列したら、鏡台は終了です。
扉の溝も逃さない
見落としがちなのが、ガラス扉を開けた時の溝。
例えばふと物を落としてしゃがんだとき。扉に髪の毛が溜まっていたり、埃が溜まってたら、清潔になりにきている場所だからこそ、少しモヤッとしてしまうかもしれない。誰かの一瞬でも「清潔」を届けられるようにこだわっています。
この溝は、激落くんがピッタリです。
トイレは前の晩から始まっている
トイレは、前の晩に「きえ〜る」を噴きかけ、トイレの蓋と扉を開放した状態で空気を入れ替えます。
朝の掃除では、まずトイレクイックル。両手にシートを持ち、便器を隅々まで汚れ・埃がない状態にします。
便器だけでなく、ベビーベットの周辺、ゴミ箱の埃も取ります。(※シートは都度交換)
便器の縁はなかなか汚れが取れないので、トイレクイックルで直接こすって綺麗にします。その上で、洗い流せるトイレブラシ。そして最後に、スッキリ泡パック。本当は、泡パックを5分放置するだけで良いと思うのですが、1日何人もが使うトイレだからこそ、仕上げのような気持ちで泡パックをしています。(最近は金木犀の香り)
最後にトイレの床は、トイレクイックルで雑巾掛けします。床の汚れは、クイックルワイパーのような距離がある道具では上手く取れないので、雑巾掛けが一番良いです。
番台周辺、スタッフが身近な場所こそ妥協せず
下駄箱は、マイペット・雑巾・リセッシュ・HAL
まずは下駄箱。下駄箱専用のカラー雑巾を使ってゴミを落とすように拭いていきます。匂いがどうしても溜まる場所なので、気になる場所はリセッシュをしたり、HALの消臭ビーズを設置しています。
見えない場所まで掃除する
続いて番台。番台は、お客様に見える位置だけでなく、全ての棚の荷物を取り出し、クイックルハンディで埃落とし、マイペットで拭きあげをします。
小杉湯も、小杉湯原宿も、スタッフが大切にしていることは「きれいで、清潔で、きもちのいい」お風呂を沸かすこと。自分たちの使っている場所がきれいじゃないと、自然とお客様が使う場所にも甘えが出てきます。
近い場所こそ、徹底的に掃除をし、スタッフも「きれいで、清潔で、きもちのいい」職場づくりに力を入れています。
今回は割愛しますが、営業開始したら、倉庫・機械室も掃除をします。在庫やタオルなど、さまざまな物を管理する場所なので、見えない場所だとしても、毎日の掃除を欠かしません。
最後は神棚。
神棚は毎日クイックルハンディで埃を取り、お米、お塩、お水、お酒を交換します。開業前、この地域の氏神様である穏田神社の皆様にご祈祷いただき、その際に神棚を設置しました。街に根ざす銭湯だからこそ、神棚も毎日きれいを保っています。
仕上げは、掃除機とクイックルワイパーの4段階
脱衣所、番台周辺、物販スペースまで掃除が終わったら、一番最後に床の埃を取り切ります。
掃除機をかけ、その後にクイックルワイパーの濡れているタイプ、その後に乾いているタイプ、最後にもう一度掃除機です。
「絶対にゴミは落ちていない」と思っていても、クイックルワイパーのウェット(濡れている方)を使うと、あら不思議・・。めちゃくちゃ汚れています。大体全体を拭き上げるのに2枚ほど使い切ります。
ウェットの次は、乾いているクイックルワイパーです。スタッフが歩いている間に髪の毛が落ちたり、完璧だと思っても吸い取りきれなかった埃・髪の毛を回収します。
これで終わりかと思いきや・・・?
最後にもう一度掃除機。もう絶対にきれいなんだからね!と思いながら、仕上げをしていきます。
浴室の最終スタンバイ
木桶・木椅子を並べる
木は水に弱いので、なるべくギリギリまで乾燥すべく、木椅子と木桶は最後にセッティングします。6時半に出社したメンバーは、まずは浴室に椅子と桶を運び込み並べます。
中川さんが愛情込めて作ってくださった木桶・木椅子の香りを感じながら、今日も大切に使ってもらえるよう、丁寧に並べます。
補給水オン!
補給水、というのは、浴槽へ出ていくお湯のことです。
小杉湯原宿は、お湯が出るまで時間が空くと、配管の中で止まっているお湯の温度が下がっていき、低いと20度台まで下がります。
40度台を保たなければいけない浴槽に20度が入ると冷めていってしまうため、先に10分以上お湯を出し、補給水の温度を40度台まで戻します。
開店10分前「いつものお願いしまーす!」
6:50。開店まであと少しのところ。
補給水を止め、桶でお湯をかき出し、ミルク風呂の水位を戻します。ミルク風呂は入浴剤を入れるため、溢れてしまうと勿体無いので、まず水位を下げます。
大体2タイル分くらい下がったところで入浴剤投入。ミルクの香りが漂い、お客様をお迎えする準備もあと少し。
6:53。シャワー全開。
家風呂同様に、小杉湯原宿も時間が経つとシャワーから出てくるお水が冷たくなってしまいます。シャワー温度が元に戻るまで、最低5分間、全てのシャワーを出し続けます。
最後の見回り
シャワーを閉じるまでの5分間。髪の毛が落ちていないか、ゴミがないか、アメニティの設置にズレがないか確認します。
掃除用具が残っていたり、見落としている箇所は絶対にあるので、この最終チェックが必要不可欠。
6:58。シャワーを止め、浴室の扉を閉める。
7:00。廊下の電気がパッと明るくなり、小杉湯原宿は開店。
15秒後には、一番乗りのお客様がお越しになり、「おはようございますー!」とお迎え。小杉湯原宿の朝が始まります。
実は・・フロア全体の掃除も同時進行
すでに5000文字を超えてしまい、泣く泣く割愛しますが、小杉湯原宿は銭湯だけでなく、フロア全体のプロデュース・運営も担っています。
朝6時から1時間、このフロア「チカイチ」の掃除、鏡、机の拭きあげ、ビールサーバーを開ける、モップがけも同時進行で進めています。
いつ、どこに来ていただいても「きれいで、清潔で、きもちのいい」空間をお届けできるように。まだまだ不慣れな部分もありますが、日々試行錯誤しながら、皆さまをお迎えしたいと思っています。
掃除を外注しない、分業もしない
私たちは、掃除を業者に外注することも、仕込み・締め"専門"のスタッフを雇用する予定もありません。掃除を外注すれば、清潔は人ごとになり、ピンクカビの場所に気づかなければどこの席が一番使われるかを知ることもできません。
わたしたちが向き合うべきことは、高尚な「文化」を語ることでも、「商業施設に出来たキャッチーなアイコン」として銭湯を運営することでもありません。雨の日も雪の日も、元気な日も寝不足な日も、変わらずに、毎日「街の銭湯」を運営することです。
そんな毎日を一緒に積み重ねてくれる方と、今回の募集で出会えたら、これ以上嬉しいことはないです。
一緒に小杉湯原宿の朝と夜を支えてくれる方、募集しています
開業から2ヶ月。
毎週の混み具合を見ながら、スタッフみんなで調整してシフトを組んできました。少しずつ運営が安定し、スタッフがもう数名いると安心できる時間帯も明確になり、追加募集することにしました。
かなり近隣にお住まいの方が対象となる条件ではございますが、朝7時〜23時という早くて遅い営業時間で運営している職場ゆえの条件になることを、ご理解いただけますと幸いです。
◼️業務内容
・仕込み、または、締め作業
・番台
・営業中の掃除
・銭湯周辺のフロア全体の運営
◼️時給
・1200円(深夜22:00~5:00までは、25%割増)
・アルバイトリーダーは、時給1300円以上
◼️休憩時間
・6時間未満の稼働で30分
・6時間以上の稼働で45分
・8時間以上の稼働で60分
◼️最低稼働時間
・週20時間(週3)以上
◼️今回の求人で応募する枠
・朝(4時または5時)または夜(24時半まで)の時間帯で、週2回以上出社できる方
・土日の昼以降(11時〜24時)に出社できる方
◼️シフトのイメージ
・月曜日、火曜日は、朝4時〜12時まで
・土曜日、日曜日は、15時〜24時まで
→週4、1日8時間、40時間の稼働
新しいスタッフの方と出会えることを、心から楽しみにしています!
↓こちらの応募は締め切りました
▼応募フォームはこちら【締切:7/15(月祝)23:59】https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSf3kLf8TnVlZ64woLIDn3WZlT630haDDwo870fk-5zl1ELhSw/viewform
▼ご質問はこちらまで
小杉湯原宿採用チーム
recruitment-kosugiyuharajuku@kosugiyu.co.jp
構成、文章:関根江里子
編集:平松佑介
写真:樋口久菜