【連載】小杉湯原宿ではたらく vol.2 朝の4時から「きれいで、清潔で、きもちのいい」をつくりこむ_ういちゃん
小杉湯原宿の「らしさ」ってなんだろう。
たぶん、その「らしさ」はわかりやすいものではなくて、働くひとたちの生き方だったり、言葉だったりにじんわりとにじみ出るものだと思っています。
この連載を読んで、もしピンとくる瞬間があれば、あなたにも共通する「らしさ」があるのかもしれない。その時は、ぜひ気軽に、小杉湯原宿ではたらくことも検討してみてほしいです。
\ 小杉湯原宿では2月中頃までアルバイト募集を行なっています♨️/
興味のある方は、ぜひこちらのフォームから応募してください💁♀️
https://forms.gle/TUPVyHcDDhPevGWP6
※詳細な雇用条件は、上記フォームに記載しています。
聞き手・書き手:阿久澤栄里子
スタートアップでHR・PRをやっているひと
一生フリーターでやっていこうと思っていた僕が
小杉湯原宿でフリーターを卒業した
ー今日はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。
はい。「一生フリーターでやっていこうと思っていた『うい』」です。大学卒業後に大阪でコンビの芸人を5年やって、解散後はそのまま大阪でフリーターを5年、コロナ禍に東京に出てきて、Uber Eatsの配達員や飲食店のバイトを2年ほどしていました。
銭湯は好きでいろいろなところに行っていたんですけど、その中でも高円寺の小杉湯がダントツで好きで、週に一度は通っていました。ある日原宿のオープニングスタッフの募集を見て、これだと思って応募し、今にいたります。
事務所には所属していないんですけど、バイト先で出会った女の子とコンビを組んで漫才だけは今でも続けています。M1は2年連続一回戦突破しました。コンビを組んで初年度から一回戦突破するのって、だいぶいい感じなんですよ。
ーしょっぱなから気になるところばかりなんですが...。まずはなんで「一生フリーター」でいこうと思っていたんですか?
自分から就職したいと思える会社に出会わなければ、無理にしなくてもいいなと思っていたので。今までアルバイトした飲食店から社員に誘われたりもしたんですけど、「アルバイトのままでいいや」とその度に断っていました。
でも、小杉湯はアルバイトで入って、ここでやっていきたいと思ったので10月から正社員として働いています。ついにフリーター人生卒業です。
ーおー!おめでとうございます!小杉湯で社員としてがんばっていきたいと思えたのって、なんでですか?
いやぁ、これはほんと、いくつも理由があるんですけど...。一番はえりこさん(小杉湯原宿の責任者)やゆうすけさん(小杉湯3代目)、まよさん(チカイチのフロアマネージャー)がすばらしいんですよね。これはいいぞ、と。どういう言葉で表したらいいかわからないんですけど...。
もちろん今までのバイト先もいいひとたちなんですよ。だけど小杉湯のひとたちは天才というかカリスマというか。ワクワクする未来を見せてくれるんです。
それに、なによりもみなさんが仕事を楽しんでやっている姿に惹かれました。過去の職場だと、社員ってただただ「しんどそう」というイメージがあったんですけど、小杉湯のひとたちは好きなことをしているからしんどそうじゃない。
小杉湯原宿で初めて、ずっとやっていきたい仕事に出会えました。
ー「一生フリーター」の信条を変えさせた場所ってことですね。ちなみに、もともと銭湯にはなぜ通っていたんですか?
うーん、なんでだろう...。家ではお風呂はタスクって感じで、ぱぱっと15分ぐらいで済ませたいタイプなんですけどね。銭湯にはリラックスしに行くから、気がついたら2時間ぐらい経っています。
神宮前に引っ越してからは家のお風呂がユニットバスで、ユニットバスはあんまり好きじゃないし、収納が少ない部屋なんでお風呂場は収納と化しました。洗濯ものを乾かすところにパンツ引っ掛けたりカバン引っ掛けたりして、それがいい感じで。自己満なんですけど「ええやん」と、眺めてニヤニヤしています(笑)
神宮前に引っ越して、朝の4時から仕込み作業
ー今さらっと言いましたけど、神宮前に引っ越したんですね!小杉湯でやっていくと決めたから?
そうなんです。社員になると朝の4時からの仕込み作業が週に2回はあるんで、引っ越しました。それまで中野や阿佐ヶ谷に住んでいたんで、神宮前は都会だしちょっと怖いなと思ってたけど、いやー、これが、めちゃくちゃいいんですね...。どの駅にいくのも近いし、国立競技場が近くにあって緑が多くて静かだし。
ただ、コインランドリーがあまりないですね。今の家は狭いので洗濯機を置いてなくて、えりこさんに相談して50円払って小杉湯でたまに洗濯させてもらっています。
「きれいで、清潔で、気持ちのいいお風呂」には自信あり
ーういちゃんが銭湯でずっとはたらき続けたいと思えたってことは、きっとすごく活躍しているってことだと思うんですが、銭湯の仕事の「ここは自分に向いている」と思う点はありますか?
圧倒的に現場仕事ですね。小杉湯には「きれいで、清潔で、きもちのいいお風呂」というモットーがあるんですが、それはできている気がします。逆に、それ以外は自信がない。事務仕事とか経験ないですし。
朝の4時から7時のオープンまでに3時間かけて「きれいで、清潔で、きもちのいい」状態をつくりこんでいく。そのきれいさを、ずっと維持していくんです。汚れたらきれいにするんじゃなくて、汚れる前にきれいにする。とにかくきれいな状態をキープする。これには自信があります。
昔メガネ屋で働いていたことがあるんですが、メガネって埃や指紋がつくと見え方が変わっちゃうから、汚れにすごく敏感なんですよね。それで細かいところを見るのが得意なのかもしれません。
常連さんに、僕がいるときが一番きれい、と声をかけられたりすると、やりがいを感じちゃいますね。
ー「きれいで、清潔で、きもちのいいお風呂」への熱量がすごい...!声をかけられるってことですが、常連さんはスタッフさんのことをひとりひとり認識していたりするんですか?
顔を覚えてもらうのは最近徐々に、ですかね。僕はメガネと髭でキャラを作っていたので覚えてもらいやすかったみたいです。
お風呂の中に手書きの新聞を貼っているんですが、そこにいろんなスタッフが寄稿していたり登場していたりで、それで知ってもらうことも多いです。例えば僕が新聞でがみちゃんのことを書いたら「がみちゃんってどの子?」と聞かれたり。
ーういちゃんは新聞の編集長的な立場なんですよね。新聞にはどんなことを書いてるんですか?
正確には編集長代理です(笑)。新聞の発起人はえりこさんで、編集長はえりこさん。最初の号で僕の書いた文章をほめてくれたので、そこから編集代理になりました。内容は...めっちゃ多岐にわたりますよ。日記みたいなことも書くし、告知や販促みたいなことも、宣伝っぽくならないように書いたり。
芸人時代って、バイト以外の時間は全部ネタ作りしてるんですよ。だから芸人を辞めたときに、ネタ作りに使っていた時間がぽっかり空いて。バイトを増やして埋めようとしたけど、それでも時間が余って。それでバイト先の仲間とラジオの配信をしたり、イラストを自分で描いてラジオのグッズを作ったりしてたんです。その経験が生きているのかも。
「余分」なものがあるから広がっていき、個性になる
ーういちゃんが「こんな人とはたらきたい」というのはある?
楽しい空気感を持っている人、ですかね。もちろん、仕事はまじめに「きれいで、清潔で、きもちのいい」を徹底する前提で。
ー楽しい空気感って具体的にどんな感じなんでしょう。いつも陽気な、ってことではないもんね?
なんだろう。余分な要素、無駄とかあそびがあるような人というか...。人より余分にしゃべる、とか、やたらにこにこしている、とか。余分なものがあるから広がっていく。それが個性になっていくイメージです。
小杉湯原宿でも、新聞とかはまさに余分、遊びの部分だなと思います。ここでは、誰かが余分なことを呼びかけたら、誰かがちゃんと返してくれる場所でありたいなと思います。
例えば最近だと、チカイチの畳のエリアに、僕が自宅の本を持ってきて、「うい文庫」と命名して置いているスペースがあるんですが、他のスタッフにも呼びかけてみたら持ってきてくれたり。どんな本か?全体的にはサブカル色が強い感じですかね...。見ます?※オンラインでカメラをうい文庫に向ける
小杉湯原宿は「人生の一部」
ー 背表紙だけでも気になる本がいっぱい...!ここで最後の質問なんですが、ういちゃんにとって小杉湯原宿とは?
「人生の一部」ですね。僕が今まで他の会社に就職しなかったのは人生の一部にしたくなかったから。いつか辞めるだろうなと思いながら働きたくなかったんです。小杉湯が初めて、僕の人生の一部になりました。
原宿のオープニングスタッフ募集に応募して参加した説明会で、えりこさんが語る小杉湯原宿の未来像にワクワクして、運命を感じちゃったんですよね。自分が今までやってきたことが、すべてここにつながっているような感覚で。
ちなみに両親も和歌山からお風呂に入りに来てくれました。はい、なんか嬉しそうでした。
ー いい話すぎる...。ういちゃん、今日はありがとうございました!
編集後記
インタビューの最初に「自分の話をするのは得意ですか?」と聞いたら「いやあ、どちらかというと人の話を聞いてばっかりですね」と言っていたういちゃん。そんなういちゃんが、「最後に...」と自分から現在のコンビ名を教えてくれたの、ちょっと距離が縮まったようで嬉しかったです。
インタビュー中に何度も出てきた「きれいで、清潔で、きもちのいい」という言葉。90年以上高円寺で大切にされていたモットーが、原宿でもこんなに自然に浸透しているのは、ういちゃんみたいな人が、ひとつひとつの仕事にこだわって丁寧に積み上げてきた証なんだろうなと思いました。小杉湯のまっしろなお風呂に入りたくなってきた!
聞き手・書き手:阿久澤栄里子
スタートアップでHR・PRをやっているひと
\ 現在、アルバイト採用実施中👨👩👧 /
小杉湯原宿では、2月中頃までアルバイト採用を行なっています!
※詳細はフォームにも記載
ご興味のある方は、ぜひこちらのフォームから応募してください💁♀️
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ご質問は、以下のアドレスまでお気軽にどうぞ♨️
小杉湯原宿採用チーム宛
recruitment-kosugiyuharajuku@kosugiyu.co.jp