自分の弔辞を書く
『7つの習慣』(コヴィー著)の第2の習慣は「終わりを思い描くところから始める」です。自分の葬儀の場面を真剣に思い浮かべるところから始めます。そして、自分に捧げる弔辞を本物の弔辞のようにきちんと書いてみるのを本書は推奨しています。私も断片的にですが、私自身の「弔辞」を書いてみたことがあります。恥ずかしいですが、抜粋を紹介します。
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・故人の小杉浩文さんは、高校時代から「100歳まで生きる」と話されていて、それを見事に全うし、大往生されました。
・小杉浩文さんは、八王子市役所で長きに渡り、市民のために貢献され、プライベートでも、PTA会長を6年間務め、ファシリテーターとしても活躍され、家庭でも、良き夫、良き父親、良き息子であり、良き地域人でもありました。
・小杉浩文さんの最大の功績は何でしょうか。私は、人々が生き生きとなることができる数々のコミュニティを立ち上げ、そして育てたことではないかと思います。ご本人も生前、「課長補佐になったことより、自主研究グループを立ち上げたことを評価してほしい。PTA会長を6年間務めたことより、おやじの会やPTAサークル『ファシリテーションを学ぶ会』『オンライン読書会』などのコミュニティをつくったことを評価して欲しい」と話されていました。
・小杉浩文さんがつくるコミュニティは、義務や強制で縛られるものではなく、自主的で楽しそうで、また学びにも満ちていて、そしてホッとできるあたたかいものでした。
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自分の弔辞を書くというのは、気恥ずかしさもありますが、自分が大切にしていることを再確認し、自分のめざすゴールを見定めようとする意味があります。バックキャストで、まず自分の未来のイメージ(あるべき姿やありたい姿)を描くのにも役立ちます。そして、定期的に自分の弔辞を書き直して、自分の未来を描き直したいとも思います。