やってみせる

あまりに有名ですが、山本五十六の教育訓が次です。
『やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ』
本市の新規採用者研修マニュアルの巻頭にも掲載されています。
しかし、自戒を込めてですが、省略してしまいがちなのが「やってみせる」ことです。
① マニュアルを配って、②その説明をして、③じゃあやってみよう、
というパターンがありがちで、やってみせるのが抜けています。

私はホワイトボード・ミーティング® の講師をしています。説明の際にはよくモデルの時間を入れます。誰か(できれば経験者)にモデルになってもらって、その人を相手に私がファシリテーションするところを見てもらうのです。これを入れるか入れないかで理解度に大きな差が現れるのを実感しています。

地域行事として昨年秋に初めて「わくわくランニング」というイベントを開催しました。小学1~4年生は、250メートルを走りました。校庭の1周と4分の1くらいです。最初に走る小学1年生には、スタートとゴールが分かりにくいだろうと、「モデル」をすることを提案し、私が実際に250メートルを走って見せました。

やってみせるときの工夫として、可能なものは「スロースピードバージョン」を取り入れるとよい場合があります。書類審査の仕方などを教えるのに有効です。
① 1/3速や1/4速でやってみせる。
② ①のスピードで、やっていることを同時に言語化しながら(日付をチェック、証明の種類をチェック、枚数をチェック…と説明しながら)やってみせる。
③ 自然な速度でやってみせる。
といった方法もあります。

『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』(すばる舎)という本で、「大人がいつものペースより7、8倍ゆっくりやって見せる」とありました。子育てでも有効かもしれません。

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