同じ利用者はいない
こんにちは😃コッシーと申します。
愛知県で介護事業を運営している会社の介護事業部の統括責任者をしております。
さて、フォローさせていただいている真咲さんがこのような記事を書かれていました。
今まで粉瘤についてこんなに熱く、詳しく、面白くそして切なく語られた記事があったでしょうか、いやありません(反語)。
この先粉瘤に悩まさせる事があれば、真っ先に真咲さんに相談すれば良いと思います。『まさき』だけにね…(あれ?今日は調子悪いかもしれないです)
気を取り直して。
今日の本題は残念ながら粉瘤ではなく、記事の中にあったこのセリフ、
『粉瘤には粉瘤の数だけドラマがある。』こちらをもう少し掘り下げたいと思います。
記事の中で真咲さんはこんな風に言われています。
『同じ病であっても、症状や経過は個人差があり
容易く「私は同じよ。」「私も分かるよ。」とカテゴライズして発するのはエゴだ。』と。
つまり、同じ病名でも人によって症状は違うし、安易に「気持ち分かる」というのは全くその人の気持ちを考えていないという事です。
正に『粉瘤には粉瘤の数だけドラマがある。』なのです。
介護現場では『同じ病気』だけではなく、『同じ怪我』や『同じ薬』そして『同じ診断結果』のご利用者と多く接する事になります。
経験を積めば積むほど、同じ病気などに関する引き出しが増えていきます。そして次に同じ病気の利用者に接した時に選択肢が幅が広がり、よりその方に適した対応が出来る可能性が高まります。
これは非常に良い事である一方、ともすれば一人ひとりのご利用者として接しているつもりでも、つい同一の利用者として接してしまう事があります。
以前にうちの施設で、ご入居者がお部屋で転倒されたことがありました。
腰の辺りが痛むと言われ息子さんと整形外科に行かれました。
診察をして、レントゲンも取り、診断結果は骨には異常なく『打撲』でした。
大したことなく良かったと胸をなでおろしましたが、その日からその入居者は「痛くて歩けない」と言われるようになり、そのうちに「痛くて眠れない」そして「痛くて我慢出来ないから救急車を呼んでほしい」と言われるようになりました。
ちゃんと受診をして、骨に異常なく『打撲』と診断されていることから、僕たちは救急車を呼ぶまでもないと判断をして、痛み止めを処方してもらい、様子を見ました。
しかし、数日経過しても一向に痛みはおさまらない様子で、ついには泣きながら「お願いだから救急車を呼んで…」と言われました。
さすがにこれはおかしいと、すぐに救急車を呼んで同行して総合病院へ行きました。
診断結果は『仙腸関節障害』という、仙骨と腸骨の間の関節が炎症を起こしているとのことでした。
症状によってはめちゃくちゃ痛みがあるとのことで、この間おそらく相当な痛みがあったのではないかということでした。
大反省でした。
今までの経験や接してきた利用者から、『打撲』という診断結果しか見ておらず、しっかりとその方を見ていませんでした。
もっとその方に寄り添い、どこがどのように痛むのか、またどういう状態なのかを見ていれば、もっと早く病院に連れて行くことが出来たかもしれません。そうすればこんなに長く痛みに苦しむ事はありませんでした。
当たり前ですが、同じ病気でも同じ怪我でも同じ診断結果でも同じ利用者は1人としていないのです。
『粉瘤には粉瘤の数だけドラマがある。』ように、『利用者には利用者の数だけドラマがある。』のです。
長く同じ業界にいるとつい忘れてしまいがちですが、改めて大切な事を認識させていただけたとても良い記事でした。ありがとうございます!
『利用者は みんな違って みんな良い』 コッシー
この川柳(せんりゅう)を胸に刻み利用者と接していきたいと思います。粉瘤(ふんりゅう)だけにね…
(今日は調子が悪いようです)
現場からは以上です。それではまた。
コッシー
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