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第三回【いい子を育てる6つの習慣】

勉強を見てあげたり習い事に行かせたり、いろいろ手をかけているのになぜか成果があがらない... そんな悩みをお持ちの方、一度ご家庭での生活習慣を見直して見ませんか? 家庭で身につけた生活習慣は、学力・運動・社会性など、あらゆることのベースになります。 そこに原因があると...いくら努力しても伸びるはずがありません。 よかれと思ってやっていることが本当に正しいのかどうか、いっしょに確認していきましょう。


習慣その2  食生活

「食育」という言葉が広まるなど、日本でも食へ の関心は高まっています。

でも、私たちが健康にいいと思っている食の常識 は、本当に正しいのでしょうか?子どもに何を食 べさせ、何を排除すべきなのでしょうか?

今回は、健やかな脳と体を作るためにも一度見 直しておきたい食事のお話です。

● 人間は食べ物で成り立つ生き物


豊食の時代と言われますが、何を食べさせるとよ いのか、子どもの食事についても悩んでしまうと ころです。杏林予防医学研究所の山田豊文先生に よると、まず考えるべきは、“何を食べさせるか” よりも“何を与えないか”だそうです。今まさに 体を作りあげている成長期の子どもたちにとっ て、悪いものを排除することが大切なのは容易に 想像がつくところだと思います。

日頃良かれと思って口にしている食品にも、じつ は排除すべきものがたくさんあるそうです。

例えば、「牛乳」。カルシウム豊富なイメージがあ りますが、実はカルシウム接種源としてはあまり 適切ではないそうです。その原因は日本人のマグ ネシウム不足。体内でのカルシウム対マグネシウ ムのバランスは、2:1を保とうとする性質があ り、マグネシウム不足状態で過剰なカルシウム摂 取をおこなうと、先の比率を保つためにカルシウムがどんどん失われる危険性があるそうです。

食の常識には「ファーストフードや炭酸ジュース は生活習慣病の元」など正しい知識もありますが、 食生活の欧米化が進み体質が変化してしまいつ つある今、古くからある“常識”には疑うべきこ とも数多くあるのかも知れません。

● 危険な食を見分けるためには...


避けるべき食べ物の簡単な見分け方は、便利な食材です。 例えば、手軽に魚を食べられるツナ缶。これは、 リノール酸たっぷりのサラダ油漬です。あるいは、 子どもが大好きなファーストフードや添加物た っぷりの冷凍食品を買いだめ...なんてことはあ りませんか?外食も調理に使われる油をはじめ オススメできないものばかりだそうです。

では、どんな食べ物がふさわしいのか?不足しが ちな栄養をたっぷり取るために覚えておきたい キーワードは「マゴワヤサシイ」です。

マ...マメ。大豆および納豆などの大豆製品。
タンパク質、食物繊維、マグネシウム、ビタミン B群、亜鉛などが豊富。
ゴ...ゴマ。ゴマ、ナッツなどの種子類。
マグネシウム、ビタミンE、亜鉛、セサミンなど 抗菌作用を持つ栄養素が豊富。
ワ...ワカメ。ワカメ、昆布などの海藻類。
ヨード、ビタミンB群、カリウム、カルシウム、 マグネシウムなどが豊富。
ヤ...ヤサイ。緑黄色野菜、淡色野菜など。
緑黄色野菜はカルシウム、マグネシウム、ベータ カロテン。淡色野菜はビタミンCを中心に各種ビ タミン、ミネラル、食物繊維が豊富。
サ...サカナ。魚介、とくに小型の青魚類。
DHAなどのオメガ3脂肪酸、ビタミンB群、亜 鉛、鉄、タウリンなどが豊富。
シ...シイタケ。キノコ類。
ビタミンB群、ビタミンD、食物繊維など。他に も免疫力を高める多糖体が豊富。
イ...イモ。サツマイモ、サトイモなど。
食物繊維が豊富。他にも、サツマイモにはベータ カロテン、サトイモにはビタミンC、長イモには ムチンなどが含まれています。

「マゴワヤサシイ」の食材を組み合わせてシンプ ルに調理したものが、私たちにふさわしい食べ物 です。そして、調理のちょっとひと手間、これ大 事だそうです。
“間違った手抜き”は子どもの食事情悪化、さら には心身の健康状態の悪化に直結する恐れが高 いのです。

● よい食べ物の5つの条件


1. 有害物質を含んでいないもの
2. 食性にかなったもの
3. 酸素が“生きている”もの
4. 栄養のバランスがよいもの
5. 消化に負担をかけないもの

子どもの体と脳のためには、この5条件を満たし た「よい食べ物」が不可欠です。

とくに注目なのは、2番と5番です。まず2番は、 日本人の体質にあった食べ物のことで、農耕民族 だった日本人の内臓は、植物性食品を食べるのに 適しています。難しい理屈は抜きにしても、野菜 と穀物主体の「マゴワヤサシイ」食事に切り替え るのが肝要です。
次に、5番。食べ物が胃で十分に消化されないと、 いくら食べてもきちんと吸収されず、栄養欠乏の もとになってしまいます。さらに日本人は胃酸の 少ない民族といわれており、生の食品や発酵食品 などをうまく食事に取り入れ、食物酵素で消化を サポートすると良いです。

以上のように考えると、日本人にはやはり日本人 の体質に合った伝統的な和食が合っているようです。食事も和の伝統を大切にしてトラブルを未 然に防ぎましょう。

● 学習力アップのための食のポイント

朝...午前中の活動のためのエネルギーである、ブドウ糖がとても大切。消化を助けてくれる生の食 品や発酵食品、とくに新鮮な果物などをとり入れ ましょう。

昼...学校によって出されるものが違うとはいえ、 学校給食が「よい食べ物」かどうかは疑問視され るのが現状です。それを大いに挽回するためにも、 給食のない日は充実の「マゴワヤサシイ」昼食を、 ぜひご家庭で!

おやつ...砂糖たっぷりの甘いものは避けましょ う。市販のケーキ、クッキー、シュークリームな どの洋菓子には、トランス型脂肪酸が使われてい ることが多いので注意が必要です。おにぎりやせ んべいで十分ですが、甘いものを食べるなら新鮮な旬の果物が最適です。

夜...朝や昼でとれなかった「マゴワヤサシイ」食 材を、夕食でカバーしましょう。遅い時間はなる だけ避け、夜8時までには食べるように心がけて ください。

今回のテーマ、食生活のポイントは、

1. 子どもに何を食べさせるかよりも、“何を食 べさせないか”を考えること
2. 「マゴワヤサシイ」
3. 日本人の体質に合った伝統的な和食

の3つです。

健やかな脳と体の成長は、まず食事から!

ですね。

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