子どもが寝ない時は ~ママのためのシュタイナー教育入門から学ぶ~
子どもが寝ない時、
「早く寝なさい」と言ったり、イライラしてしまうことはありませんか?
私は「早く寝ないとおばけくるよ」なんておどしてしまうこともありました。
それが良くないとわかってても、
どうやって睡眠を促したらいいのかわからなかったのです。
そうして過ごしているときに、
「ママのためのシュタイナー教育入門」でこんなことが書かれていました。
長くなりますが、是非読んでください。
はっきり伝える、ということは、スパルタ的に厳しくする、ということとは違います。さらには怒鳴ったりすることとは、もちろん違いますよね。もちろん、ついつい怒鳴ってしまうということはあるわけですが。こどもの安心は、「なにがよいことか」を「はっきり伝える」ことによって生まれます。
たとえば、夜八時半にはおふとんにはいるんだよ、と伝えているのに、時間になってもこどもがぐずぐずして眠る気がない、ということはよくあります。
お母さんは、こどもにとって睡眠が大切だと知っているから、こどもに寝る時間を告げるのですね。何か理由なく、決まりだから守るんですよ、ということではないわけです。でも、そのことをはっきり伝えられない、ふわふわとしか言えないということがよくあります。
「さあ、もう眠ろうよ~」「お父さんに怒られるよ~」
「ほら歯を磨いてないんでしょー」
こどもにとっては、これははっきりとした言葉として、なかなか聞こえてこないんですね。強く押し付けてはいけないんじゃないか、強制してはいけないんじゃないか、という感じで、ふわふわ声が定まりません。からだの言葉がともなわないわけです。それに、小さなこどもは、自分で決断する存在ではありません。
そして結局、こどもは言うことをきかない。
何度も言ってるのに、なんで言うことをきかないの!とお母さんはわわわっと怒りが湧いてくる。
(中略)
もちろん、世界中のこどもは、まだ眠たくないよ、まだなにかしたいよ~と言いますが、こういうとき親や教師がやってしまうまちがいは、そこでいったん"ソフト"になってしまうことです。こどもは、寝たくないという欲求を言ったとしても、最終的にははっきり「境界」を置いてほしいと思っています。
ここで重要なのは、親がこどもにとってなにが大切なことかをはっきり知っている、ということをこどもが確認することです。
(中略)
この段階では、少なくともお母さんは知っています。今眠るのが大切だということを。その「確かさ」を渡してあげてください。
(中略)
こどもが今ベッドに入るのが本当に大切だと思ったら、しっかりと、こどもの前に立ってください。眼の奥を、しずかに見てください。そして、さあ、もうベッドに入るんだよ、と伝えてあげてください。こどもはわかります。今、はっきりと明確なことを言われたと。
(中略)
ほんとうに言うべきことを、恐れなく〈あなた〉に伝えることーこれはおとなの宿題です。
まさに、そうだと思いました。
寝かせたいけど、言葉が見当たらず、適当な言葉を並べていました。
からだと言葉がともなっていないわけです。
子どもと、そして課題と、ちゃんと向き合っていませんでした。
子どもと目線を合わせるため腰をかがめるように、
子どもの心と自分の心を同じ位置に持ってくる。
そうして話すことで、
100%すんなりというわけにいかなくても、
子どもも穏やかになり、自分も穏やかでいられた。
相手の心を大切にすることは、自分の心も大切にするということ。
丁寧な言葉かけは、その空間そのものを穏やかに変えていくということ。
それを日々実感しています。