当分、noteをほったらかしにしていた。自分で小説を書いて、賞に応募するため、目標を定めていたが、いざ、やってみると本当にうまくいかない。書くということがこんなに難しいとは思わなかった。 ただ、自分の思いをぶつけるだけの文章が本当に小説になるのか、読んでもらう人の需要と私が書きたい文章の供給がちょうど合うというのは本当に難しいと思う。 結局、自分が書きたいものはなになのか自体がわからなくなってきた。 小説とはなんだろうか。深い深い沼にはまった。
小説との出会いは突然である。それがどんな理由であろうと。 この小説に出会ったのは、職場の書棚にたまたまあったからだ、永遠のゼロ、ボックスなどは読んだことはあったのだが、夢を売る男は初めて見る背表紙だった。 はっきりと言う。私の人生で読んだ本の中で間違いなく5本の指に入る本であった。おもしろい、おもしろすぎた。皮肉に満ちた内容の中に文章に対する崇拝や尊敬が随所に見られた。 多分、これは堅苦しくない百田尚樹の文章読本なのではないかと感じた。そもそも、小説を書く人なんでみ
演劇を見たい。この本を読んだあと、さっそく近場で演劇をしているところがないかを探した。そのくらい、この本は舞台という場所に連れて行ってくれる。私は、全く舞台というものを見たことがなく、むしろ、なにかあれは縁起が過激で、誇張したような印象があるため、好きではない。しかし、この本を読むとぜひ、1回演劇というのを見て、この小説にでてくるような天才を肌で感じたいと思った。 話の内容的には、やはり人間的な響子に感情移入してしまう。あらかじめ決められたような家庭で育ちながらも、その中
中学、高校、大学の頃は音楽で世界が変えれると本当に思っていた。あの頃はバンドも組んでいたし、自分の表現で世界が何か変わるんだと。自分の好きなバンドのELLEGARDEN などのバンドたちは本当に世界を変えてきた。 僕の中で世界を変えるということは、何人かの人生を変えることができるものを作るということだ。少なからず、エルレは僕の人生を変えてくれた。 ただ、最近になって思うことは、僕はもう音楽もやっていなし、何かを表現をすることはなくなってきたが、自分の表現というものが人
いつか、読みたい読みたいと思っていた又吉の作品を読んでみた。親父が確か、あいつはよく本を読んでいると言っていたので期待した。 大好きだ。この不器用な生き方をする神谷さんは好きだ。どうしても、インパクトの強い神谷さんに目がいってしまうが、徳永の相方の山下が、ほんとうのリアルなのではないかと思う。彼がいるおかげで神谷さんがより際立っている。最近、本を読んでの感想を書くのであるが、アウトプットとは難しい。本当に好きな人というのは、1冊に対してどのくらい研究するのであろうか。この1
コナンと言えば、どうしても僕らは名探偵コナンを連想するのではないだろうか。しかし、その名探偵コナンも、このコナン・ドイルが作ったシャーロックホームズが作成されていないと確実に出現していない作品だろう。 それはさておき、このコナン・ドイルが書いた 50年後を読んでみた。推理ものなのかと思っていたが、全くだ。こんな本を書くんだなと驚いた。 すごく好きだ。ヨーロッパ独特の風景も容易に想像できたし、なんとも一般的にこれはよくあるよねと思わせるラストなんだろうけど、それは今の時
ドフトエフスキーの作品を読むのは人生で二回目です。正直に言うと、罪と罰は、読み切ることができなかった。誰が誰の話をしているのか、さっぱり分からなかった。というより、難しすぎた。。。次、読むときは性根を入れて読みたい。まず、ドフトエフスキーという名前がもう、難しい本ですよと言っているもんだ、、、。 そして、今回の正直な泥棒。やはり、登場人物の名前が難しく読む取るのが大変であったが、短編ということもあり、読み切れた。 かなり好きな話であった。人間を書いているんだと感じた
図書館で借りなければ一生この作者と会うことはなかったでしょう。ただ、なんとなく取ったこの本。女版太宰治というべきでしょうか。 なんとも、この小説の感想を述べる前にこの人は、21歳で亡くなっている事実を告げなければならない。しかも、電車に飛び込み。壮絶すぎる、何回も自殺未遂を繰り返して最後に成功しているわけですが。 単純に、今の人なら精神疾患、メンヘラちゃんなどと言われる子であるんだろうが、ここで違ってくるのはこの人の文章力。ぜひ、読んでほしい。 10代20代がこ
緊急事態宣言が終わったことにより、やっと図書館が開きました。よかったよかった。図書館の本をすべて読むことは不可能なんだろうと思います。 そして、久しぶりに太宰です。 さらっと書き上げている作品なんでしょうが、なぜか太宰の作品の中には、「死」というテーマが随所に隠れ潜んでいると思う。 やはり、美しき死というものがあるのだろうか。父は多分、自殺したんだと推測しますが、その死は唐突的だったのでしょう。 常に死というものを隣合わせで懸命に書いていたのだろうか。私は、太
川端康成の雪国を読もうと古本屋に探しに行ったが、発見できず、伊豆の踊子があったので、みてみることにした。 いやー、難しいです。はっきり言って昔の言葉が多いため、すっと入ってくるわけではない。また、川端康成が文章読本で言っていた短いセンテンスなため、本当にしっかり読んでも全く分からないというところもあった。 この主人公がいつ、踊子に恋心を持ったのかが、まったく分からなかった。一目ぼれだろうか。 ただ、こうゆう文章の書き方もあるんだなと思った。短いセンテンスで書くこと
初めて、村上春樹を読みました。新人賞を獲得した作品ですが、非常に興味深い話でした。 始まりは、「完璧な文章など存在しない。完璧な絶望がないようにね。」と本当に全く意味不明とも思われる書き出しであるが、この絶望とは何を表しているのだろうと考えた。 小説において、書き出しはかなり繊細に考えて書かれていると思うが、この書き出しにすべてがあるような気がした。 この絶望が、キルコゲールが唱えている絶望なのか、単純な絶望なのか。 私がこの小説から感じた絶望は、時だけはずっ
ごく最近言われているキュンキュンする恋愛とはほど遠く、本当の愛とはなになのかを考えるにはよい本だと感じた。 そもそも、本当の愛とはなんなのかが分からないので、はっきりとは言えないが単純に浮いた恋愛話とはわけが違う。この作者の価値観なのか、私はそっとした愛というものに、すごく共感を感じた。(作者がそうゆう表現をしたわけではないが。) やはり、小説はよい。簡単な愛を叫ばない。しっかり落とし込んだ愛が伝わってくる。それがこの本でも伝わってくる。インスタント化した恋愛、愛情に
少し、更新が滞りました。毎日、更新する人は本当にすごいんだなと感心します。が、私はフォロワーを増やすことを目的としていないし、自分の文章力とあと少しおもしろい本を紹介できたらと思うので気ままに頑張ろうと思います。 さて、今回は再び登場の東野圭吾です。新作の「白鳥とコウモリ」を早く読んでみたいが、高いので少し待ちます。 殺人の門。私は、東野作品で最も好きな作品だと思います。人の汚さがもう、いかんとなく書かれている。 そして、読者を試している感じがする。「あなたならい
犯人は結局誰なんだ。最後まで、分からなかった。いや、一生作者は教えてくれないのであろう。それが気になって、気になって仕方がない。すっきりしたい気持ちがあるのと同様に衝撃もあったため、なにか最後はこの作者にすべてをまかせようという気になった。 同時に警察内部の政治的情勢が詳しく書かれており、非常に興味深く、どこの組織も人間の組織は遜色ないのだなと感じた。汚い世界は世間を守る組織であろうと内部はなんにも変わらない。つまらない社会だ。 なにか暗い雰囲気、怖い感じであると同
富岡さんは、小中学生時に正確な日本語の書き方を教えてもらっていないと述べている。例えば、「朝七時に起きて歯をみがいて朝食をした。」ということを表すとして 「朝、わたしは七時に起きて、それから歯をみがき、朝食をした。」 「朝七時に起き、歯を磨き朝食した。」 「わたしは朝七時に起きて、歯を磨き、そして朝食をとった。」 「朝、七時に起きた。歯を磨いた。それから朝食をとった。」 「朝の七時に起きて歯をみがき、朝ごはんを食べた。」 そう思うと、意味はすべて同じであるが、ど
不気味だ。それ以外の言葉で表現する力を持ち合わせていない。私は、アニメ愛好家だが、この不気味さは「ひぐらしのなく頃に」を彷彿させた。閉鎖された日本、独特の風土、風習、慣習等、今の日本ではなくなってきていいるが、確かに日本にある怖さ、不気味さを描いている。 文字の不気味さで読むのが怖くなったのは、やはりところどころに出てくる漢字の使い方のうまさであるためだろうか。神仏に関する正式名称などは、本当に不気味だ。日本の神というのは、知れば知るほど怖さというものがある。それを随所