『わたしも仏、あんたも仏』

『天台宗の伝教大師が生まれて、

「わたしもお前も仏なのだ。お前の仏と私の仏と、変わるところはない。お前自身が仏なのだよ。自分でやってごらん」とおっしゃって、

いわゆる自利利他（自分を高め、他を救う）の教えを広められた

こういう仏教教育がいろいろに形を変えて、今日まできているんです

それが、つまり法華経の教義であり、法華経の法味であり、法楽であるんですね

何もお経を知っているとか、暗記しているとかいうのは、関係ありません

あなた方が生きていること自体が仏教的であり、法華経的であり、天台的であれば、それでええのです

どうぞそう思し召して、みなさん、お子さん、お孫さんをお育てになって、ご家庭で仏教的な教育をしていただきたいと思うのでございます』

　　　　　　　　　　　　今東光「毒舌・仏教入門」より