見出し画像

子供から引き出す ちょっとした瞬間

先日の「クモとパセリ」の日にちょっと思い出した事がある。

ちょっとした瞬間を上手にクラス内の学びに取り入れるのがとても上手な先生が、我が子達の担任だった事がある。素晴らしい先生、そして素敵なファシリテーター。知識のみを教える(Teach)だけでは無い教育姿勢がこの先生にはあった。

「ちょっとした瞬間」本当に、「ちょっとした」なんだけど、それがパワーを持っている、と私は思う。

例えば、雪の降ったある日。当時1年生だった息子は、登校中にコロコロ丸めた雪玉を教室のドアの前まで持って行った。(ここではどの教室にも外につながるドアがあるので、全校生が正面入り口から入るのではなく、生徒はそれぞれ自分の教室の外側のドアに大体並ぶ。)

ムスコ:「先生、ほら見てー!」

先生:「すごいねー!家から頑張って持ってきたんだねー!教室に雪を入れたら溶けて床が濡れてしまうから、このドアの外に置いておこうか」

ムスコ:「この雪玉(Snow ball)どれくらいで溶けちゃうかなぁ?」

先生:「それいいね!みんなで一緒に考えて、観察してみよう!

という具合に、子供の興味を直ぐに拾い上げて、その日の授業に取り入れ、学びに発展させるのがとても上手な先生で私は毎度感動した。

その日彼女が用意した授業計画よりも、今その場で子供が関心を寄せている事を大切にしているようだった。そして子供達はキラキラ輝く。この輝きが好きだ、とその先生はおっしゃっていた。

他にもこんな事があった。

理科で結晶について学ぶ際、結晶が出来る様子を実験・観察する。さらに理科だけに留めず、「結晶」という一つのテーマを算数・美術・ダンスなどに連携させ、総合的な角度から学ぶというスタイルには度肝を抜かれた。なんて柔軟で自由な発想なんだ!小学校教育現場で、この創造性の豊かさ!

周りの大人がちょっとした事に気づいてくれて、そこから自分の意見や考えを引き上げたり引き出してくれたりしたら、そりゃ子供からしたらめっちゃ嬉しいよね!

この先生に限ったことでは無く、私が住んでいる国ではTop down(先生から生徒に教え込む)では無くて、Bottom up(先生は生徒から引き上げる、引き出す)という教育概念や価値感を先生方は前提としている。ファシリテーターとして先生が存在しているような気がする。

イエナプラン教育で有名なオランダ程では無いかもしれないけど、この国でも「学校・先生・生徒の在り方」は、オランダと結構似ている部分はあると思う。

そうだ、石川尚子コーチに行き着いたのは、イエナプラン教育から知ったんだ!(頭の中を、こうしてnoteで言語化する事で、思い出せたり、考えの整理が出来るのがとても有難い。今の自分には必要な事!)


ちょっとした瞬間を見逃さないで、子供から引き出す

Bottom upという教育の在り方がもたらす姿なのだろうか。興味をその場で学びに繋げる先生のスキル、力量。これはどの様にして養われるのか???



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?