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美の追求は誰のため

私はメイクやスキンケアがとても大好きだ(写真は私が集めた化粧品コレクション)。たまーーーにだが友人に頼まれてメイクを施すこともある。髪型・ファッションにも興味があるし、他には脱毛、体を引き締めるための筋トレなど...自分は比較的「美」に対するこだわりが強いほうなのではないかと思う。それは大好きな恋人にとっていつまでも誇れる彼女でいたいという思いから生じるものでもあるが、一番の理由は「納得のいく自分で生きたいから」である。

コロナ自粛中でそこそこ暇を持て余すようになり、YouTubeを観る時間が増えた。その動画の合間に様々な広告が挟まる。

「激太りで彼氏に振られた女の末路!」
「夏までにつるつる美肌!剛毛女が浮気男に復讐...!」

まあ、私が目にする広告はざっとこんな感じである。アニメーション形式なのでついつい観てしまう。

たいていそのストーリーの内容としては、主人公の女性が恋人と付き合った当初より太ってしまったせいで、彼氏がスレンダー美女との浮気に走ってしまった!それをきっかけにダイエットを決意!サプリメントを使って激やせした女性は誰もが振り向くような美女に、そして浮気男も彼女のもとへ...(そして延々とサプリメントの効能の説明が入る)といったものや

剛毛・多毛がコンプレックスの主人公女性が想い人に陰で「毛濃すぎw脱毛してないなんてありえないw」といった調子で馬鹿にされていることを知ってしまう。それをきっかけに脱毛を始めてつるすべ美肌に...といった具合である。

率直な感想。

広告が美の動機を脅迫的なものにしているの良くないんじゃねーの。

個々人が異性の目を気にして美に励むこと自体はとても良いことだと思う。それは「モテる自分になりたい」という自己実現に向かうポジティブな動機だからだ。

ただ、不特定多数の目に留まる広告が「オトコは脱毛すらしてないような美意識の低い女性は嫌いなんでつるつる美肌にしとかないとまずいっすよ」「太っている女性は出会いの機会も激減するし痩せろよ」とでも言わんばかりの、不安を煽るような内容であって果たして良いのだろうかと思うわけである。

もっと生きることが楽しくなるような、なりたい自分を一緒に実現しましょう!みたいな前向きな広告であってほしい。美とは自分の人生を彩るものであり、その美の概念や定義も人によりけりである。各々が在りたいように在ればいいのだと思う。そこに「オンナはこうでなくてはいけない」「オトコはこうあるべきだ」という強迫的な動機があってはいけない。

あと、広告ストーリーにでてくる「彼女が太ったからとかいう理由で浮気した挙句、自分が浮気したのは彼女が悪いといいはる男」や「自分に思いをよせている男性が太っているという理由だけではちゃめちゃにこき下ろす女」が身近にいたら心へし折れるよね。浮気はしたほうが悪いもん.......