自分の人生の周りに仕事を築く、その逆ではなく
こんにちは、越です。
先日、タイスタートアップ仲間のFlowAccount代表のKridさんとお茶してきました。
※FlowAccount=日本のマネーフォワード/Freee的なタイのクラウド会計系のNo.1でマネーフォワード からも去年調達
タイ人の起業家仲間とフラッとお茶するというのもかなり久々だったので新鮮でありつつ、他のタイ人仲間がみんなどうしているか色々聞きましたが、意外とタイ人起業家同士もお互いの様子を思ったほどキャッチアップしてないんだなぁ、と思いました。
ともあれ、リアルに会うのが3〜4年ぶりだったので僕のリストラの話や、コンサルやアクセラレーターのお手伝いなどする中で、自分の失敗や挫折が後輩起業家の役に立つこともあるみたい、という話をしました。
※コロナ禍でのリストラから再生に向けての実録シリーズはこちらから
すると「そりゃそうだろう」と笑って返されました。
Kridさんと僕とほぼ同期のタイ起業家仲間にはユニコーン(一千億円以上の企業価値)になったOPN(旧Omise)の長谷川さんもいるのですが「彼はマイノリティ。僕らがマジョリティ。スタートアップイベントとかでは、みんなが目指す・憧れる存在としてSuccess storyが取り上げられて、みんながそれを目指そうとする。けど、目指した結果、ほぼ失敗して倒産・閉鎖と、大成功の間のどこかで奮闘する。そこがマジョリティだよ」と。
相変わらずKridさんは励ましてくれるなぁ、と思ったのですが、彼は本当に優しくて、去年僕がリストラしたことをFacebookにあげた時にもメッセージをくれ、今読んでみるといいよ、と本を薦めてくれました。
Company Of One: Why Staying Small Is the Next Big Thing for Business
https://www.amazon.com/Company-One-Staying.../dp/1328972356
英語の要約があるので引用すると:
最後の一文がとても示唆的で「自分の人生の周りに仕事(事業)を作る方法を示してくれる、その逆ではなく」とあります。
これは多くの場合、会社を築くことが人生をその方向に引っ張る力が強すぎて、キャリア選択・会社経営が人生の多くに影響を与える、時に人生を犠牲にしながら会社を築いていく人が多いことを示唆しています。
事実、多くの人は仕事で人生に影響を受けますし、僕の周りの海外で働く方なども特に、それこそ住む場所からして仕事の制約条件を受けている方も多いと思います。子育てしかり、趣味しかり。
ただ、それが良いことなのか、ありたい姿なのか。
その逆の「自分がありたい人生」から「その周り」に仕事・事業・会社を築いていく道もあるんじゃないの、というのを語りかけています。
Kridさん自身「元々小さな会社の経営から始めて、その頃は人生優先で会社がそれについてきていた。それが資金調達したあと、特に今は億単位で大きい会社からも調達した関係で、会社から人生への影響が増大して、この本たまに読み返すと”オレの人生どうなってんだよ”と笑っちゃうんだよね〜」と言ってました。
彼がすごいのは「まぁ本は読むだけタダだし」とスーパーメインストリームのVC/スタートアップ理論ど真ん中の本も読むし、こういった違う価値観の経営本もバランスよく読んでいて、事業に関するインタビューをしている際にもすごくバランス感を持っているな、と感じます。
自分の今とこれからのあり方を考えるヒントになりました。