会社を10年続けるコツ
こんにちは、越です。
先日こんなブログを読みました。
グッドパッチ10周年プロジェクトと起業して10年を振り返る
グッドパッチというコロナ直後に上場したUXコンサルティングの会社で、スタートアップ界隈のデザイン関係者にもファンの多い会社なのですが、テックメディアBridgeの友人・池田将さんから以前グッドパッチも創業期大変だったという話を聞いていたので、創業者の土屋さんには会ったことはないのですが、色々乗り越えられていまにたどり着いてるんだろうなぁ、と勝手に思いを馳せてしまう会社の一つです。
僕もそろそろ創業から10年が見えてくるので、自分と照らし合わせながら読んでみました。
グッドパッチの「10年間走り続ける秘訣」
記事の中で「10年間走り続ける秘訣」という部分があり、以下の5つが書いてありました。
どれもその通りと思いますが、2、3は起業前にあまり意識していなかった/見えていなかったけど、深く同意するものでした。
特に2「仲間の成長のために見える景色を変え続ける」は自分で経営したことがある人はみなさん痛感するところで、社員にいかに長く、一緒に働いてもらうかを考えたときに、それは短期的な施策や、オフィス環境・社内の仕組みとかのハード・ソフトの取り組みだけでなく、大きく彼らの風景を変えられるような出来事・イベント事を起こしていく、というのは一つ重要なことだと思います。
例えばそれによって、自分の仕事が生んでいる影響力・自分自身と会社自体の成長を感じられること、変化とチャレンジ、面白みがあり、飽きさせないこと、など。
事業経験のない投資家と話す時に、”人(人材・組織)”に関する想像力が欠けてるなぁと思うことがよくあります。
事業のピボットや、コスト・人件費部分から人材の切り替え・配置換えについてなど、「そうそう」と戦略・戦術面や財務面で話はできても、そこから生じる人的な課題について想像が及んでいないな(だから起業家自身も分かってるけどやりきれていないんだよ、と横から聞いてて思ったり)ということはよくあります。
と、共感もしつつ、上の5つは「10年続ける」中でも「10年(徐々に)成長し続ける」ために必要な心得から生まれたものかなと思います。
同じ創業からの10年でも、僕の場合は「いかに潰れずに生き抜くか」という時間だったので多分少し違うかもと思い、自分なりに同じお題で3点考えてみました。
自分なりに考えた「10年間走り続ける秘訣」
1「逃げられないよう人を巻き込む(株主・社員・家族)」は、1年目であまりに起業前に想像していた自分や状況とかけ離れた現実になったり、共同創業メンバー迎えて僅か半年で資金が枯渇したり、という中で、株主や社員の存在がなかったら退いてたと思います。
「おおぅ、こんな風になるのか...これ以上踏み入るのはやめとこう。いい勉強になった」と、言えなかったです、株主も社員も巻き込んだ中で僕は(笑)
2「未来が見えなくても立ち続ける」は、潰れそうな苦境でも続けるときって、そこに勝利への道筋や耐えた後の戦略が見えているからがんばれる、というときって割と少ないと思います。
あるとすれば、それは事業戦略上の谷間に来ていたり、元々想定された苦境かと。
起業して、会社として・経営者として直面する苦境は、そもそも勝ち筋もなければどこに希望を見出していいか分からない、他人からすれば「詰んでる...残念ですが、チーン。」という状態で。
それでも退けないときがあって、理屈ではない(起業だけじゃなくて人生みなそういう瞬間があると思います)。人に説明もできない。でも「止めない」という思いはある。
そういう状況の起業家にも、明日全てをひっくり返すデカい案件が入ってくるかもしれないし、いきなり商品が爆売れし始めるかもしれないし、コロナで人間の予知能力なんていまもどれだけ現実に見えていないか痛感してるわけなので、誰に説明できなくても、自分に確信が持てなくてもとにかく立ち続ける。それで道が見えてくることもある。
と、1 、2はグッドパッチ土屋さんと違うこと書いたと思ったら、3「苦労を分かち合える仲間を持つ」は見事にかぶりました(笑)
自分が今日まで立ち続けられたのは、家族・社員・仲間がいてくれたおかげだな、と。
ビジネスのことが分からなくても、いつも家で社員への悩みとか聞いてくれる嫁さん。
会社内のこと・プロダクトのこと・お客さんのこと、立場の違いを超えて理解して助けてくれる社員や株主。
そして、会社は違えど同じ苦しみを経験して知っている、なんならいま現在違うところで同じ痛みに耐えながらも奮闘している仲間の姿と言葉のおかげで立ってこられたな、と。
多くの人は経験した以上のことは想像できませんし、僕は起業はしてもまだまだ経験できていない領域も多いので及ばないことだらけですが、経験してきたことから少しでもバトンを渡していけたらと思います。
ちなみに、結婚式から10年の振り返りはこちらに書いていますので、ご興味があればどうぞ!
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