143. IPAに飛び込み/ Irrumpir a IPA
先週は高級スーパーCasa Ricaへの営業に続き、
さらにビックな場所に飛び込み営業に行ってきました。
IPAです。
IPAはスペイン語で、
「Insistuto Paraguayo Artesania」のことです。
日本語では、
「パラグアイ手工芸院」となります。
IPAの立ち位置と目的についての説明をHPから拝借します。
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IPA設立法
IPAは、2004年法律第2448号によって設立され、その目的は、国の工芸品の発展を促進し、職人を刺激し、保護し、販路を求め、職人の訓練を奨励することなどにあります。
同団体は、法人格と独自の財産を持つ、独立した地方分権団体である。この団体は公法の規定に従う。
芸術的または大衆的価値のある商品の創作、生産、修復、修理、および職人技の経済活動。そのようにみなされるためには、職人職のリストに含まれていなければならない。
同協会の目的のひとつは、「職人コミュニティの核となる組織、生産能力、販売能力の開発を強化し、競争力を高めることによって、国内外の市場需要に応じた提携を生み出し、職人コミュニティの生活水準を向上させる」ことである。
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とのことです。
素晴らしい価値ある、存在意義の高い団体ですね。
パラグアイの観光省の下部組織でもあるため、
パラグアイを国外にアピールするためにも手工芸品はよく活用されています。
また、IPAの特徴として、
先住民であるインディヘナコミュニティとの繋がりも大きいです。
パラグアイ各地に先住民が暮らしており、
10部族以上が暮らしているとされています。
彼らは、収入を得るために、現地の材料を使ってそこで手に入る道具を使いながら、
超アナログな手作業で作品を仕上げています。
地域によってデザインも大きく変わってきます。
パラグアイでは(パラグアイに限らないでしょうが)、
先住民へのサポート支援は、政治的なアピールによく利用されているように思います。
よくも悪くも。
現代社会において、
先住民は弱者とされてしまっています。
それは、首都圏に暮らす人と比べたら、
電気も水道もなく、食事も狩猟最終だったり、最低限の農作業で手に入れたものを主に食べています。
医療はもちろん、通信環境なんてないに等しいですね。
(こういったコミュニティは今は減少傾向ですが)
場所によっては、徐々に近代的な暮らしに変わってきていて、
先住民でも携帯を持つのが当たり前になっている場所もあります。
都市部に住む人からしたら、
そういった暮らしは、「大変」「かわいそう」「助けなくちゃ」
と思わされてしまいます。
でも、それはこちら側の人間の勝手な押し付けれはないか?
そう思うことも多々あります。
ある意味で、偽善的なエゴなんじゃないかと。
これは非常に難しい問題でもあります。
答えはすぐには出ない。でも考え続けることは必要です。
そもそもとして、
彼らの価値観と僕らの価値観は全く違います。
僕が先住民の文化に詳しいわけではないですが、
少しだけですが、彼らと接してみてつくづく思わされます。
文化が違うのは当然として、話す言葉も違います。
暮らしている環境も違うのだから、価値観が違って当然のことです。
僕が5年前に訪れた、パラグアイの西の最果ての
PPP(ペドロぺペーニャ)という先住民コミュニティでの経験はとても印象的でした。
彼らの収入源は、
川で魚をとる漁業と、地域の植物の繊維を使った編み物、
そしてパロサントの彫り物です。
そもそも、こういったものを売り買いする文化を伝えたのも
現代人だと思うので、近年彼らの暮らしは激変していることを痛感させられました。
誰もが携帯を持っていました。
衝撃だったのが、
Tigoという携帯会社の大きなパラボナアンテナがコミュニティの中心には設置されていて、これは企業の支援で、誰もが無料でネットを使うことができるというのです。
まさに、これが近代社会の流れを彼らに吹き込んでいるのでした。
おっと、全然IPAの本題に入りませんでしたね。笑