ミレニアムを待ちわびて
幾千幾万の祈りでも叶えられぬ夢がある
壮大な魔力を腐らせ人は死ぬ
天を仰ぐとき闇に焦がれた愚かさを知れ
生きるための知恵説く人々は
たんぽぽの花ほどに生き永らえない
消えゆく人々に残されたるは荒みゆく心
民草は鏡のように国の先行きを不安げに映す
未来への切なる祈りが恋しい
神の家族に名を連ね
きよさを唱える兄弟たちは
厳かな想いを胸に隠して今日を生きる
疑問によぎることすらなく
世人は獣のような渇きを
満たすことに飢えていた
人は違う
その願いを祈りにかえ
危うい未来を照らせさえすれば
だが己を救う力なき者は
祈り心ももたず
闇に囚われ今日を生きる
その瞳に映る世界のなんと暗きことか
惜しげもせず命を使い果たす一日に
明日の身を案じることの虚しさよ
生きるすべなく消えさる人々を
一体だれが想い返してくれよう
愛を語る言葉なき口に
日々は重くのしかかる
友愛と呼べるほどの絆を持たぬ自分が
わずかに生きて他者より永らえる
そんなことに何の値打ちがあるだろう
迷いそのものが消えずとも
傷ついたまなこへ
寄り添う仲間たちを信じよう
止まらぬ歩みだけが報いられる
雨のように降りそそぐ恵みに
天の門は開かれた
金色の太陽が微笑みかける大地で
願いは聞き届けられる
陽の光を浴び
きよめられた心は穢れなく
慈しみを返す喜びで満ちあふれた
祈り続けよう
枯れぬ願いに
応えてくださる方がおられると信じて
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読了ありがとうございました!